同時進行!!ウィークリー馬券物語

第80話: 2002年:フェブラリーステークス(GT)


「最近、更新がないからどうしたってクレームがついてます」
「全国数人の門弟が騒いでいるんだな」
「ええ、約1〜2名です」
「一人はみんなのために、みんなは一人のためにの精神だ」
「ワンフォーオール、オールフォーワン!滝沢先生!!」
「お前、そりゃスクールウォーズだろが」
「競馬は心のスポーツだ、馬券で儲けろ、でしたっけ」
「なことーないだろが」
「おっ、なに騒いでいるんだ」そこへ師匠登場。
一同「ゾスッ」
「おお。最近俺の高尚な予想が見れなくて全国の競馬ファンが困ってるらしいじゃないか」
「消す馬がすぐわかるって評判でした」と口が滑っても言えない弟子達。「そうっすよ、 我々だけでいい思いするなってクレームの嵐でしたよ」
「ふふふ、俗人どもよ、思い知ったか。でも、これで安心だ。今年最初のGTを俺が 当ててやるからな」
「それではお願いします」と弟子一同。
「ドバイ壮行レースというには、揃い過ぎたメンバー構成だ。その中でも◎トーシンブリザード はダートゆえ勝つ宿命だ」
「投信ブリザード!?」
「外資系のファンドみたいだ」
バシッ!師匠のかかと落としが弟子達に炸裂。 「話しを続けていいか」
「ゾスッ」と血だらけで答える弟子達。
「なぜ勝たなければならないかというと、地方の浮沈はこのレース次第。壮絶な ロッキー魂に賭けるぞ」
「確かに今の地方競馬は惨憺たる状況のところが多いですよ」
「かといって中央もおいそれと負けるわけにはいきませんよね」
「そうだ。そこで○アグネスデジタル。この馬には驚かされる。ダートに芝、東北から 香港。それだからこそ生半可な仕上げでは通用しない世界トップ、ドバイへの挑戦。 GT4連勝でアシスト、チャンピオン誕生もあるぞ」
「やっぱりこの馬の名がでないといけませんよね」
「次に▲トゥザヴィクトリーの勝負服が静かに燃えている。天才の手綱から発する マジックオーラ、昨年ドバイ2着の衝撃を再現だ。どんなレースでも主導権を取る。 ゴール前スリリングなVが見られるかもな」
「どれも凄いメンバーの名がでますね」
「おお、そして歴代の覇者2頭が穴。引退レースでも△ウィングアローに 衰えはなく、△ノボトルゥーも鞍上ペリエで正気は十分ある。結局、 この激戦を制した馬が最強戦士。幻のクロフネに続くぞ」
「うーん、レースが見えてきました」
「これで、今年もGTレースを連勝できそうです」
「まあ、俺の予想をしっかり噛み締めて本場に生かせよ」
「ゾズッ!」
「じゃあ、俺はこれでな」と夜の街に消える師匠。


(弟子達の会話)
「クロフネの名がないのは寂しいですが、メンバーも揃いましたね」
「いやあ、凄いね。国際GT馬アグデジ、昨年一昨年の覇者アローにトルゥー、 ドバイ2着のトゥザヴィクトリー、南関の三冠馬トーシブリザード、NARの年度代表馬トーホウ エンペラー、 砂のスプリント王のノボジャックなどダートの強者が集結した」
「他にも上り調子のサウスヴィクラス、クロフネの2着 で好タイムを叩きだしたイーグルカフェ、リージェントブラフだって いい感じですよ」
「そうなんだよな、目移りしちゃうよ。イーグルカフェだって東京ダートのマイル を1分34秒台で走ってるんだから圏内だよ」
「ただ昨年のダートより今の方が時計が掛かりますから、 あまりあの時のタイムを鵜呑みにしない方がいいかも。それでもGT馬ですから底力と 東京巧者のカッチーで一発があるかもしれません」
「まあ、なるほどね」
「では。新砂の王者アグデジはどうですかね」
「普通に走ればこの馬の勝ちなんだろうけど、次がドバイが目標だからね。 だからといって半端な仕上げで負けるわけにもいかないし、 キツキツだと次に堪えるし調整が難かしいよ。香港帰りで検疫にもかかってたからね」
「そうなんですよね。これからドバイって時に負けてほしくないけど、このメンバーならとりこぼしも 十分考えられますね」
「次にトゥザヴィクトリー」
「調子も良さそうですし、なんと言ってもヤネは豊ですからね。去年は3着。GT馬となった今年は優勝ですか」
「この馬、オーナーがクロフネと同じ。クロフネが引退しなきゃ、もう引退だったんだろうね。で、次のドバイ目指しは アグデジと同じパターン。でもここが勝負じゃないのかな。ドバイよりこっちの方がとり易いからね」
「なるほど。地方馬2頭はどうです」
「トーホウエンペラーは左回りはウチにささるからどうかな。トーシンブリザードは骨折明けでもあの 走りだからね、ダテに南関の三冠馬じゃないよね」
「昨年の覇者ノボトルゥーもペリエに乗り替わって、得意の府中のマイル。やっぱこれが一番怖いですかね」
「そうだね。なんてったってペリエだもんな」
「うーん、あれこれ目移りしちゃって絞るのが大変ですね」
「まあ、冬だからあんまり突っ込んで寒い思いしないってことが肝心だな」
「夏でも寒い思いしてますが?」
「それは言えてる・・・」
一年中寒い思いしてる弟子達であった・・・



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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。