同時進行!!ウィークリー馬券物語

第58回: ミレニアムGT開幕・フェブラリーステークス(GT)

「昨年末更新がなかったもんで、このコーナーも終わりかと・・・」
「師匠が飛んでしまった・・・」
「と、思われた全世界で約10名の読者にご心配をかけましたが」
「師匠は無事?に帰って参りました」
「なにー、誰が飛んだだと」と師匠登場。
「いえいえ、師匠の予想を聞けなかったために、あの堅ーい有馬を とり損ねて、我々が飛んでしまったということです」
「うーん、未熟者めが。修行が足りんなあ。やはり有馬前は早朝特訓に限るなあ」
「そうですねえ。あの毎年恒例の特訓がなかったんでどうも調子が出なかった 見たいです」と心にもないことを言う弟子達。
「では師匠、ずばり勝ち馬を教えて下さい」
「おお。まず冬の季節馬がポイントだ」
「なんです、それ?」
「耳慣れない言葉だが、この寒い時期に激走する馬は実在する。理由は問わない 結果がすべて。昨年マイラー路線変更、東京新聞杯と中山記念で完勝と強いところ 見せた◎キングヘイロー。しかし暖かくなると尻すぼみの成績。だが寒くなるにつれ 復調気配を見せてきた。この冬馬がダート路線に参戦してきたぞ」
「しかし、夏場に太めで冬場に強い馬ってのも珍しいですね」
「まあ、お前らとは大違いで寒さに強いわけだ。話を元に戻すが、 本命キングヘイローと福永にGTタイトル奪取のチャンスが巡ってきたぞ」
「あれ、福永ってその日京都記念でマーベラスタイマーに乗るんじゃなかったっけ」 と思う弟子達。しかし、どーでもいーやと思って黙って頷いている。
「キョウエイマーチが引っ張る速い流れは絶好の展開、初ダートも血統的には 十分こなせるはずだし、フットワークがいかにも向いている。瞬発力勝負に泣いてきた 馬が、息の長い末脚と勝負根性で勝てるレース。素質はホクトベガクラスと見た」
「あの砂の女王・ホクトベガクラスですか」と驚く弟子達。
「そうだ。で、メイセイオペラ。このディフェンディングチャンピオン の取捨が問題。復活の走りを期待して対抗の○印を打つぞ。ダートでは 日本No1とドバイへの道を歩んできたが、前走の東京大賞典で惨敗でリタイヤ 、仕切りなおしだ。だが調子自体普通ならば連覇は十分可能だ」
「やはりメイセイの底力は伊達じゃないってことですか」
「そうだ。お前らにもそれぐらいわかんだろう」
「あのー豊の名がまだなんですが」
「まあ待て。ゴールドティアラはダートでは一味違った走りを見せている。その末脚は新女王にふさわしい 切れ味を持っており、豊の腕を加味して▲単穴の評価だ。しかし惜しいかな府中ではダラダラの直線が長すぎる。 芝短距離並みの一瞬の斬れ、この馬の武器を活かせれば面白いがな」
「なるほど。やはり直線が長いですか」
「ああ。あと京都のステップレース平安ステークスを快勝したオースミジェットの調子がいい。使い込むに連れて 馬体が絞れ、好時計を連発。だが、昨年も同じパターンで4着。東京コースは苦手なのか、いかにも内弁慶強さが この馬の特徴。今年も押さえの評価が妥当なところだな」
「確かにこの馬のベストは1800で、馬場も京都のような軽い砂が向いてるみたいですからね」
「まあな。あと、最後にもう一頭、マイルのスペシャリストであるシンボリインディも初のダート に挑戦してきたぞ。まだ昨春のレースセンスは復活していないが、実をいうと 名うてのダート血統。ガラリ一変してもおかしくない大逆転馬に指名。いずれにしろダート界の勢力分布 が変わる予感がする。今年の初GTは新規挑戦組みが笑いそうな気がするぞ」
「うーん、レースが見えてきました。これで今年も好スタートが切れそうです」
「おお。寒いがしっかり予想しろよ。当てないとさらに寒い思いするからな。 まあ、俺には縁のない世界だがな。あはっはっは」と夜の街に消える師匠。

(弟子達の会話)
「いやー、それにしても寒いなあ。競馬どころじゃないんじゃないの」
「土曜の夜あたりから雪って話しですよ」
「ひょっとして延期になったりして」
「でもマジメに考えても難しいレースだと思うんですけど、 雪降って馬場がぬかるんだら、浮上してくる馬もいて余計難しくなっちゃいますよ」
「そうなんだよな。このレベルの馬達で足抜き良くなったらかなりのスピードレース になるかもな」
「ええ、あと前が止まらなくなるんで差し馬には展開が不利になりますね」
「たしかレイズスズランがレコードまでコンマ1秒差で逃げ切ったのも不良馬場で すね」
「となると前に行く、キョウエイ、セレクト、アロー、ビーマイ、それに 東京じゃ物足りないオースミジェットも浮上してきますね」
「逆に後ろからゴールド、ウィングアローには不利ですね」
「でも、前に行くメンツをみると相当なハイペースにもなりそうだから、 かえって展開が向くかもな」
「それもそうですね。うーんどうなるかなあ」
「あと、やはり取捨が難しいのはキングヘイロー、シンボリの芝の実力馬をどうするかだな」
「血統上ダートは持って来いって感じですけど、いきなりはどうですかね」
「まあ、言わせてもらえば、キングは砂に向いてないと思う。頭が高い走法で、あれじゃ まともに砂被っちゃうよ。慣れたらいいけど、初挑戦でGT、それに内枠引いっちゃったからな。 人気ほど信頼はないよ」
「あとシンボリのほうなんですが、昨年の4歳って牝馬はレベルが高かった けど牡馬はそれほどでもないとおもうんですよ。シンボリの場合ダート云々より ここでは力が足りないと見たほうがいいんじゃないですかね」
「というと2頭は消しでもいいか。師匠もああ言ってることだし」
「となると、人気でもゴールドティアラがいいんじゃないですか。 レベルの高かった明け5歳牝馬。豊騎乗で54キロは恵まれてますね」
「あと忘れちゃならないのが、ウィングアロー。あの最強世代の明け 6歳。4歳時の調子がようやく戻ってきたみたいですからね」
「メイセイはどうかな」
「前走の敗因はいろいろあるようですが、本番で負けて馬は相当ストレス がたまっているようです。実績はナンバーワンでももう世代交代かもしれません」
「同じ公営ならアローセプテンバーの方が面白いぞ。この前川崎記念を勝った インテリパワーに勝ったことあるしな。スタミナもありそうだし、足抜きがいい 馬場ならそのままってことも有り得るぞ」
「その馬、東京コースは向いてるはずですよ」
「なんで?」
「なんてったって、ヤネが左海。左は得意ってことでしょ」
「バカヤロー、つまんねえ冗談いってんじゃないよ」
「あれ、でもこの馬左回りで8勝もしてますね」
「なに、よしじゃあこいつを軸にしてウィングアローで勝負だ」
「ひょっとして、アロー・アロー馬券って言いたいんですか」
「まあな」
アホな会話をしている弟子達であった・・・


(更新2/19)

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この物語は、本当のことも書かれておりますが、基本的に フィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。また関係者?以外 の方が読んでも内容がよく分からないと思います。御質問があればメールをお送り下さい。答えら れる範囲でお答えしたいと思います。