無口な人



「拝啓、父上様」で、一平とナオミが正月に七福神巡りをする。芸者さんたちのげんかつぎをまね、しゃべらないのがルール。スピード感があって楽しいシーンなのだが、その途中でおかみさんが壊れてしまう。

似たような話に、三島由紀夫の「橋づくし」がある。旧暦8月の十五夜に、願い事をしながら7つの橋を渡れば願いがかなうという願掛け物語だ。すべての橋を渡り終えるまで、口をきいてはいけない。途中でいろいろ障害があり、ひとりまたひとりと落伍していく。最後に残ったのは、…。

日本を代表する短編らしいのだが、私にはその価値がわからない。

(2007-04-02)