貧乏な劇団員



ニュースの1コーナーで、貸家に女の子6人で住んでいるという20歳の子を紹介していた。また貧乏ものかと思いつつ見ていると、児童劇団の団員でミュージカルの準主役をめざしてがんばってるという話だった。

お金がないので自転車通勤し、ときには夕食も抜く。歌が下手なので、ソロでは歌わせてもらえない。団長には厳しく怒られるし。

そしてある日、父母がはじめて見に来た舞台で、やっとソロのパートを歌う。もうはじめからわかったようなストーリー仕立てなんだけど、もういけない。すっかり親の気分。こんなの放送しちゃ困るよ、フジテレビ。

彼女の給料は47,500円。家賃は寮生活だから3万円ですむけれど、食費に回せるのは1万円以下。国民年金を強制徴収しようという政治家もいるけど、飢え死にしろというのか。すごいな。

子どものころからあこがれていた舞台に立ち、好きなことに打ち込んでいる彼女の笑顔を見つつ、「いいじゃないの、幸せならば」と口ずさんでいた。

(2005-08-29)