子は宝



「クローズアップ現代」は、「次世代育成支援対策推進法が施行され、従業員301人以上の企業は、社員が仕事と育児を両立できるよう、一歩進んだ行動計画を作ることが義務づけられた」というお話。

代わりになる人を手当てして、育児休暇をとりやすくする。いいですね。男も育児しましょう。いいですね。何の問題もありません。

しかし、番組から良い印象をうけなかった。

これ以上税収が減ってしまうとうまい汁が吸えなくなる、という危機感から「少子化」と騒いでいる人がいるのではないか。でも、どうせ子どもを生んでもらうのなら、駅前にたむろしている威勢のいい子たちではなく、しっかりと中流している「いい子」に産んでもらおう。そのための法律のようだ。

立法した人も、賛成した人も、それを享受する人も意識していないのかもしれないが、私はそこに選民意識を感じる。結果として、「希望格差社会」はより固定的なものとなるだろう。

「子どもはね、物はがまんさせればいい。どうせ忘れちゃうから。でも、さみしい想いをさせちゃだめだよ。そんなにお金がほしいのかな」という意見も聞こえてきたので、書き添えておきます。

(2005-04-19)