デスクトップの技術



 久しぶりにソフトをバージョンアップしたり、新しいフリーソフトを使ってみた。ところが、へぼOSはフリーズしてばかり。こんな欠陥商品を売りつけて「金返せ!」と叫びたくなる。そんなさなか、おもしろい本を読んだ。

 『「超」整理法 3』は、かの有名な押し出しファイリングの続編である。バッファーという考え方を強調したところがミソ。でもパソコンによる情報整理は、この程度かという感じがする。ところどころ挿入されるコラムには、ちょっとがっかり。

 拡張子をファイルの関連付けに使ってしまう「窓」を批判してるところは、さすがパソコンを使い込んでいるだけのことはある。やはりマネキントッシュでは無理な話。

 一方『デスクトップの技術』は、知的生産にかかわる人にとってはヒント満載の本である。パソコンを中心にしてPDAやシステム手帳の使い方、本棚と机の設計、メモのとり方など、書名にふさわしい内容である。著者はノンフィクション分野のライターで、ついつい体験談に脱線してしまうところがおもしろい。これまで仕事の中でツールをどのように使ってきたのか、試行錯誤の過程も書いている。その分現時点での使い方がどうなっているのかわかりにくい。そのあたりは読む人がくみとる必要がある。

 パソコンは中級機種・複数併用型で使うのを原則とし、現在はB5ノートパソコンをメインに使い、古いデスクトップをサブに使っている。一般の人から見るとやや変則的な使い方だ。でもキーボードにこだわっているあたり、さすがにプロのもの書きである。ノートPCにMS社のナチュラル・キーボードを組み合わせている。ほんとうはKINESIS社のエルゴノミック・キーボードを使いたかったそうだ。

 私の場合、マウスは1ランク上の物を使っているが、キーボードは理想のものが見つからないので安物でがまんしている。でもキー配列が気に入らないので、ソフトで変えている。

 なお中野氏はOutlookのメモ機能を使っているが、すべてをテキストファイルで管理する野口氏のほうが一歩リード。grepは便利だけど、検索結果が出るまでに時間がかかる。Googleみたいな検索エンジンをローカルで使えたらいいんだけどね。
(2003-03-28)
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