ことばの魔術師森絵都の『カラフル』を読んだ。死の淵から生還した中3の男の子が主役のものがたりである。彼にはプラプラという天使がつきまとっていて、ああしろとかこうしろとか、いろいろ指図する。お決まりのように家庭にはいろいろ問題があって..、という具合にストーリーが展開していく。 セリフがとても生き生きしていて、やりとりのテンポもいい。作者は男かと思ったけど違った。もともとシナリオライターだったらしく、このままでもドラマになりそうだ。 ところでこの作品、児童文学という世界では十両クラスなのかそれとも大関クラスなのか。あまりものがたりを読まないので相対的な位置がわからない。この程度の作品はごろごろしてる、ということならちょっと考え直さなくては。出版されてから5年も読まなかったなんて、もったいないことをした。 最後にひとつだけ作者に聞いてみたいことがある。森さん、あなたはもしかして大島弓子の愛読者ですか?
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