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落ち穂拾いを。
ジーコ日本を“殺した”のは?という一連の対談は、参考になる。だけど、サッカー通はずいぶんと難しいことを考えているなあ。私の意見は、エルゴラ日本代表総論再録とほぼ同じ。
監督の仕事は、床屋と同じだ。木彫は彫りすぎたらおしまいだけど、髪の毛は少しぐらい切りすぎてもまた伸びてくる。そこが選手の個性なのだと思う。それを全体のバランスを見ながら刈り込んでいくのが理髪師の仕事ではないか。
この4年間をみると、ジーコ流もトルシエ流も日本代表の監督には向かないやり方だと思う。コンパクトでスピーディなサッカーを見たい。これまでの印象に残ったプレイを思い出してみると、日本のサッカーはかなりのレベルにある。細かいことを言い出せばきりがない。一番足りないのは、粘り強さを継続させること。これが強さだと思う。そこをオシム監督に期待する。
トルシエの通訳Florent Dabadie氏を、我が家では影の監督と呼んでいた。彼が日本サッカー協会会長になって果たしたい10のミッションというのを書いている。候補者になれるかな。いずれにしてもワイワイ・ガヤガヤできるオープンな組織であってほしい。
活字メディアは、どの程度サッカー界に影響を与えているのだろう。かつての「キネマ旬報」並みの雑誌というのはあるのか。
大会前に「ナショナルジオグラフィック」を読んだところ、おもしろい記事が目についた。
コスタリカでは、10年程前にフーリガンをコンサルタントに雇ったクラブがある。熱狂の輸入。
サッカー人口の女性比率が、南米とアジアが1%以下なのに対して、北米は33.5%。中国で最も人気のあるスポーツはサッカーとバスケットボール。その次が卓球。
アメリカでは、サッカーは女子のスポーツとみなされているようだ。
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ワールドカップ終了。1ヶ月は長かったけど、もう試合がないかと思うと、祭りのあとのさみしさを感じる。
とにかくイタリアの優勝がうれしい。日本に対する罵声を浴びながら応援したのに、1勝もできずに敗退し、くやしいこと限りなし。その罵声もポルトガルやイタリアにはなぜかやさしい。おかげでくつろいで決勝戦を観戦できた。どうやらピルロを応援していたらしい。
サッカーを見ない人にとっては、イタリアのはサッカーだが、日本とかイングランドは美しくないからダメだと言う。フィーゴおじさんのプレイは合格らしい。
ジダンの頭突きは、一生記憶に残るだろう。腕をつったベッケンバウアー、マラドーナの神の手と並んで。うちではジダネとかジゾウとか呼んでいたのだが、またやっちゃった。
今回の退場のきっかけかが何か知らないけど、数年前からヨーロッパでは人種とかを揶揄するのが問題になっているとか。アジアカップの中国みたいなものか。
大会全体の印象としては、キーパーのうまさが目立った。川口もよくやった。プラティニによると、監督の戦術が前面に出て、選手の技術が光らなかったのだとか。
せっかくのジーコ式無手勝流を、日本の選手は生かせなっかたわけだ。のびのびとできたはずなのに。日本人には自由よりも規律なのかな。好不調の落差が大きいところなど、いかにもブラジル的だった。
FWは今の力でいい。あとは調子のいい選手を起用してくれれば。柳沢を起用しつづけるジーコに不満をつのらせ、その監督をいつまでもやらせている川淵さんに腹が立つだけだ。クロアチア戦でのプレイに怒らないファンにもやや失望なのだが。
中盤は中田がいなくても、悪くはない。問題はDF。イタリアのキャプテンだって、よそのチームにだって身長の低い選手はいくらでもいる。なんで強くなれないんだ。ドゥンガみたいなのが1人くらい出てもいいはずなのに。
そうそう、イタリアの選手は「キャプテン翼」を見て育ったのだとか。中田も同様。それで日本ではMFになりたがる選手が多かった。ならばDFの活躍するマンガの登場を願う。
テレビの方は、新しいアイドルが登場せず。今までの司会・解説陣が活躍していた。実況には向かないが、ラモスみたいな直言タイプの不在がさみしい。テレビも進化しなかったワールドカップだった。
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サッカーがまだ生活にはなっていない。なので、つい文化として語ってしまうところがある。今は微妙なところにいる。このまま熱が冷める一方なのか、Jリーグファンになれるのか。
小田嶋さんをはじめ、多くの人たちが語っている。
中田が引退することを、宣伝会社には早くから伝えていたとか。私だって会社をやめるなら、お得意さんとかには早めに知らせておく。つまり中田はサッカー以外の占める割合が高い人間なんだということを再確認。
そもそもサッカーだけじゃない人生を考えるのは、Jリーガーとしては当たり前。J1に入団できた選手でも、いつまでもそこでプレイできるわけではない。しかし中田クラスでもそうしなくてはいけなのじゃ、たまらん。
Jリーグができてから、とくにヴェルディの選手たちが芸能人化し、自分で店を開いている選手もいた。たしかに老後のことを考えると、無理もないのかなとは思っていた。
そこへ中田の登場。私が一番期待したのは、体育会系風土の放逐。あまりにもつまらない質問をする記者を相手にしないのも、はじめのうちは微笑ましいものだった。まさか、そのまんま年をとるとは思わなかったが。
ヨーロッパの選手たちは現役のうちからビジネスに手を染めている。レストランを開いたり、自分ブランドのスポーツ用品を売ったり。それが常識なんだろう。
相撲なら、親方になり、協会の仕事をやり、部屋を開き、弟子を育て…。良し悪しはともかく、引退後の生活もある程度確保されている。そして名横綱は、相撲取りとして今でも尊敬される。
それが、まずい形で定着しているのが日本サッカー協会なのではあるまいか。内情は知らぬが、そんな気がする。
中田のもつプラス面が、アマチュアの育成者たちや協会内部まで浸透してほしい。と同時に、中田クラスになれば、フィールド上のプレイだけで尊敬されるんだというサッカー文化でありたい。
そういう道を示すことがサッカーを取り巻く大人たちの役割ではないか。どう見ても選手はお子ちゃまなんだから。と言いつつ、中村のお子ちゃま発言を楽しみにしている私なのである。
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中田引退がニュース番組でも報じられた。サッカーもやっと文化として公認されたようだ。
1シーズンでもいいから甲府あたりで、トップクラスのプレーを若い選手に体験させてほしかった。本場ヨーロッパに風穴を開け後進への道を開いたし、W杯でもやることはやった。もうこれ以上日本とはかかわりたくないかな。
でも、ビジネスをやるなら日本でやった方が有利だと思う。コラボレーションする相手を見つけやすいし、自分自身がブランドだからね。何も海外にこだわることはない。
いつかJリーグのオーナーになってほしい。アビスパみたいにローカルなところから出発して、ビッグなクラブに育てるのも夢があると思うのだがなあ。
ロッシという名を聞くだけでうれしくなるが、日本のいないW杯なんて。
日本が2−2で引き分けた5月30日のドイツ戦を現地で見たかった。
そのイタリア・ドイツ戦、おしまいまで録画できなかったじゃないか、NHK。特番なんか教育でやってくれ。せっかく第4の審判が日本人で、3国のそろい踏みだったのに。延長を見たかった。
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事実上の決勝戦かと思ったフランス戦でブラジル敗退。思った以上にブラジルの動きが悪かった。それに対しフランスは、34歳のジダンも健闘したし、アンリがよく動き回っていた。FWはかくありたし。
ベスト4は、ドイツ、イタリア、フランス、ポルトガルだ。ドイツとポルトガルはPKで勝ち抜いた。PKで勝敗を決めるなんてつまらないことだと思っていたけど、今回はあらためてサッカーが総力戦なんだと実感。一流の選手でも、はずしたり、止められたりする。延長戦まで120分戦ってきてヘロヘロになり、判断力も低下している。無理ないよな。
敗れはしたものの、オランダ、スペイン、イングランドがここにいても不思議ではない。スペインとポルトガルは戦国時代に南蛮文化をもたらし、江戸時代はオランダがヨーロッパとの窓口になってくれた。福沢諭吉だって、最初は蘭学を学んだのだ。
幕末から明治の初めにかけてはフランスとイギリスに留学生を派遣し、日英同盟を経て、三国同盟に至った。なのに、なんで日本がいないのだ。
運がよければウクライナみたいにベスト8に残れるチーム。それが私の望む日本代表の姿だ。聞くところによると、トレーナーは決勝戦を見すえたコンディション作りをしたのだとか。アホか。中田でさえ、初戦のオーストラリア戦にピークが来るように調整したのに。
川淵さんもジーコもJリーグに対して多大な貢献をなした人だ。だから、これまで批判はしなかった。反省ばかりして前に進まないのも困るが、失敗に学ばないのはもっとまずい。ファンが自分を納得させるためにも、敗因の分析は必須だろう。
オリンピック、アイススケートなど、スポーツにお金が絡むところにろくな話は聞かない。サッカーだけが例外なわけないだろう。日本代表監督の決め方にそれが表れていると私は思う。川淵さんが独走しているとの説もある。独走はかまわない。ただし、結果には責任をとってほしい。つまり、次の会長にはなるなということ。見苦しい会見をして、晩節を汚してほしくなかった。
さて、どうやらつぎの監督はイビツァ・オシムで決まりのようだ。最近よく名を聞く祖母井GMも固持している模様。大丈夫かなあ。
オシムのことばをいくつか読んでみると、私好みの発言が目につく。未来に期待を持つのと同時にサポート環境に不安を覚える。
技術的なことはわからないが、ドーハからひきつづきオフトにやってもらい、オシムに交代したほうが良かったんじゃないか。そんな気がする。それを決めるのが協会なんだけど。ほんとに大丈夫?
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ワールドカップもベスト8が出揃い、中休みに入った。
日本が1次リーグで敗退してしまったので、決勝トーナメントを熱心に見る気がしない。Jリーグがなかったころは、準々決勝からが本番だったのに。自国のチームが敗れた時点でW杯は終了、というぜいたくな気分を味わっている。
と同時に日本代表のふがいなさに腹が立つ。選手たちが帰国したときに、卵を投げつける者はいなかった。8年前にくらべてファンが成熟したとも言えるし、それくらい熱いファンはJリーグへ行ってしまったのか。
この4年間を振り返ってみると、ジーコでいいの?、と疑問に思ったスタートから、新鮮味のない代表チームが召集され、見る気のしないゲームをやっていた4年前。やっとアジアカップで真剣になれ、コンフェデもそこそこいい試合をしてくれた。これからを期待したのに、実力が下り坂に入ったような気がしていた。
ところがドイツとの親善試合で、高原の活躍を見て、日本もすごいじゃないかと思った。一人だけファーストクラスで行ったかいがあるというもの。
それからは書くのがいやになるくらいもろかった。日本チームにブラジル並みになってほしいとは思わない。けど、メキシコやスペインくらいのチームにはなれるはずだ。
ドーハのロスタイムは悲劇ではあっても、あのとき出場できなくてよかった。4年後にはアルゼンチンと当たっても失点1でおさえた。弱かったけど、みっともなくはなかった。さらに4年後、トルシエは嫌いだったが、ホームの利でいい試合をしてくれた。トルコ戦以外は。
その後、ヨーロッパに出ていく選手も多くなり、期待した結果がこれか。今の日本に必要なのは、卵ではないのか。腐ったトマトでもいいけど。
何が一番悔しいか。今よりもヘタくそな時代でも、ラモス、柱谷、中山がいた。サムライ・ブルーだった。オリンピック世代に移行して、レベルは飛躍的に上がった。それなのに、なんでこんなに弱くなってしまったんだ。
ファンの怒りの組織的な表出。これ以外に日本を強くするものはないと思う。次の監督として、オシムの名前があがっている。そうなればチームも生まれ変わるだろう。協会の仕事は多岐にわたると思うが、私のような低レベルサッカーファンにとっては、ワールドカップの内容がすべてだ。怒りの矛先は、川淵さんにぶつけたい。さっさと辞めろ。
(『オシムの言葉』の著者木村元彦も怒ってる。)
それから、ジーコジャパンだとか、川淵キャプテンだとか、選手をアイドルあつかいするのとか、もうやめようよ。声援と叱責を使い分けられるサッカーファンが増えることを願う。
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まさか1−3で負けるとは思わなかった。このまま逃げ切りかと思っていたのに。
この2大会のデータによると、初戦に敗れても決勝に進出できた確率は4%だという。奇跡を願うしかない。日本がクロアチアに勝って、ブラジルと引き分け、オーストラリアが連敗する。ジーコが監督してるメリットが生きるかどうかは、クロアチア戦しだい。
前半の途中から柳沢を変えろと叫んでいたが、後半は中村を交代させた方がいいなとぼやいていた。駒野のセンタリングはまるでダメだし、加地の抜けた穴は思ったよりも大きかった。中村がつぶされるのではないかと心配していたが、お気に入りの坪井がこけてしまった。
ヘディングシュートでやられなかったので、とりあえずDFは合格点。川口の飛び出しはよくあることだし、失点1はしかたないと思いたい。けど、なぜイングランドみたいに1点が守れないんだ!
セルジオ越後は福西が疲れていたと指摘していたが、それは気づかなかった。いずれにしても稲本をボランチとして投入すべきだったのではないか。戦前に日本チームはバランスが悪いと指摘している解説者がいたし、中田はボランチの方がいいとラモスが言っていた。戦後、だんだんその意味がわかってきた。
ジーコを責めはしない、前からわかっていることだから。ジーコは柳沢と心中したのだ。自分流で負けたのだから、監督に後悔はないだろう。
問題はシュートが打てなかった選手にある。枠に打って入らないのならあきらめる。クロアチア戦では福西、稲本、小笠原のミドルシュートが決まることを期待したい。中田はベンチスタートで。そんなことジーコがするわけないが。それにしても左のサイドバックがなあ。
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欧州チャンピオンズリーグ決勝で、バルセロナが2−1でアーセナルを破った。92年以来14季ぶり2度目(前身の欧州チャンピオンズカップを含む)の優勝とのこと。
女剣士バルサと聞いたとき、どこかで耳にしたことあるなと思ったら、バルセロナの愛称だったのか。
ヨーロッパチームの試合は見ないので、アーセナルのエースがアンリだとは知らなかった。キーパーの退場がなければ、もっとおもしろい展開になったろう。
ワールドカップが近づくと、チャンピオンズリーグ決勝をつい見てしまう。やめとけばいいものを。こういうハイレベルの試合の後は、6月のグループリーグがかすんで見えてしまう。4年前で懲りているはずなのに。
あのときはレアル・マドリッドとレバークーゼンの試合だった。たった1回の試合でレバークーゼンが好きになってしまった。バルセロナはこれで世界一を証明されたようなものだが、こういう試合運びのチームは好きだなあ。スターばかり集めたチームよりも。
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今日、日本代表メンバー23人が発表された。
GK:土肥洋一(東京)川口能活(磐田)楢崎正剛(名古屋)
DF:田中誠(磐田)宮本恒靖(G大阪)三都主アレサンドロ(浦和)中沢佑二(横浜)中田浩二(バーゼル)坪井慶介(浦和)加地亮(G大阪)駒野友一(広島)
MF:福西崇史(磐田)中田英寿(ボルトン)中村俊輔(セルティック)小笠原満男(鹿島)稲本潤一(ウェストブロミッチ)小野伸二(浦和)遠藤保仁(G大阪)
FW:柳沢敦(鹿島)高原直泰(ハンブルガーSV)玉田圭司(名古屋)大黒将志(グルノーブル)巻誠一郎(千葉)
19人が当確で、残り4人の争いになっていたが、中田浩二と巻が入り、久保が落選した。ジーコは、久保より柳沢なのか。
メンバーをながめて見ると、W杯も今回がピークのような気がする。一方見る側の気持ちとしては、フランス大会がいちばん熱かったかもしれない。
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