あなたはネコ派ですか、それともイヌ派?



 猫好きが、犬を飼った。年月が経つうちに、だんだん犬が好きになり、すっかりイヌ派に転向してしまった。それを察知してか猫は家出したまま帰らなくなった。そして気がついた。猫は家に住む、はまったくのウソ。やたら飼い主に抱っこされたがる甘ったれの猫だったが、猫と人間を結ぶ絆などそもそもはじめから存在しなかったのじゃなかろうか。

 ある人は、インドアしみじみ系人物がネコ派、アウトドアほがらか系人物がイヌ派、と分類している。またある人は、ネコを次のように批判している。「やつらは一体、身のほど知らずにお高くとまった反社会的な毛玉以外の何だというのか?」

 こんな話を紹介している本『ポチの結論』が今日の話題。犬を3匹飼っている著者は当然のことながらイヌ派だ。犬は、「シッポのある天使」だなんて第一級の誉め言葉を与えている。そしてこれから犬を飼う人にいろいろなアドバイスをしてくれている。

 言いたいことは「ぼんやりイヌのすすめ」のひとことに尽きる。それには純血種でしかも温厚な大型犬を飼うのがいいそうだ。そして特別な訓練をしないように注意している。

 これから犬を飼ってみたい人、もうすでに飼っている人にも一度は読んでほしい本だ。ワンちゃん関連の本にはいいものがないので、なにかしら得るものがあると思う。

 ついでに一言つけ加えるならば、雑種やメスだからといって差別しないでもらいたい。その点で大人は子どもを見習うべきだ。子どもは決して血統や性別で分け隔てはしない。雑種でメスだからこそ、心やさしい飼い主を必要とするのだ。もし犬を飼える環境にあるのなら、ぜひもらい手のない犬の里親になってください。ワン。

  • ポチの結論 藤門弘の新・愛犬講座 藤門弘 小学館 1997 NDC645.9 \1100+tax
(1998-10-19)
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