夕刊フジに掲載された記事

盗聴法(通信傍受法案)成立を控え、盗聴発見の第一人者

として知られる堀田耕作氏は政治家と盗聴の関係について、

『与党の議員ほど盗聴に関心がある』と、生々しい実態を明

らかにした。なぜ、自民党を中心とした自自公勢力は、盗聴

法案に躍起になるのか?

その知られざる舞台裏とは−。


盗聴器や盗撮カメラ



「私は政治家の事務所などから何度か盗聴器を発見

したことがありますが、面白いのは、盗聴法に反対し

ている革新系議員は『盗聴は凶器と同じ』などと怒る

だけ。でも、自民党議員は、私が盗聴器の能力を説明

すると、彼らは驚き、すぐに真剣な表情で『君、盗聴器

をつける人間を紹介してくれないか?』と頼まれる事

が多いんです。ある議員などは『情報を制する者は世

界を制する』と力説してました」

 堀田氏によれば、「大物代議士が死亡した前後や政

局が激動しているとき、盗聴発見の依頼は多くなりま

す」という。
 盗聴を政争の“武器”にする与党政治家らが、強引

に成立させようとしている盗聴法。さまざまな付帯事

項をつけてはいるものの、非合法の今でさえ現実は

この通りなのだ。

 これがもし合法化された場合、いったい誰がターゲ

ットとなり、どこまでエスカレートしてしまうのか。

 永田町関係者からは「過去に盗聴されたこともある

共産党が必死に反対するのも当然でしょうが、与党

議員だって狙われる可能性はある」との声も漏れる。

 また、堀田氏のもとには、最近になって、国税庁関

係者から「盗聴、盗撮の最新事情を教えてほしい」

と、講演を頼まれることが増えているという。脱税摘

発の最前線にいる査察官らに盗聴器などの性能を説

明すると、『これがほしい』というんです」。
 前回、盗聴のプロが警察が組織犯罪に限らず、

様々な事件で盗聴捜査を行っていることを明かして

くれたが、堀田氏は「今後、国税庁の現場でも盗聴

器を使うなとはいいにくくなるでしょう」と推測。

 ところで、今回の盗聴法は組織犯罪対策法案の

一部だが、法案のターゲットとされる暴力団関係者

はこう話す。

 「暴力団の場合、ずっと前から自宅や事務所の電

話は盗聴されていた。いまさら盗聴されても何も困

らないよ。末端の若い奴は知らないけど、上層部

が電話で危ない話をするなんてこと考えられない。

だから、今回、あわてて盗聴法に反対しているヤク

ザや右翼はいない」

 本来の目的とされる組織犯罪に対する有効性が

疑わしい盗聴法。政治家や警察関係者は何を狙

って法案を成立させようとしているのか?