ステージ上にはしっかりしたセット。おお〜、荘厳。こういうのは久しぶりなんだよね。
どんな雰囲気かというと、一目見て浮かんだ言葉は”貴族の階段”。
中央に、赤い敷布、金の手すりの階段が広がり、床には金模様の入った四角い赤い絨毯。
階段の手すりは上のバルコニーにつながってて、その後ろには丸い金の額が3つ。
真ん中の大きい額は、スクリーンになってる。
雑誌で西川くんが”最初から観て。遅れちゃダメ”と言ってた、どんな始まりなんだろう?って待ってると…
会場に響く会話の声。
「どうしたんだ?眠れないのかい?」
「うん…僕なんだか、眠たいのに、眠れないんだ。おじいちゃん、あのお話を聞かせてよ」
「いいとも。昔昔の、悲しい、美しいお話じゃ。灯りを消すとしよう」と、暗くなる場内。
『UNDER:CODER』バージョンの『HIGH PRESSURE』のタメるイントロが始まって、スクリーンには西川くんのシルエット。
両手を広げた映像の影に合わせるように、ポップアップで西川くん登場!
セットの雰囲気から、西川くんの衣装は王子様だろうと思ってたけど、やっぱり。
席が結構遠めで、細かくはわからなかったけれど、黒(紺かも)+金で、袖がたくさんのフリルになってたり。
こういう衣装を仰々しいと思わせず、威厳を持って着こなせる人、他にいないだろー。
精神は、王子様ってより王様なんだよね。でも外見はやっぱり王子様。
そんな王子様衣装で『HIGH PRESSURE』『HOT LIMIT』の振り。うわあ〜。
1・HIGH PRESSURE
2・HOT RIMIT
3・Joker
”生き様”って、『triple
joker』の頃、よく言ってたんだよね。
今は特にその言葉は使わないけれど、同じこと言ってるし、伝わってる。
4・Web of
Night
5・INVOKE
『INVOKE』の前奏って、いいよね〜。
ぶわ〜って、感情の熱が噴き出してくる。胸を騒がせる。
わたし、この曲の前奏っていう短い時間で、一番10周年を感じたかも。
T.M.R.が、西川くんが、たくさんの人の思いを受け止めてきたんだ、
こういうことを10年間続けてきたんだ、って、胸に来た。
6・Zips
この曲では、西川くんが下で歌う一方、上のスクリーンの映像でストーリーが展開。
主に西川くんの方を見ながら、時々ちら見して分かった内容は、
西川くんが吸血鬼という設定で貴族の方々を次々と手にかけるのだが、
次に襲おうとした少女が以前の恋人で、驚いてつむじ風となって去る、って感じ。
ちなみにこの少女は、『vestige』のPVに出てくる少女。
今回使われている映像は、PVとつながっているもので、同じトーン。
PVの中では、吸血鬼のモチーフはなかったと思うけど、
これって、もう一度人を揃えて後から撮ったのかな?それともPV撮った時に一緒に撮ってたのかな?
この曲が始まる前にも、
少女の”お願い、もう人を殺さないで”(と字幕に出て、声は外国語)って画や、
西川くんが苦しんでる画とか、映し出されていた。
苦しむ映像に合わせ、曲間で暗転したステージ上、実体の西川くんも苦しむ演技をしてる。
階段を下りた向かって左側に小さな机と椅子があって、そこで。あまり明るくない、青いピンスポットに照らされて。
う〜ん、この後もなんだけど、映像と西川くんと、どっちも見たくて困る。
ちょっと、うまくないかも。
映像側で持ってる意味が大きすぎるのかも。
そして、映像の中の西川くんも素敵すぎるんだ。見惚れてしまうもん。
この映像はこの映像だけでゆっくり見られるようにして欲しい。DVDにこれ自体で入れてくれないかなあ。
7・夢の雫
雷みたいなライティング。
スクリーンでは少女への思慕と自分の負う性の間に引き裂かれる苦悩が展開されてる。
う〜ん、なんかちょっと、映像のストーリーと、曲の中のストーリーとが別々にあるような、
そんな違和感を感じちゃったかな。どっちにもどっぷり入り込めない、みたいな。
8・AQUA LOVERS
9・vestige
歌い出し、左手をゆぅっくりと上げて、下げる。
この曲を歌う西川くんの姿は、完成された芸術品だ。
彫刻や映画じゃない、立体的で動きのあるものを作品とするジャンルがあるなら。
スモークが満ちてくる中、階段をのぼってゆく、シャツの背中。
背中で存在感を感じさせる男はかっこいいのだ。
この曲の間も、映像はPVをそのまま流すのではなく、それも断片として入ったオリジナル。
最後のサビでは、階段の上まで登り切った西川くんの体に合うように翼の映像。
合わせちゃったよ、やっちゃったよ、ベタといえば冷や汗かくほどベタなことを。
でもま、西川くんはホントに天使だからな。
階段の上でいったん姿を消し、衣装替えタイム。
ここでも物語の世界の過去未来が混じった映像が流れる。
メリーゴーランドをかたどったオルゴールを手前において眠る姿、美しー。
10・THUNDERBIRD
向かって左バルコニーから登場。
長いマントにティアラ、胸にはファーと、戴冠式の衣装。もちろん衣装に負けない風格あり。
そこで歌う時間がしばらくあって、後ほど階段を下りてくるんだけど、マントは4.5段分伸びてた。
階段の手すりにそって炎も照らすぞっ。
マントとティアラはこの曲の間限定。それらを外して後はまた暴れモードへ!
映像もここまで、だったと思う。
11・WHITE BREATH
12・crosswise
13・夢幻の孤光
この時点ではもうバッチリ背中見せ。これだけ背中を出すアーティストは絶対他にいないよね!太モモ出すのも好きなので、また是非。
出てきた時には、前半の衣装と同じく袖に大きなフリルだったのだが、その下にファーのリストバンドが隠されていた。
ファー衿まきもしているので、紅白の時の衣装に似た趣き。
14・ignited
声出させてる時、「荒いのと優しいの、どっちがいい?
優しいのがいいやつ!(シーン)荒い方がいいやつ!(一斉挙手)
じゃあ、いけるよな!」
15・魔弾〜Der
Freischutz〜
16・LOVE SAVOR
17・Twinkle Million
Rendezvous
この歌に描かれるファンの姿で、こんなふうでずっと来たな。こんな情景に、身を浸し続けてきたな。
”出会うはずのない世界”を追いかけて。
こんなふうに生きることで、多分たくさんのものを知らないまま引き替えにしてしまったと思うけれど、
ひとつの道しか歩けないなら、わたしはこれで、悪くない。
ライトが、ステージから客席の方まで隔てることなく巻き込んでいく。
西川くんはそこ(ステージ上)にいるけど、わたしの中にもいる。その存在エネルギーみたいなものが。
私には、西川くんから分けてもらってるパワーがあるんだもんね、きっと強いよ。いろんなこと出来るよ。
アンコールは、27日はTシャツBの赤、28日はTシャツBのグレーで。
「お前らがいたから、これまでやってこれたと思います。
出会いがあれば…(別れもある)ってことで、
でも、気持ちがあればまた出会ったり、重ね合えることもあると思います。
今この瞬間にぴったりのこの曲を」
en1-1・BOARDING
en1-2・HEART OF SWORD〜夜明け前〜
いろんなPVの場面と、リアルタイムのステージの映像が映る。
en1-3・CHASE/THE THRILL
en2・LIGHT MY FIRE
演奏が始まると、銀テープ噴射。それを手に、皆手を振る。
「東京に、やっと戻ってきました。(このツアー初めての東京なので)新しいスタート、みたいな気分でいます」
「もうすぐ4月が終わり、5月に入って少しすれば」5月13日がやってきます、の声はかき消されるように歓声&拍手。
短かったような、でもいろいろやってきたなと思ったり。
積み重ねですよ。
そんな中、この瞬間は今しかないわけで。」
「(アンコールの)ここでしかゆっくり話せないから、ゆっくり話そうと思うんですけど、
話すことを前もって考えてるわけじゃなく。これまでは地方に行ってたのでまあ、(ご当地ネタなどあるけれど)。
東京ですよ。住んでるんですよ。話すことなんかなーんもない。
僕に無ければ」と、イクオさんをじっ。
「最近、フォットンベルト、フォットンベルト、って言ってるよね。
今日(楽器の音に)ノイズが多いな、フォットンベルトだ。この靴はきづらいよ、フォットンベルトだ。
フォットンベルトって何なの?説明して」
と向かって右側にいるイクオさんに階段の手すり越しにマイクを渡し、体育座り。
イクオさんの頼りなさげな説明によると、フォットンベルトとは宇宙にある磁場のおかしい地帯で、
2012年に地球がその中に入って大変なことになってしまうということだった。
西川くんはイクオさんからマイクを受け取り、棒読み口調で「へえー、そうなんだー」
「あと5年くらいだから、今からちょっとずつ影響が出てきてるんだ」
そして”郵便ポストが赤いのも”的な例を3つ4つ挙げ、「〜のも、全部フォットンベルトのせいなんだ」
イクオさん「…そう」
「んなわけねーだろ!
でも、ひとつだけ言える。おかんのかかとがカサカサなのは、フォットンベルトのせい。(挙げた例の中のひとつ)
うちのおかんのかかと、ザックリだもん」
「束になってかかって来い!
こっちは、5、ですよ。3千2,3百人対、5。
勝負する気あんのか!」
「ああ、これか」気合が足りないのは、と、「野郎いるかー!!」
応えて男声の「アニキー!!」
「かまって欲しかったんだろ?」うわ、なんか殺し文句。
わたしの席jの近くにもたくさん男の子がいて、さらにサソリモチーフの野郎ライブTシャツ着用者が多かった。
あれ、通販購入の申込書が来たし欲しいな、とは思ったんだけど、
野郎でないわたしは着る資格がないと感じて申し込みをやめたんだよね。いいなぁ。
「3階の一番後ろも、もう少しで届きそう。
この辺(前の方)なんか、(手を伸ばしてタッチの仕草)だよ!」
「建て込んでみて思ったけど、NHKホールのために作ったようなセット。(雰囲気がマッチしてる)
結構大変なんだよ、このセット。(スタッフさんへの拍手)してあげて。」
「ここで1年間(POP JAMの司会として)いろんな人を迎えたり、年を越したり(紅白で)」
「初めてここで歌ったのは、97年の春頃かなあ。
ステージに、何にもなかった!
ここ(床)にセリが、セリ、リフター…どっちでもわかんねーよ、って人はいいんで、じわ〜、っと上がってくるやつなんですけど、
おじさんたちがわ〜っといてね、(人力で押し上げる仕組みなんだな)今社員食堂で休憩してますけど、
それで登場。特殊効果、それだけ。
それがこんな…(作り込んだセットを見やる)」
「『HEART OF SWORD』を、このツアーで、このホールでやりたかった、ってのがあって、
初めてここで歌った時、オープニングだった曲です。
こみ上げるもので、胸がいっぱいです。これを、出さないと…ゲエッ。
もう少し、キレイめに」
と、曲。『LIGHT
MY FIRE』へ。
「GWがやってきます。GWって言うの、日本だけなんだよね。なんでゴールデンなんだろう?
その後には、あと2週間ちょっとですか、5月13日で、10年です。
コレっ、すべてっ、僕のおかげっ!嘘です。皆のおかげです」
「ステージを作ってくれた皆と、集まってくれた皆、入りきれずに会場の外で応援してくれてる皆、全国で待ってくれてる皆、
あってこそだと、思ってます。
本当に、本当にどうも有難う。月並みな言葉しか言えませんが、
気の利いた言葉くらい用意しとけ、でしょ?まあ、まあいいじゃないですか。この、なんにもない感じが。
行き当たりばったりでお送りしております。」
手を広げて客席を静めて、話そうとしたら一部から声がかかってしゃべり出せない。
後ろに下がっていじけたふうに、”だってあいつがさ”って感じで客席を指差したりして。
はたまた「アニキー!」って声がかぶるのを気にせずしゃべってたところ、その語尾が思いのほか続いて、
「長いな」
そしたらあちこちで同じように「アニキ――――…」長鳴き鶏コンテスト会場かいっ。
西川くんがそれらを統率しようとする。「せーのっ」アニキー!「バラバラ」
「たかが3千人しかいないんだぞ?ここでひとつにならなくてどーする。せーのっ」アニキー!
「サンキュ!お前らと血縁関係は一切ないけど」
(歓声に”フォーッ!”ってのがあったらしく)「1年間のハードゲイ(人気)の影響が…。それ、よくないよ。ホント、やめた方がいいよ。
いろんな趣味があっていい、でも、ハードゲイって言葉が公共の電波で流されるのは、どうかと思うよ。
…ま、いっか、何でもアリか」
「ハードゲイといえば…」スナオさんを見る。
「ご存知でしょうが、ハードゲイといえばスナオさん。ハードゲイで検索するとスナオさんが出てくる」
いや、知らないけど、とにかく本日はスナオさんの誕生日ー!
西川くんの指揮で、♪Happy
BirthDay。
1度目は♪Dear SUNAO のあたりで西川くんのストップが入る。
「オレを見ろ!ここでrit」ああっ、スミマセン、指揮に集中してませんでした。
2度目はその箇所で西川くんが悪ふざけ。両手で胸を上下に掻くような仕草で中断。
「今のはオレが悪かった。乳首さわっちゃった。
誠心誠意、誤ります。乳首をさわって、ごめんなさい!」深々と礼(笑)。
3度目はつつがなく。
♪Dear SUNAOでrit、いったん止めて、最後も感動的にrit。皆西川くんの指揮のもと集う。
「アレ?ケーキの前に、気になるものがあるぞ?」
それは(多分)ハズカシイ衣装。
スナオさんを、着替えるよう袖へ追いやる。
「新婦のお色直しが終わりました。新婦の入場です」
遠目でよくわかんないけど、服の上にハズカシイ衣装、だと思う。
「…スナオさん、オレ、スナオさんと会って9年だよ?
もうヤだよ〜。ちゃんとして!もういい歳なんだから」やらせてるくせに…笑。
「(ロウソクに火を点けたいところですが消防法でダメなんです。
オレのせいじゃないよ。東京都のせい!」
「こういう時はいったん楽器置いた方がいいよ」
他のメンバーもケーキの周りに集め、「皆、炎の役して!」
無茶な、と思ったら、適任がいた。ジュンジさんの髪が丁度よくオレンジなのだ。
髪だけ出るくらいにジュンジさんがケーキの向こうにしゃがんだところで、もう一度♪Happy
BirthDay
スナオさんが火を吹き消すふりをすると、それに合わせてジュンジさんは頭を引っ込め、うーん、いい雰囲気〜。
「有難うございます。うれしいです。
(ステージ上で誕生日を祝ってもらうのは)5回目だからね。
来年も再来年も、是非盛大に!」
「いろんな記念日を皆で祝っていけることを、とてもうれしく思います。
5月13日なんてまさにT.M.R.の誕生日ですし。
当たり前のように思ってることを、家族とかね、改めて考えると、当たり前じゃないんだな、って思います」
次の曲はスナオさんのために皆で歌ってくれ、って、
「今日はお前らのためのこの曲!」と『BOARDING』
ほんっと大部分、客席に歌を預けてくれた。
そして「お返しに、この曲を!」と『HEART OF SWORD』
『LIGHT MY FIRE』の前には、
「スナオさんも言ったけど、ホントにどうも有難う。
ライブを出来る、この場所があってつながってる、胸であっためたい気持ちを、声にして、返していこうと思ってます。
四の五の言いましたが、言いたいことは結局、好きです」
そこで間髪入れずに曲。ニクイね!
「6月に、これまでの軌跡を集めたアルバムとDVDが出ます。さっきもパッケージの確認してました。
そして、自分的に大事にしている場所、武道館に…(歓声!)
T.M.R.を10年やれてたら、ここに帰って来てやろうと思ってた。
それまではどんな場所、どんな人数でやろうと武道館はすまいと。」
ずえったい行かなきゃ。