2004/07/13(火)


 北海道に行ってきました。
 旭川に4泊(ホテルは2つ)して美瑛、富良野を回りました。

広がる雲海

 出発の日、住んでいる地域は最高気温33度の夏日。少し外を歩いただけで汗が出てくるほど。今日の北海道は涼しいらしいので楽しみ。

 搭乗したのは18:10羽田発-旭川空港行きの便。オンシーズンだというのに平日だからか、けっこう空席が目立ちます。
 7年ぶりくらいの飛行機だったので、乗る前はもうハラハラワクワクですよ!さー、どのあたりの陸地が見えるかな?三陸海岸とか分かるかな?と思ってたら、見えるのは雲ばかり。でもここまで見事な雲海は昔を含めても初めてだったので本当に感動しました。
 到着の直前、高度を下げて雲の下に出たので、旭川の夜景も見られました。函館のような派手な夜景ではないけど、真っ暗な大地が拡がる中、肩を寄せ合うように光る街の灯りは非常に貴重な宝石のように見え、その美しさは神々しいほどでした。

 さて、そんなふうに空からの景色を堪能しながら旭川に到着。そのときの旭川の気温は20℃!涼しい~!暑がりのワタシには地上の楽園に思えましたよ!旅行期間中はずっと天気も良いみたいだし、ほんとに北海道にして良かった。

 到着と同時に空港の窓口で車を借り、旭川のホテルまで移動。借りたのはデミオでした。うちのistタンに比べると、加速はイマイチかな?でも売りの車内の広さはさすが。広々過ぎて、ドライビングポジションからバックミラーに手が届かないほどですが(笑)
 一つ目のホテルは旭川パレスホテル。部屋はちょっと古めな感じだけど、朝ご飯、特に洋食バイキングがおいしいです。チェックアウト後、夕食をとりに旭川の街へ。9時過ぎだったのですがラーメン屋などはみんな営業終了、居酒屋くらいしか開いてなくて、どうしようかと思ってると、カレーの「CoCo壱番屋」を発見。前から行きたかったんだけど、近場でどこにあるのか分からなくて悔しかったんですよ!ちょうどいいので入店。うまかったです。

 で、ホテルに戻ってからは特に何もせず、だらだらとテレビ見たりして今日はお終い。

2004/07/14(水)


春の美瑛はこんな感じ

 北海道2日目は美瑛を堪能。
 見渡す限りの丘陵地帯に、ジャガイモ、麦、とうもろこしなどの畑が色とりどりに拡がり、パッチワークのような風景を見せているところです。7年前の4月にも来たのですが、その頃はまだ種まきや畑を耕している時期。一面に拡がるのは茶色い地面ばかりで、その有名な"パッチワーク"は見たことがなかったので、すごく楽しみでした。

 まず美瑛駅によって観光案内マップを入手。見所がよく分かって便利です。
 で美瑛の丘なんですが…ハァー…良かった…

 親子の木ケンとメリーの木新栄の丘色彩の丘三愛の丘などの有名スポットは一通り回りました。確かに良かったし、すんごく絵になる風景ばかり。

親子の木。
どっちがパパかは知りません

ケンとメリーの木。
観光客は多めです

 ですが。そんなことよりンもう、とにかくいいの!丘が!畑が!どこもかしこも!行く道行く道、周り中が広大な畑で、何にもないところでもイイんですよ!ちょっと脇道に入ってただただ広い畑に包まれるとるともう…!

 この広さは春に来たときも味わいましたが、無数の作物が風が吹くままにそよいでいるのを見ると、自分のちっぽけさを感じるというか、生命の雄大さに圧倒されるというか、もうなにもかも捨てたくなるようなたまらなさがありました。心に押し寄せてくるものが多すぎてもうワケ分かんなくなっちゃったくらい。
 もうなんて言っていいか、良い言葉が思いつかないけど、とにかく感動。うーんと、『楽しいムーミン一家』に登場した、いじめにあって体が見えなくなっちゃった(殻に閉じこもった)女の子のニンニが、生まれて初めて海を見たときのショック…海があまりにも広すぎて泣いちゃったときの感じに近いかも。分かりにくいですか。
 ともかく、雄大すぎて、広大すぎて、何度も涙が溢れてくる感じでした。はぁー、ほんとに美瑛に来て良かった…。オレ、これからもがんばって生きていけそうだよ!って感じです。

畑でかっ!空広っ!

良い場所

 あと、哲学の木という場所にも行ったんですが、期待以上に(というか期待してなかったけど)良かったです。
 名前の由来は、木が傾いてる→ピサの斜塔→ニュートンがリンゴを落として万有引力を発見→哲学者→哲学の木、というなんか間違ってる気がするというか、まあはっきり言ってトンデモない代物なんですが、そんな名前にだまされてはいけません。ここが非常に良い場所でした。
 周りに何もない広大な畑の真ん中に突然木が立っているのですが、その木が風を受けると葉が揺れて隣の葉と擦れ合い、木全体がザワザワと鳴り響くのです。心の原風景というか、奥底の何かが掻き回されるというか、もうたまらなくなるくらい感動しました。『となりのトトロ』で夜中にさつき、メイがトトロと一緒に庭の木を大きく生長させるシーン、あそこで泣ける人ならば(ワタシは泣ける)、この木が奏でる音で感動できるんじゃないかと思います。

 感動しすぎてもう何がなんだか分からなくなってお酒なんか飲みたくなっちゃいましたし。旭川に帰ったあとは「大雪地ビール館」でジンギスカンと地ビールで晩ご飯。
 生のラム肉をジンギスカン鍋で焼いて食べるわけですが、臭みなんか全くなく、実にンまい!ご一緒に地ビールをいただきました。ワタシはビールが苦手なんですが、それでもジョッキ2杯も飲めちゃうくらい飲みやすくておいしかったです。

大雪地ビール館。
建物もイイ感じ

ジンギスカーン!

 いやー、やっぱ北海道良いですわー。シアワセ。

004/07/15(木)


 北海道3日目は富良野ー。
 これまた春、何も咲いてない人がいない時期に行ったことがあるのですが、ラベンダー畑のファーム富田と、ドラマ『北の国から』のロケ地で有名なところです。

 まずはファーム富田。美瑛に比べるとかなり人が多いです。平日でも。
 ファーム富田は当初は特に行く予定も立ててなかったほど、重視してなかったんですが、やっぱりオンシーズンに見ておいて良かった。ラベンダーだらけで圧倒されました。臭いがもっときついのかと思ったらけっこう良い感じの淡い香り。抽出、凝縮された香水やポプリの香りは苦手なときもあるんだけど、自然な状態(花)での香りは控えめですね。リラックス効果があるというのがよく分かりました。
 このあたりでは丘の一角を埋め尽くすようにラベンダーが植えられているため、遠くからでもよく分かります。彩りの丘は、同じくファーム富田内にある花畑で、色とりどりの花を植えて斜面にストライプ模様を描いています。ちょっと作られた感じはしたけど、確かにきれいでした。

ラベンダーで埋め尽くされた斜面。
良い香り

彩りの丘。
お花いっぱい

 その後フラワーガーデンふらのジャム園を見て、ドラマ『北の国から』のロケ地めぐり。
 …えーと…、ワタシ一度も見たことないんですけどね。まあせっかく富良野に来たんだから、と。いろいろ撮影が行われたらしい麓郷の山(展望台)五郎の石の家五郎の丸太の家を見ました。何分見たことないのでロケ地はともかく、麓郷の展望台からの眺め、山の上の畑はすごく気持ちが良かったです。五郎の石の家は少し離れたところから外観を見ただけですが(外観のみなら見学無料)、石がびっちり積まれている作りはなかなか良い雰囲気ですね。逆にドラマが見てみたくなりました。

 で、夜は美瑛駅すぐそばのペンション&レストラン「丘の宿 こえる」で夕食。人気メニューの角煮丼は売り切れだったのが残念だったけど、玄米チャーハン、手羽先がすごくおいしかったです。

五郎の石の家。
一度もドラマ見てないけど

玄米チャーハン。
ンまいです

 うん、やっぱ富良野もいいですなー。美瑛ほど気負いなく見られたせいもあってか、かなり楽しめました。

2004/07/16(金)


 4日目のテーマは旭川
 まず、川村カ子トアイヌ記念館北海道伝統美術工芸村(敷地内に優佳良織工芸館国際染色美術館雪の美術館が併設)を見学しました。
 アイヌ記念館は、アイヌの民族衣装や民具を見ることができます。とても興味深い展示でした。アイヌ語は発音が難しそう。音を聞いてみたい。雪の美術館はなんだか惜しい感じ。館内のインテリアはあちこちに雪の結晶をあしらってすごく良い感じなんだけど、ミュージアムショップに"雪っぽさ"がなかったのは残念。雪の結晶をデザインに活かしたグッズがあれば人気が出ると思うんだけどなあ。

いろんな形があるんですねえ

氷の回廊。
涼しくて天国のよう

 お昼は旭川ラーメン村で旭川ラーメン~
 市内の有名店が集まってるし、駐車可能台数も多くて便利です。一蔵に入ってみました。看板メニューっぽいのでネギ醤油ラーメンをご注文。ネギが良い香りで美味い。ヨメが頼んだチャーシューメンも食べてみたら…ウマー!普通の醤油ラーメンのほうがスープの味が良く出てておいしいかも。スープはすごく旨味が出ているというか、ほの甘い感じがして後を引く味です。かなり満足しました。

 午後は市外から少し離れたところにある神居古潭へ。古い駅舎が見られます。
 そのあといくつかお店を回って、今日は2つ目のホテル=ホテルクレッセント旭川へ。部屋は豪華目できれいで良いです。朝ご飯のバイキングはいまひとつだったかなー。最上階にSKY SPAがあり、旭川の街並を見下ろす大浴場に入浴できます。温泉ではないけど、やっぱり広いお風呂は気持ちいい。うん、次の旅行は温泉だな、やっぱり。
 SKY SPAで昼の疲れを癒した後は、夕食へ。夜は旭川駅そばにある、北海道産の食材を使った石焼き料理の店、菊善へ(お店の情報はこちらから)。魚介も肉も石鍋で焼くとウマー!コースで食べたんですが、蟹、海老の土瓶蒸しが特に美味しかったです。特に出汁が良い!やっぱり北海道は食べ物が美味しいナア!

一蔵の醤油ラーメン

石焼きー!

2004/07/17(土)


 ついに来てしまいました、北海道最終日。非常に名残惜しいです。
 最終日は思い残すことのないよう、美瑛のお気に入りの場所、行きたいけどまだ行ってない場所を回りました。
 まずセブンスターの木。土曜日だし有名なところなので、人が多いです。その木の周りにも常に人がいて、木/風景だけの写真を撮るのはまず無理という感じでした。
 それから美瑛の丘陵地帯をふらふらとドライブ。あー、ほんとにどこもかしこも良い景色だなあ。そうやって走ってたら、牧草ロールが実に良い感じで見られるポイントを発見。この季節の美瑛はこんなのがごろごろしていると聞いてたんですが、あまり見られなかったので、最後にしっかり見られて嬉しい…。

セブンスターの木

もこもこ

 最後に、初日にも行ったけど、どうしてももう一度来ておきたかったお気に入りの場所へ。何もないただの畑なんですが、やっぱりここが好きだなあ。広さ、命の息吹を感じられ、ほんとにここに来ると胸を打たれてしまいます。また泣けたよ…。まだまだ名残惜しいけど、たっぷり時間をかけて美瑛を感じてきました。

お気に入りの場所にて。道の真ん中に立っているのがワタシです。

 で、北海道最後のご飯は、駅から割と近い場所にある木のいいなかまでいただきました。ログハウスの建物も良いし、店内も手作りのランプ、オブジェなどが並べられてすごく良い雰囲気。肉じゃがオムレツは、たまごの焼き加減も良いし、中のジャガイモがすごく美味い。焼きとうきびも食べましたが、甘くてすごく幸せになれる味でした。

 続いて(というか途中で偶然見つけたんですが)、木の工芸品を作成/販売している貴妃花へ。今回は購入しませんでしたが、異なる色の木を組み合わせて(着色なしで)美瑛の景色を再現した風景画がすごく良い感じです。木の素朴な風合いは、"美瑛"を表現するのに最適な素材ですね。
 最後に、美瑛、富良野を撮影した写真家・前田真三さんのギャラリー、拓真館へ。以前来たときより建物がきれいになっている感じがしたので驚きました。ざっと写真を見てCD-ROMを購入。

木のいいなかま。
席は少な目ですがうまいです

肉じゃがオムレツ

 …というわけで、全日程を終了。15:45旭川発の飛行機で帰りました。
 ハァー、ほんっとーによかった…。言葉では言い尽くせないほど感動しました。いいところだなぁ…美瑛。まさに命の洗濯という感じでした。旅行に行ってここまで感動できたことってないですよ。春の美瑛も良かったけど、やっぱり夏、生命に溢れいてる感動的な季節です。

 またいつか、絶対に"戻って"きます。

<本日入手したもの>

◎前田真三 丘の風景(CD-ROM)
 というわけで拓真館で購入しました。SYNFORESTのなんでどこでも買えますが、せっかくなので。昔に出ていたのとは中身が違うようです。昔のは最大でVGAサイズでしたが、こちらはSVGAサイズ。収録枚数は100枚でした。


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