今までに経験した事の無い、

とんでもない射精・・・出る勢いより吸引力の方が勝り、

あっという間に干上がるんじゃないかと思うほど、吸い尽くされるうぅ・・・

 

びゅうううううぅぅうぅううぅぅ〜〜〜〜〜・・・

 

「うぐ、ぐ、ぐうっ・・・うああああっっ・・・」

 

思わず剣で刺されたかのような鈍い声が漏れてしまう!

精以上に、人間としての生命力を吸われているような気がして恐ろしい・・・

あまりに人知を超えた快感なため、頭の中でバチバチと、神経や細胞が焼き切れる音がするようだ・・・

 

びゅくびゅくびゅくびゅくびゅく・・・ごぷごぷごぷ・・・

 

とんでもない量に口内でゴボゴボいっている、

喉をごきゅごきゅ鳴らして飲み続けているものの、

追いつかなくて頬が膨らんでいる・・・あああ・・・腰がガクガク震えて、それが全身まで廻ってくるぅ・・・

 

びゅびゅびゅびゅびゅびゅびゅびゅびゅーーーーーーーーー・・・・・・・・・・ちゅぽんっ♪

 

「ふう、これで入ってる分は全て抜きましたわ」

「あひ・・・ひ・・・ひやぁ・・・・・あぅ・・・ぅ・・ぅ・・・」

「では女王様に会って・・・まあ、放心なさってるみたいですわね、では後にいたしましょう」

 

動けない・・・ドサッ、とベッドへ仰向けに倒れる、

部屋がぐるぐる回っている・・・いや、これは俺の目が回ってるんだろう、

問答無用で吸い取られた・・・これは消毒なんかじゃなく、実は食事なんじゃ・・・?

 

「先に領主様の口に合いそうなものを持ってまいりますわ」

 

満足そうに、肌を艶々させて出て行った・・・

俺の、人間の口に合いそう・・・スライム焼きとか持ってこなきゃいいけど・・・

それが原因でナデンと戦争だなんて嫌だぞ?あいつの弓は命中率高いからなぁ・・・

 

「ナデンもこんな、もてなしみたいな事受けてるのかなあ・・・相手はスライムだから無理か」

 

バサバサバサ・・・

 

「ごきげんいかがかしら?」

 

この声はさっきの門番、キャルミンだ・・・窓の外か!?

物欲しそうに指を咥えてこっちを、いや、俺の股間を見てる・・・はっ!

だらりとペニスを出したまま・・・慌ててしまおうにも指先の痺れが抜けず、6回くらい引っ張ってようやくパンツを履いた。

 

「いま、食事を持ってきてもらう所です」

「ミルネは食事を済ませたみたいだけど?私もおすそわけが欲しいわね」

「う・・・それより、出入り口の番はしなくていいんですか?」

「もう閉じたわ、あとはこうして外周の警備、特にあなたの部屋を重点的にね」

「そ、それはどうも・・・ご苦労様です・・・」

 

とはいえ、守ってもらっているというよりも、

俺が牢に入れられてて逃げないように見張られてるみたいだ、

どっちが正しいんだか・・・両方正しいような気がするな、少しずつ逃げたくなってきた。

 

「するどいわねぇ・・・」

「へ!?な、なにが!?」

「秘密・・・アナタはこの国の、私達の最後の希望なんだから、ゆっくりしていってね」

 

バサバサバサバサバサ・・・・・

 

警備に戻っていったみたいだ。

するどいって・・・・・ひょっとして・・・・・目つき!?

 

「まあいいや水を飲もう・・・・・味自体は普通だよ・・・な」

 

最後の希望かぁ・・・

じゃあ殺されたりは無さそうだな、

油断はできないけど、今後のことをよく考えなくっちゃ。

 

「それにはまず情報を整理、いや、収集しないと」

 

ガチャッ

 

「領主様、お食事をお持ちいたしました」

 

丁寧に盛り付けられたこれは・・・・・!!

 

「木の・・・根っこ?」

「はい、弱く枯れた土地ですが、水の湧き出るあたりにはこのような根が・・・」

「あ、でもなんだかこれは・・・食べてみるよ」

 

シャリッ・・・ポリポリポリ・・・

 

「お口に合いますでしょうか?」

「んー・・・ゴボウかレンコンみたい・・・これはこれで美味しい、かな」

「良かったですわ、竜人族がこれをとても気に入って食べてらしたもので」

 

うん、毒も無さそうだ・・・

あとこの小ぶりな根は、薬草人参みたいな感じだな・・・

どれどれ・・・味はカブに近いかな?これはこれでアリだろう。

 

「ありがとう、味に贅沢言えないから、これで助かったよ」

「支援物資と一緒に人間のお口に、本当に合うものが届くと思いますので、もう半日お待ちを・・・」

「うん、でも探せば他にもありそうだね、俺も時間があったら自分で探すよ」

 

サキュバス以外に家畜とか、野生でも動物はいないんだろうか?

水があるっていう事は魚がいてもおかしくは無いんだし・・・と、水を飲み干す。

 

「では領主様、現在のこの国の状況をご説明させていただきます」

「お願いするよ、それで、ざっと何人くらい生き残っているの?」

「873名です、内195名は怪我や病気、飢餓などでバハーミン国にて保護されています」

「バハーミン・・・それ、どこ?」

「ここからグルールとは別の方向・・・魔族の国で二番目に大きな国ですわ」

 

そっちの方は竜人族しか攻めに行ってないから知らないや。

 

「結構生き残ってるんだね」

「とんでもない!我が国は大戦前、10万人以上の仲間が・・・いえ、それはどこの国も同じでしたわね」

「ああ、魔族に滅ぼされた国もいっぱいあるから・・・今更それを言い合っても仕方が無いから、続けて」

 

少し体がぽかぽかしてきた。

 

「続いてこの国の自治についてですが、先ほど申した保護されている病人以外は、全てこの街へ集まっていただいています」

「ここって確か首都の・・・サバなんだっけ」

「サバトゥスです、サキュバスの国には8つの大きな街があり、その内の1つがここですわ」

 

じゃあ残り7つはもぬけの殻か。

 

「大戦前まではそれぞれの街に領主が、そしてこのサバトゥスには領主とそれらを束ねる女王様がいらっしゃいましたが・・・」

「ミルネさんもその中の1人だったとか?」

「とんでもない!領主8人中7人、さらに当時の、前女王ヴァファーム様は大戦で破れ、もう・・・」

「という事は、1人は生き残っているんだ」

「生き残っているというよりは・・・ちなみに現女王であるサマームス様が唯一残った領主で、私はその親衛隊長でしたわ」

 

あれ?俺の後ろへ回って・・・抱きついた!?

そして、ふわっ、と持ち上げた!いや、浮き上がった!飛んだのか。

 

「言うより見ていただいた方が早いでしょう、サマームス様を」

「う、うん、俺もちゃんと挨拶しなきゃ・・・でも、酷い怪我か病気でも?」

「移動しながらお話しましょう、実はサマームス様が残ってらっしゃるのは、大戦に唯一、反対したからですわ」

 

扉を開けられ空中回廊をバッサバッサと飛ぶ、

俺が前になってるから自力で飛んでるみたいで面白いけど、

捕まった獲物みたいな気もしないでもない・・・あれ?今度は地下へ行くようだ。

 

「かなり深くまで降りるので暴れないでくださいね、普通に死にますよ」

「わ!底が見えない闇の地下・・・地下っていうより、谷?奈落?」

「この城を支える魔力の源ですわ、かつてはそれぞれの領地に、同じように城の地下へ設置されていたのですが・・・」

「人が、いや、サキュバスが少なくなったから、ここに集めたとか?」

「いいえ、大戦の物資徴集で全て無くなってしまいました、魔の大砲を撃つために・・・」

 

そういえば魔族がとんでもない武器を持ち出した事あったよな、

魔法をまさに大砲のように集めて撃つっていう、あれか・・・竜人族の城や、

海に浮かぶ島を一撃で消し飛ばした、とんでもない・・・その大砲に設置されていた、

巨大なブラッドレッドクリスタルを砕けば倒せたんだっけ、ただし、その時の爆発力も多大で、

鳥人族の誰か・・・グリーブだ、彼が自分の命と引き換えに最後の魔法大砲を破壊したんだ、そうか、あれの出所は、この国か。

 

「私達サキュバスは多大な魔力を持っていますが、それは各地にあるサキュバスクリスタルのお陰・・・」

「あ、そっちではサキュバスクリスタルっていうんだ、じゃあそれが無くなったっていうことは」

「魔力の供給元が無くなる訳ですから、絶えず餌を貪るか、新たにサキュバスクリスタルを造るしかありませんわ」

「どうやって造るんでしょうか?造るっていう事は、掘って出てくるものじゃないって事ですよね」

「それを今からお見せいたしますわ・・・そろそろです・・・あちらですわ」

 

え?あちら?と思ったら、

鈍い赤紫の光が漏れる扉が見えた、

ストン、と下に降ろされると足が地につく、ここが底か・・・

 

「ではご覧くださいませ、我がサキュバス国女王、サマームス様でございます」

 

ギギギーーーと重そうな扉を開けると、

そこにはとんでもないものが目に入ってきた!!

 

「こ、これは・・・・・!!」

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