
キュイーン、キュイーン、キュインキュインキュイン、キュンキュンキュンキュンキュン・・・
うずまきUFOはグラウンドの真上に止まると、
不気味の音を発する。
「でっけえ!!すげぇよ」
「これ、3D立体映像かなにか?」
「すごい手品だ・・・これテレビでも撮影してるの?」
「ねぇ、あれが火事なの?どこが燃えてるの??」
ざわめくみんな。
校舎では授業中の生徒もみんな窓から身を乗り出して、
UFOを眺めている。
コロンッ
突然、僕の足元に何かがあたる感覚がした。
見下ろすと、それは野球ボールだった。
「そこのおにいさーん、ボール投げてほしーのだー☆」
ルリーがグラウンドの中央でステッキを振りながら、
僕に向かって叫んでいる。
「はやくー!はやく投げてくれないと、みんななるとになっちゃうのだー!!」
僕はルリーに言われるがまま、
足元のボールをルリーに向けて投げる。
「絶好球なのだー☆」
ルリーはステッキを天秤打法で構えると、
ボールを華麗なフォームで打った。
カッキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!
打ち返されたボールはぐんぐんぐんぐん上空へのび、
うずまきUFOの中心部へ一直線に飛ぶ。
そして・・・・・
ズッガーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!
激しい爆音とともに、7色に光り、消滅するうずまきUFO。
そなあとは、クラスメート達のざわめきが残るだけで、
また静かな青空を取り戻した。
「♪ルーリルリー、これでペッキカーンなのだ☆」
ルリーは可愛らしくVサインを決める。
「いいぞー魔法少女!」
「すごいもん見せてくれてありがとう!!」
「電話番号教えてー!!」
「え?火事、もう鎮火したの?ねえ???」
ステッキを腰にしまうルリー。
「また何かあったら魔法少女☆ルリーをよろしくなのだー♪」
ルリーは体育倉庫の裏へと消えていく。
まわりのみんなはまだ盛り上がっている。
1分もたたないうちに、体育倉庫の裏から体操服に着替えたルリーが、
涙ぐみながら戻ってきた。
「お兄ちゃーん、恐かったよー」
僕の胸に飛び込むルリー。
お調子者の例のクラスメートが僕とルリーに近寄る。
「瑠璃ちゃん、どこ行ってたの?心配したよー」
「瑠璃ね、恐くて隠れてたの・・・えーん、瑠璃恐かった・・・」
そういいながらも、ルリーは顔を少し上げ、
僕にだけ見えるよう、悪戯っぽく舌を出して見せた。
学校も終わり、下校時間になった。
みんな、魔法少女☆ルリーの話題でもちきりだ。
そんな中、真雪が僕に近づいてきた。
なんだかすごく真剣な表情で、緊張してるように見える。
「ね、ねねね、ねこちゃ・・きょ、いっしょに・・かえ・・・・・」
「♪おにいーーーーーーーーーーーーーーいちゃん☆」
真雪の体がビクッと震えた。
その真後ろにルリーの姿が見える。
「お兄ちゃん、一緒に帰ろう♪」
ルリーは罪のない笑顔で僕の体操服袋を取る。
「けっこう汚れてるわね、お洗濯は瑠璃におまかせなのだ☆」
お調子者のクラスメートがルリーに気づき、
にこにこしながら近づいてくる。
「やあ猫ちゃん!瑠璃ちゃんと一緒に帰るの?仲が良くて羨ましいなー、
俺、犬山二重丸っていう名前なんだ、よろしくな!」
「ああ」
僕は犬山を適当にあしらい、
真雪に軽くあいさつをして、
カバンを持ってさっさと教室を出る。
「犬山先輩、失礼しま〜す♪」
「あ、瑠璃ちゃん、よかったら俺も一緒に・・・」
「ね、ね・・こちゃ・・・ん・・・」
僕とルリーは、犬山と真雪をおいてさっさと教室を出た。
| もどる |
めくる |