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ルリーとネルオフの魔女っ子コラム

 

★ルリーとネルオフの魔女っ子コラム・第六回★

〜Ta283のカードキャプターさくらについて〜

 

『カードキャプターさくら』CLAMP原作

コミック版全12巻 出版講談社 なかよし連載(完了)

TVアニメ版全70回(他にSP10回)

 アニメ版監督 浅香守生

 シリーズ構成 大川七瀬(CLAMP)

 キャラクターデザイン 高橋久美子

 コスチューム・カードデザイン もこなあぱぱ(CLAMP)

 アニメーション制作 マッドハウス

劇場版2本

 『劇場版カードキャプターさくら』

 『劇場版カードキャプターさくら・封印されたカード』

 

20世紀最後の魔法少女超大作作品であるといえる。

多数の萌え萌えファンが誕生したのは記憶に新しい所です。

 

極めて簡単な、あらすじ(皆さん説明しなくてもわかってますよね・だから簡単に)

 第1,2部(クローカード編) 

友枝小学校の4年生木之本さくらは父の書斎で封印の書を開いてしまい不出生の魔 

術師クロー・リード(モデルはアレイスター・クロウリーと思われる)の作りしクロー

・カードを散逸させてしまう。散逸したクロー・カードを封印の獣ケロペロスと共に 

探し封印していくのがアニメ版第1部〜第2部と劇場版第1作。 

 第3部(さくらカード編) 

 正統なるクロー・カードの後継者となった桜の前に現れた謎の英国からの転校生柊 

沢エリオルはクロー・リードの生まれ変わりであった。彼は一つの願いを持って日本 

に来、桜達に次々と災いを与える。そこには柊沢エリオルの目的があったのだ。もう 

ひとつのテーマは木之本桜と李小狼の恋愛物語。ここがアニメ版の第3部に当たりま 

す。劇場版第2作に関しては後で語りましょう。 

 

登場人物について 

 皆さん、よくご存じでしょうから省略いたします。 

 

今までの魔法少女アニメとの違いについて 

 魔法少女には大抵二つのパターンに分類出来る。元から魔法使いである、もしくは、

後天的に他人より魔法を使う能力を与えられるパターン。この作品は、どちらかと言 

うと後者に当たる作品であろう。選定者ケロペルスに選ばれ「封印の杖」と呪文を与 

えられた桜は後者である。しかし、後者の典型的なパターンである「変身」が無いの 

である。例えば後者の典型的な作品「クリーミー・マミ」などでは、お約束の変身シー

ンがありますが「CCさくら」にはありません。 

 彼女は変身しません、ただ「封印の杖」を使って魔法を使うだけである。お約束の 

変身シーンは無し。これはアニメ世界では大変なことである(お約束の変身シーンの 

使い回しが出来ない分、作画枚数が増えるからです)。 

 その上、このアニメは丁寧に作られているので、主人公の桜の衣装が普段着だけで 

も結構なパターン数がある(その上、毎回のようにバトル・コスチュームが変わる) 

ので作画の方、デザインの方、大変だったと思います。 

 そう、登場人物の衣装が「着た切り雀」で無いということ。ここが大きな違いでしょ

う。 

 ここが、今までの魔法少女アニメと絶対的に違うと思うところです。 

 

大道寺知世の存在について 

 大道寺知世・・・大道寺コーポレーションの一人娘(お嬢様)であり、木之本桜の 

親友である。 

 単純に書けば上記の通りになる。しかし、である。 

 お嬢様、コミックやアニメに良く登場する存在である。しかし、存在パターンは大 

体2つである。 

 1.超タカビーで、うぬぼれ激し、自らの資金力を鼻にかけるイヤな存在。大抵、 

主人公のライバル役になる。 

 2.世間知らず大ボケ役。いい脇役止まり。 

 が大道寺知世は違う。いい意味での「お嬢様」でかつ木之本桜の最高のパートナー 

なのである。頭脳明晰・容姿端麗・慎み深く・自ら出しゃばったりしない・言葉遣い 

も丁寧と言った性格。それにプラスしてマニア的性格を持っているところが非常に重 

要である(大体のファンの方々は以上までのところで、つぼにはまってしまってる)。

何しろ自らバトルコスチュームをデザインし作り上げ、それを着て活躍する桜をビデ 

オに撮影して編集して見るのを至上の喜びとしている。そして、数々の災いに襲われ 

る桜に適切なアドバイスを送る。こんなキャラクターがかつて存在しただろうか? 

 挙げ句の果てに「桜ちゃんの幸せが私にとっての最高の幸せですわ」と言うところ 

など完全に「桜マニア」を超越した存在である、某所ではSST(桜ストーカー知世)

なる言葉まで存在するという(おかげで知世×桜の同人誌がどれだけ出たことやら、 

一部では知世+園美(知世の母)×桜まで・・・おいおい)。 

 

原作とアニメの相違点について 

1.話数の違い。 

 月刊誌連載のコミック版と毎週放映で1話で1エピソード完結が基本のアニメ版で 

は、エピソードの数が違ってきます。もちろんアニメ版オリジナルの方が多くなって 

しまいます。しかし、そこが普通のアニメと違うところ・・・原作者がシリーズ構成 

にタッチしているので無理なくこなしています(ただし、最後の方は問題ありの意見 

多し)。 

 クロー・カードの数もコミック版では19枚、アニメ版では52?枚です。 

2.父親の存在意義 

 アニメ版においては、ただ良き父の役割のみを与えられていた木之本藤隆。しかし、

コミック版ではクロー・リードのもう一人の生まれ変わりである存在として登場し、 

最強の魔術師となった桜の術によって、クロー・リードの能力の半分を分け与えられ 

る。この後、故人となった妻・撫子との再会シーンは感動モノである(12巻・個人 

的な意見ですみません)。 

 

個人的感想について 

1.やっぱりNHK−BS。 

 NHKで放送されているということはスポンサーがバックについていないというこ 

と。即ち、何か関連商品で儲けようという意志がほとんどないこと・・・これは、大 

切なキーポイントです。妙に関連商品になるようなアイテムを大量に出してくる事が 

TV放送時にはありませんでした(杖が1回変わったぐらい)。 

 妙に商品を売るためのアニメが多い中、貴重な存在です。最近、ちょっと変わって 

きたのは疑問符。 

2.やっぱりNHK−BS(その2) 

 NHK−BSって結構マニアを容認するチャンネルなのです(「BSマンガ夜話」 

なんて放送して、吾妻ひでおの特集をするぐらいだから)。その傾向が出ています 

「小さなお友達」向けに見せかけて実は「大きなお友達」相手に作っていると思えて 

仕方がないのです。実例を挙げろといわれてもすぐには出てきませんが・・・。魔法 

少女アニメでは「ミンキー・モモ」が最初にこの手を使ったと思いますが(OPの歌 

詞の中に「叶う」なんて漢字を使っている所など確信犯的)、みなさん、どう思いま 

すか? 

3.やっぱりNHK−BS(その3) 

 暴力的シーンが少ないのもNHK的配慮でしょう。残酷なシーンは見あたりません 

でした。 

 しかし、色々な恋愛形態が出てくるところは容認気味(いいことだ)。 

 性別(女と女、男と男)年齢差(教師と高校生、教師と小学生)などは、それなり 

に描かれているのは面白いところ。 

4.やっぱりNHK−BS(その4)それとTV版最終回について 

 NHK−BSの最大の恐怖、それは突如の時間変更。最終回は特にひどかった(こ 

れがTV版最終回の不快感の原動力のひとつ)。前番組の相撲中継が4分延長された 

ためビデオ録画されていた人、最後の1分(もしくは3分)見れなかった人多いんじゃ

ない?。録画しないと見れない「大きなお友達」にとっては悪夢以外の何物でもなかっ

た。 

 もう一つの最終回の汚点、それは、あまりに大道寺知世の存在を軽視してしまった 

ことに対する反感(ほとんど1シーンしかでてこなかった)そして父親・木之本藤隆 

の秘密を描かなかった事であろう。 

 さらに言えば李小狼に対する告白の中途半端さである。最終回、盛り上がらなかっ 

た理由の一つでもある。 

 でも後からよく考えてみるとNHKのドラマの最終回と言うのはそういうものなの 

だ。例えば朝の連続ドラマで最終回が感動的だった作品があるだろうか・・・私は記 

憶にはありません。途中経過を楽しむのがNHK番組の楽しみ方でしょう。 

5.『劇場版カードキャプターさくら・封印されたカード』について 

 「ああ、すっきりした」と言う感想があちこちから聞こえてくる作品。テレビ版の 

最終回のもやもやが晴れる思い。父親の秘密こそ出てこなかったけど桜の李小狼への 

告白もよかったし、大道寺知世も大活躍。その他お約束満載。良い映画でした。 

 

結言 

 なんだかんだ言っても『CCさくら』は、いい作品でしたよ、はっきり言って(特 

にアニメ版)は。 

以上、登場人物等すみませんが敬称略いたしました。

 

 

文責・Ta283

 

次回はルリーが魔女っ子使い魔について語りますぅ♪