蝋型鋳造とは、蝋で原型を作り、表面を耐火物等で覆い鋳型を作り焼成して、中の蝋を取り除き、出来た隙間に金属を流し込む鋳造法です。一般的にはロストワックスと言われますが、蝋型鋳造はロストワックス鋳造法で古代から伝わる伝統技法の事を指します。蝋型鋳造のメリットは、原型をほぼ忠実に金属で再現出来るところと自然界に存在する素材で作成することが出来るところです。
ここで説明させて頂く古式蝋型鋳造法は、蜜蜂の巣を加熱、圧搾して採取する蜜蝋と、松の樹から採取する松脂を調合した蝋を使います。両方を鍋などで加熱して混ぜ合わせ少し冷めたところで良く練り合わせてねかした物を、再びやや熱いめのお湯の中につけて温めると、粘りのある粘土のようになり、これを手でひねったり、予め土で花器などの形に作って置いたものに張り付けて、造形してゆきます。形が完成したら、前回使われた鋳型で、品物を取り出した後の型片を粉砕した物を、用途に分けて篩(ふるい)で分けた物に、山で採れる粘土を混ぜ合わせて土(真土=まね)を作り、蝋で作った造形物の表面を細かい順に、肌真土、中真土、荒真土というように覆ってゆきます。これで鋳型が出来ました。これから先は写真付きで説明させて頂きます。