日本料理はどうも酒に絡んでくるようです。
献立の意味は現在 メニューと同義語に近いですが、少し突き詰めていくと、
食事をどんな料理で構成するか、その構成を献立と呼ぶと思います。
一汁三菜をなんで構成するか、それを考えることが献立を考えることです。
この献立の献の字ですが、昔風に酒を酌交す場合の誘いは、一献酌交そうで、
お酒に因んだ字が使われてます。
Yahooで調べるとやはり”献”は客と酒を酌交すの意です。武家で客人を迎える際
膳に盃と銚子を添え、酒三杯勧めて膳を引きこれを一献と言いました。
とあります。三という基本数字がでてきます。
三々九度はこの膳の行為を三回することになります。
“立”は仕立ての立 膳を立てることで、献立は酒宴で調理する側の手順を
指します。
神事や祝い事の際主賓がまず一杯のみ、以下順次上座から下座まで飲んで一献、
式三献としてこれを三回繰り返す、その一献ごとに違った肴がでて、
この肴を給することを献立と言うそうです。*(石毛直道)
いずれにしろ酒の肴を仕立てることを献立というようです。
こうしてみると日本料理はお酒を美味しく飲むための、伝統に裏打ちされた
世界に誇ることが出来る料理なのです。
家庭料理の場合、現在献立は栄養のバランスに観点が移行しています。
しかし、お客を招く場合には献立には上記含めて配慮が必要です。
招待の目的、客の好み・品性 お酒の嗜好 複数の客の場合その取り合わせ
等含めて 座席の配置 テーブルのセットから最適な献立を組み立てます。
ここに献立を組む難しさと面白さが日本料理にはあると思います。