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和食はお酒が主役

色々調べてみると、日本料理はお酒が主役で料理は従なのだそうです。

つまりお酒を美味しく呑むために料理があるわけです。

西洋料理は料理を美味しく食べるためにお酒があります。

料理が主でお酒は従です。まず食前酒で胃を引き締め、

食事中は料理にあったワインで、
最後はブランデーでもう一度引き締めます。

しかし日本では日本酒を美味しく飲むためお肴があります。

酒肴と書きますがまさに酒の肴 お酒が美味しい そのため肴です。

日本料理は室町時代に出来た本膳料理が基本となり、江戸に入って茶道から

懐石料理 本膳料理が変形して会席料理となりました。

この会席料理が和食の基本になり懐石・会席ともに影響しあって今の和食になってます。

この二つに共通する考え方は一汁三菜と言うことです。

この言葉にはどちらも、細かい制約がありますが、これは日本の食習慣*で

守るべき発想と思います。主菜があってそれを補う副菜が2種 それに汁物

で一汁三菜です。いやおう無しに主菜の蛋白に対してそれを補う蛋白・野菜

を考えざるをえません。つまりある程度栄養バランスのとれた食事となる

わけです。どちらもこの一汁三菜を2ラウンド強で一つのコースが終了します。

懐石はあくまでお茶、腹八分目で茶席の主人が客に振る舞い、一緒に

楽しむため、手際の良さに重点があります。またその他旬の素材・同じ材料を

二度使わない等厳しい制約があります。

会席はあくまでお酒ですので見栄えと濃淡のリズムで、いかに飽きずに

食べて飲ませるかに主眼が移ります。

もう一つ大きな差がご飯が後か先かに違いがあります。

懐石は最初に 折敷にご飯(一口ですが) 汁 向付でご飯と汁を頂くと

お酒が出て向付に手を出すことが出来ます。

会席は最後にご飯・味噌汁・香の物となります。

和食は日本の食生活が西洋化して、メタボ等の問題で見直されていますが、

お酒を美味しく呑むための健康食なのです。

*食習慣 日本は中国やヨーロッパと違い料理の基本が”宮廷”料理から出ていないので

     食文化とは言わず食習慣だそうです。