2003 健康マラソンフェスティバルinこどものくに
                 & 東京夢舞マラソン      T.K

10月11日(土)3連休の初日、まずは健康マラソンフェスティバルinこどもの国ハーフ
マラソンの部に出場した。この大会は、過去に何度か出場しているのだが、個人的には
記録を目指すのではなく、ここを走って、その後のレースに繋げると言う意味合いの濃い
レースとなっている。そういう意味では、適度なアップダウン?があり、脚作りの効果は、
かなりあるような気がする。さらに今年は翌日の東京夢舞マラソンにもエントリーしている
ので、適度なペース走+LSDによる効果倍増が狙い???だった。

問題は適度なペースをどのくらいに設定するかだが、ここのところ長い距離をゆっくり目の
ペースで走る(田沢湖も含む)のが主だったので、今回はフルマラソンの目標ペースである
4分30秒/kmより速く走る!が最低限のスピード。出来ればサブスリーペースである
4分15秒/kmまで上げられれば上出来と考えていたが、無理するつもりは無かった。

天気はくもり時々晴れ。気温はやや高めだが、まずまずのコンディション。スタート直後は、
若干ごちゃついたが、徐々に落ちついてきて、1周目のペースは4分15秒〜4分20秒に
落ちついた。このコースは、ところどころ急な昇り下りがあり、またコースが狭いので、追い
抜きに手間取り思うようにペースを維持する事ができない場所もあるが、4.1kmの周回コー
スを17分30秒〜45秒でクリアしていった。多少余裕があったので最後の周回は、ペース
アップを図り、1時間30分を切ろうと思ったのだが、思ったほどには伸びず、1時間28分の
時点で残り約600m。結局1時間30分58秒でのゴールとなった。平均ペースとしては、4分
18秒〜19秒。高低差を考えると良く走れたような?ちょっともの足りないような?微妙なタイ
ムで終わった。

ゴール後は、肉まん,五穀米のおにぎり、シャケのおにぎりを受け取り、翌日のレースに
備えて栄養補給。この日は夕方から会社の会議があったので、すばやく帰宅。脚に多少の
張りは残ったが、まずまずの状態だったので、LSDなら問題なさそう???

そして翌日は、激しい雨の音で目がさめた。天気予報では朝方には回復するとの事だった
ので、そんなに心配はしていなかったが、やはりちょっと心配。自宅を出発した午前6時の
時点でも、雨は止まず。メイン会場の四谷中学校に到着した時も雨は降り続いていた。この
大会は歩道を走ること。交通ルールを守る事が義務付けられ、基本的に給水、給食は自力
で行うことになっている。将来、東京の都心で3万人規模の市民マラソン実現を目指して!
というのが大会スローガンになっている。およそ2000人の参加者が全員お揃いのTシャツを
着て、都心の観光名所を駆け巡る。考えただけでワクワクするような企画だったので飛びつい
てしまった。

スタートは1分毎に50人づつの時差スタート。参加者が参加者を見送るというのも、新鮮な
感じで楽しい。『今日は1日、トレーニング効果なんて事は忘れて純粋に楽しもう!』と心に
決めてスタートした。私とK枝は9時16分スタート。信号待ちで前のグループに追いついたり
コンビニの寄り道で、後ろのグループに追いつかれたりして、ゆっくりゆっくり進んでいく。
走っている時は、7分〜7分30秒/km程度の速度で走っているのだろうが、信号待ちや、
寄り道の時間が以外に長く、平均ペースは約9分30秒/km程度。四谷をスタートしたコース
は新宿の駅前を通り、東京都庁脇を通りぬけ、代々木公園、原宿と進んでいく。原宿には
数少ないエイドステーションがあった。休日の午前中、賑わい始めた原宿の街の中をお揃い
のTシャツを着た集団が走りぬけて行く様子はやはりちょっと異様??? でもその中にいる
ことを恥ずかしいと思うのではなく、ちょっと優越感を感じている自分が不思議だった。

その後は、青山から白金台といった高級感の漂う街中を走り、お受験しそうな子連れのママに
ちょっと白い目で見られながら走り去り、東京タワーを真正面に見据えるようなコースをとり、
日比谷公園の鉄道フェスティバル会場の仮設トイレで休憩。大手町のオフィス街を走ると、
右手には、東京駅が・・・ このあたりでようやく中間点。時間は3時間15分を経過していた。
自己ベストだったら、そろそろゴールする時間。それなのにまだ中間点だった。

東京駅を離れると、日本橋を通り、隅田川を渡って、両国国技館へ・・・ 再び隅田川を渡って
今度は浅草雷門。神奈川に住んでいながら、雷門を見るのはこれが初めてだった。名所は
まだまだ続く。かっぱ橋商店街では、かっぱ橋道具祭りが開催されており大混雑のなかを
人ごみをかき分けて進み、上野公園では、ホームレスの方達から声援をもらった。
上野動物園、不忍池を横目に見ながら、さらに進むと突然目の前に、東京ドームが現れた。
『へぇーー 上野動物園と後楽園って意外と近いんだねー』なんて喋っていると、残りは既に
6kmほどに・・・ 後は皇居を半周回って、四谷へと戻る。一緒に走ったK枝は、練習不足で
かなり疲れている様子だったが、私のほうは、まだまだ元気??? 時間があればもっと寄り道
して美味しいものを食べ歩き(走り)たかったが、信号待ちが想像以上に長く、歩かずに走って
いる割には時間がかかっていた。やっぱり、道路は車の為にあるものなのかなー?なんて思っ
たりもした。それから歩道の上には様々な障害物があったり、大きな段差があったりして、意外
と走りづらいのを実感した。健常者ですらそう感じるのだから、車椅子の人や目の不自由な人
にとっては、危険な障害物だらけ。ゆ・め・ま・いの『ゆ』はユニバーサルデザインの意味がある
らしいが、身をもって体験する事ができたような気がする。

そうこうするうちに、コースは皇居桜田門に差しかかっていた。皇居をいつもとは逆に周り、
桜田門をくぐって、最高裁判所、国立劇場を左手に見て三宅坂をゆっくりとのぼる。
のぼりきったところで、道路を横断して半蔵門駅を過ぎると残りは約1km。疲れ果てたK枝
に『最後は笑顔で・・・』と促し、ランナーとしてのプライドを持って?歩かずに走りつづけた。
四谷駅を過ぎ、最後の信号待ちをしていると、横断歩道の向こう側から声援が聞こえた。

最初から最後までコース誘導をされているボランティアの方々の笑顔が絶えず、また参加
しているランナーも皆笑顔で、時には歩行者に嫌な顔をされたりもしたが、多くの方から
声援を受け、自分の脚だけで東京の観光名所を巡るという夢の中にいるような1日が終わろうと
していた。ゴールしたいような、ゴールしてしまうのが勿体無いような・・・複雑な気持ちで、
横断歩道を渡り、四谷中学校の校庭に入った。そしてサムズのメンバーに迎えられ、ゴール
テープを切った。『あー終わっちゃった。』が正直な感想。 タイムは6時間37分。フルマラソン
のタイムとしては、デビュー戦のホノルルマラソンを上回る自己最遅タイムだった。

今回のコースは歩道のみに制限されており、信号を守ったり、歩道橋を渡ったりで、走りやすい
とはお世辞にも言えないが、それでも、世界に誇れるような東京の名所を巡るこのコースは
素晴らしいものだったと思う。願わくは、1年のうち、たった1日で良いのだから、ランナーに公道
を使わせてくれ!!という事。

脚の具合はすこぶる健康。42.195kmのLSDで心も身体もすっかりリラックスできような気が
する。当面の目標レースは『東京国際女子記念市民マラソン』に決定した。聞くところによると
男子の制限タイムは3時間15分だとか??? 自己ベストを更新しない限り完走は有り得ない
という厳しい状況だが、こうなれば中途半端な妥協は有り得ないので、攻めるのみ!かえって
良い結果がうまれるかも???


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