2003 田沢湖マラソン                      T.K

9月21日(日)田沢湖マラソンに出場した。8月の北海道に続き2ヶ月連続でのフル
マラソン出場。今回は記録は気にせず、11月以降の大会へ向けた強化走的な意
味合いで、1キロ5分を目安として、とにかく最後までキッチリと走りぬき、北海道マラ
ソンの悪夢から抜け出す事を最大の目標に掲げて臨んだ。北海道マラソン以降は
湘南月例10kmに出場。後半徐々にペースを上げて行くビルドアップ的な走りで42
分。その後、3連休では、3日間60kmの走りこみを行っていたので、北海道マラソン
の時と比べれば状態は良かったと思う。

それから、8月に入り、フィットネスジムに通うようになった。これまでは補強運動やプ
ールなどといった走る以外の運動はあまり行っていなかったのだが、少しでも身体を
動かす時間を増やし、走るだけでは鍛えられない筋肉に刺激を与えたり、疲労回復
促進の為に、水中ウォーキングを行ったりすることで、プラスαの効果に期待しようと
いう思いがあったから始めた。(走る距離(時間)はこれまで通り確保する。)
ウエイトトレーニングについては、インストラクターにランナーに適したメニューを作成
してもらい、それに沿って行っている。以下が主なトレーニング内容を御紹介。だいた
い1日置きに行っている。(大会などで疲労がある時は、下半身トレーニングは省略)

■ウォーミングアップ
@エアロバイク15分〜20分 負荷50W→200W
Aストレッチ
■トレーニング
@ウエイトトレーニング
・下半身
1)レッグプレス  67.5kg
×15〜20回 2〜3セット
2)レッグカール  20.0kg
×15〜20回 2〜3セット
3)レッグエクステンション30.0kg
×15〜20回 2〜3セット
4)カーフレイズ  自重
×20回 2〜3セット

・体幹部
5)バックアーチ  自重
×15回 2〜3セット
6)アブドミナル  55.0kg
×15〜20回 2〜3セット
7)Cカール(腹筋)  15回 3セット
8)サイドベント(側筋)  イエローチューブ15回 3セット

・上半身
9)ベンチプレス  20kg
×15〜20回 2〜3セット
10)ミリタリープレス 18kg
×15〜20回 2〜3セット
11)アッパーバック 25kg
×左右各15〜20回 2〜3セット

■クールダウン
@トレッドミル 20分〜30分または
A水中ウォーキング 30分

Bストレッチ

話しはもとに戻して、田沢湖マラソンだが、今回も土曜日入りの日曜帰りという最短
日程で遠征することになった。出来るだけ安く!ということで選んだツアーはびゅう
のパッケージツアー。新幹線往復+宿泊がセットになって29,800円。正規料金な
ら、新幹線の往復だけでも30,000円以上掛かるのでかなりお徳? しかも1泊2食
付。(夕食には2名に1本ビール付)宿泊先は、いくつか選べるようになっていたの
だが、予約手配を行った7月上旬で既に多くの施設が満室状態で、結局空いてい
たのは、ホテルタザワというところだけ。会場からは、3kmほど離れているので微妙
な位置だが、無いものは仕方ないのでここに決定した。
(本当はプリンスホテルとかファミリーオにしたかったのだが・・・)

大会前日は、東京駅10時過ぎの新幹線こまちに乗り、田沢湖駅に1時過ぎに到着。
ホテルの送迎バスを呼び、まずはホテルにチェックイン。部屋は和室。2人で1室利
用したが2人では広すぎるほどのスペースがあった。風呂も一応、露天風呂がつい
ているようなんでとりあえずは合格。部屋に大きな荷物を置き、まずは大会会場で、
前日受付を行おうということで、湖畔までの距離や時間を尋ねてみたが、実に微妙な
距離。歩くにはちょっと遠い。かといってバスは1時間に1本程度。結局、無難なとこ
ろでタクシーを呼んで貰う事にした。湖畔までは1300円くらいだった。(4人だったの
でバスとそんなに変わらない?) 

会場で受付を行い、ブース内を物色。翌日のレース用に
パワージェル(レモンライム
フレーバー)
というサプリメントを購入。かなり甘いという評判だったが、良く効くという
噂?を聞き、後半エネルギー切れで筋肉にダメージを残さない為にも、これを腰に
つけて
走ることにした。 
※腰につける・・・スパッツの内側にジェルを差し込み安全ピンで留める。こうすると
走っていてもズレずに済むし、引っ張れば、すぐに取れるので非常に便利。小さい
サプリメントを持って走りたいのだが、ポケットが無い。そんな時はお薦めの方法。
(ちなみに考案者は、キャップ)

ブース内の物色が済んだあとは、湖畔をサイクリング。目当てはたつこ茶屋の味噌
たんぽ。会場から5キロほど離れている。ゆっくり自転車を漕ぎながら向ったのだが、
予想以上に寒かった。気温は12〜13℃。暖かい味噌タンポが美味しかった・・・
帰りは、バスターミナルに待機していたタクシーに乗ってホテルへ戻った。その後、
夕食を食べ、風呂に入り、銀河高原ビールを1本飲んで、10時前に就寝。(早すぎ
???) 朝まで目覚める事は無く、ぐっすりだったが、寝すぎたせいで腰がちょっと
痛かった。

朝食は7時よりバイキング。団体観光客が多く泊まっていたせいもあり、かなり混雑し
ていた。和食を中心に食べ、部屋に戻ってレース仕度を整えた。8時30分にタクシ
ーを呼び、会場へ。会場近くの蓬莱館という旅館に500円を支払い、休憩室を利用
させて頂き、荷物を預かってもらう(入浴も可)。休憩室が和室だった事もあり、非常
に快適だった。これなら、ホテルで仕度を整える必要も無かったかも・・・

あまりにも快適な環境だったので、すっかり落ちついてしまい、スタート20分前くらい
になってようやく、そろそろ行くかということで、重い腰を持ち上げスタート地点に移動
した。この大会は、フルマラソンのほかにも20km,10kmなどあるのだが、いずれも同
時スタート。(スタート地点が全て異なる。) ユニークなのは10km。スタート地点が
湖のちょうど対岸になるので、そこまでの送迎を遊覧船で行う。フルと20kmは会場近
くからスタートなので、問題は無し。

そして10時ちょうど。花火が打ち上げられ、田沢湖マラソンのスタートが切られた。
フルの参加者は1000人程度。ということで混雑は無く、スムーズなスタートが切られた。
コースは前半は、湖から離れ、山がちなところを走ったり、田沢湖駅前を通過したりと
1度走っただけでは、覚えきれないような複雑なコースで、後半は田沢湖を1周する事
になる。(20kmは湖畔1周) 前半はそれなりのアップダウンを何度か繰り返す。今回
のテーマはキロ5分ペースなので、大幅に上回る事のない様、ガッチリ抑えて、走り
始めた。最初の5キロは、24:52。パーフェクトな滑り出し??? でもなーんか足が重い
ような、張っているような感じで快調とは言い難かった。気温が低いせいか?ちなみに、
この日の気温は18度、湿度90%だった。絶好のコンディション???

続く5キロはやや下りが多かったせいか?身体が温まってきたからか?若干ペースが上
がり、24:05。これ以上上げてはいけない。『今日は記録じゃない。脂肪燃焼系の身体
を作るのが目的。グリコーゲンを使わずに脂肪を燃やせ!』と自分に暗示を掛けながら
走った。続く5キロは、駅に近付き応援が賑やかになったせいか、抑えきれずに24:05。
応援の方は、特別多くはないのだが、ランナーの数が少ないので自分に声を掛けられ
ているというのがはっきりと分かる。その辺は凄く嬉しく、また東北弁の訛りがほのぼのと
していて、良い雰囲気が漂っていた。15km-20kmはペースが少し抑えられ、24:22。
20kmを過ぎると湖畔に出るまで高低差約50mの坂を上る。それが影響してか、ペース
は25:06に落ちついた。

25kmといえば北海道マラソンでは、辞めようかと思うほどしんどかった場所だが、今日は
快調。足の疲れも殆ど感じず、身体全体も非常に軽やか。それでも2時間以上同じペー
スで走っていたせいか、ペースが速くなる事は無かった。25km-30kmは田沢湖の真っ青
な湖面や、緑の木々に囲まれた静かな景色を楽しみながら、24:47で走った。30kmの
給水手前では、パワージェルで栄養補給。甘さはかなり強烈だったが拙くはなかった。
給水で水を飲むと意外とスッキリ。残り12km分?の栄養補給が完了した。
(このサプリメントかなり効いたと思います。)

30kmを過ぎても以前快調。若干の疲れはあったような気もするが、いつもより距離が短く
感じたので以前好調を維持。それでもこのあたりから、ちょっとづつペースが落ちてはい
た。ペースを意識せずに走っているとキロ5分を微妙に超えるようになってきたのだ。まだ
足にも余裕があるし、身体がきついわけではないので、気持ーちペースアップするとキロ
5分は取り戻せるが、無意識の感覚で走っているとキロ5分を僅かに超えてしまう。
ペースは前半と殆ど一緒でも、感覚的にはペースを上げようとしている感じになってきた。
30km-35kmは、25:03。ほっとくと、キロ5分より速いペースになってしまう前半とは違い、
少しづつ押し気味で進めないとキロ5分はキープできなくなってきていた。

35km地点を過ぎると、コース中最難関の上り坂が始まる。高低差約50mで結構な勾配が
あった。自然、ペースは落ちる。この上り坂を含む1km-2kmの間は、キロ5:30くらいまで
落ちた。上りも結構キツかったが、それ以上に嫌だったのは、上ったあとの下り。膝を痛め
そうで、恐々と坂を下ったので、下りでありながらもペースは伸びない。そんな事もあり、
35km-40kmは、26:13まで落ちてしまった。そしてこの坂の上り下りで、それまで持って
いた余裕は殆どなくなった。それでも残りは2.195km。ここまで来たんだから、最後はキッ
チリとキロ5分を取り戻してフィニッシュしようと心に決めて、鞭を?入れた。

その甲斐あってか、最後の2.195kmは、10:44(キロ4:53ペース)まで回復。ゴール後も
しゃがみこむほどの疲労感は無く、適度な張りを足に感じ、清々しい気持ちで一杯だった。
前回の北海道マラソンを地獄とするなら、今回は天国? これまで走ったフルマラソンの
中では最も余裕ある走りが出来たと思う。これで、北海道マラソンの悪夢からはとりあえず、
開放された気がする。あとは、キロ5分だったペースを徐々に上げて行けるよう走りこんで
年内に3時間1桁分台を出せれば良いのだが・・・

レース後はすぐに蓬莱館で風呂に入って着替えた。心地良い疲労が身体を包んでいた。
その後はサンダルを履いて会場内をふらつき、食べ物を調達したり、表彰式を見学して
大会の雰囲気を楽しんだ。くつろげる場所(座敷)があるというのが何とも嬉しかった。全員
戻り一息ついた4時頃、会場を後にしてバスターミナルのお土産屋に移動した。ここでは
比内地鶏の焼き鳥を食べながら生ビールで一杯。至福の瞬間?を味わった。 そのあとは、
5時過ぎのバスに乗って田沢湖駅へ移動。6時の新幹線に乗って帰路についた。

田沢湖マラソンは、マンモス大会のような派手な演出はなかったが、綺麗な景色と、地元
の方の温くほのぼのした声援があり、とても心地良い大会だった。レース後にサービスで
食べた、ご飯も味噌汁も美味しかった。良い事づくめだったこの大会を切っ掛けに、記録の
方も伸びて行ってくれれば・・・ と思う。 でも今回みたいに抑え目ペースで、フルマラソン
を楽に走れるなら、こういう楽しみ方も良いかも・・・ トレーニング兼レースの走り方を習得し
たような気がする。


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