2005多摩川ハーフマラソン T.K
| 現状 －走り込みからペース感覚養成へ－ 10月はかなり走った。自信過去最高となる483km（オクトーバラン換算距離）を踏んだ。 ペースは1km5分程度を中心に速い時は1km4分前半、遅いときは1km6分以上。あまりペースを意識せず、体の状態と相談しながら走れるだけ走った。その成果か？あつぎハーフでは思わぬ自己ベスト更新という結果を手にしたが、逆に足の疲労（特に股関節）はピークに達していた。左側股関節外側の違和感は、痛みへと変わりつつあったし、足の裏、腰などにも張りやだるさが現れ始めていた。まぁでもこれはある程度想定の範囲内で明らかな故障と言う状態ではなかったので、当初の予定通り11月1週目をリカバリー週間にあてて疲労回復を図り、以降は徐々にスピード強化、ペース感覚の養成へとトレーニングメニューを変化させ量より質へと移行した事で疲労の度合いもかなり軽減されてきた。 でっ今回の多摩川ハーフマラソンを迎える。何年か前なら本番へ向けての景気付けとか言って、自己記録をガンガンに狙っていったと思うが、今大事なのはそういう勢いじゃなくて身体の状態を良い方向へ持っていくことだと認識しているから、今回は記録に拘らず、レースだからといって調整などせず、練習の一環だと考えて、走れればそれでＯＫだと頭では思っているのだが・・・ 分かっていてもいざレースとなると、”良い走りをすれば記録がついてくる筈”→”記録が悪いと良い走りじゃない？”→”記録を意識する”→”ペースが下がれば無理して上げる／ペースがよければ欲が出る”⇒その結果：”追い込みすぎて故障発生”という悪循環に陥りがちなのがランナーの常。って事で今回は思い切って時計を外して走ってみる事にした。追い込みすぎず、楽すぎず、気分よく走ってどのくらいのタイムになるか？そういうレースを心がけてみる事にした。 目標？というより目安？ 時計を持って走らないので目標も糞もないのだが、とりあえず最低限1km4分15秒ペース（サブスリー達成ペース）よりは早くないと話にならないんで、1時間30分は切りたいところだ。しかも1時間30分近く掛かっていたら相当な余裕を残していたいところ。まっ妥当な線としてはあつぎハーフと同じくらいのタイムで、この先まだ走れるかな？くらいの余裕があればベストかなと思っている。そこまで自分のペース感覚に自信はないが・・・ とにもかくにも、最も優先すべき事は故障しない事。これが一番。それにプラスして爽快感と僅かな自信、これを手に入れることができれば最高だ。 そろそろスタート ”トイレが・・・” そんでもって当日を迎えた。会場はＪＲ南武線鹿島田駅から徒歩15分程度のところにある古市場競技場（といってもただの河川敷グラウンド？）で我が家からだと電車で１時間位で到着できるのだが、本番のホノルルマラソンが近づいているので、人ごみはできるだけ避けたい気持ちがあり、どうにか車で行けないもんかと調べたところ、時間貸駐車場が数箇所あることを発見。早めに行ってもし停められなかったら川崎駅に停める覚悟を持って現地へ・・・ 結果、運良く鹿島田駅近くの駐車場へ停める事ができた。会場入りは７時４５分頃。レーススタートは９時なんで余裕を持って準備を進めていた。３０分前になってトイレに行って、アップを始めれば良いかな？ と思い、トイレに並ぼうと思ったらこれが長蛇の列。ちなみに女性のほうは列無し。（って言うか殆ど使われて無いし） 主催者さん＞トイレの数の配分を間違ってない？ そんなこともあって、トイレが済むと残り１５分。慌ててアップしに行くが５分前にはスタートラインにつかなきゃいけないし！って事で賞味１０分弱のアップで終了。暖かい日ならこれで十分かもしれないが、この日は気温10度以下。ちょっとお粗末なウォーミングアップだった。 さぁスタート！ スタート位置はかなり前をキープした。これもホノルルのシミュレーションを兼ねている。スタートラインまでのロスタイムは恐らく数秒だと思う。渋滞もなくスムーズにスタートしたのだが、何かが違う？ それは何か？ 路面状況だった。この多摩川ハーフマラソンが開催される多摩川河川敷コースは殆どが砂利道になっているのだ。普段こういう路面を走り慣れていない自分にとっては違和感大！ 着地した脚がズルッと滑って前方への足の切り替えしが遅れる。その為、体が前へのめる。まるでマツケンサンバを踊っているような???（そこまで酷くはないが･･･） ペースをあげようとすればするほど”前へ進まない感”は強まる。イメージとしては小気味良く、ターンターンターンターン・・・と行きたいのだが、ズズッズズッズズッズズッ・・・って感触が染み込んでしまって走っても走っても前へいかないような。しかも前半は向かい風が気になってリズムが掴めない。時計を持っていないので、ラップがどうなってるのかは分からないが、しんどい割りに遅いような？？？ そんな印象を持っていた。 中間地点 中間地点の看板が見えてきた。依然として走りのリズムは最悪。こうなると自分がどの程度のペースで走っているかが非常に気になってくる。時計を持っていないので、これまでは、知ろうにも知る術がなかったのだが、中間地点にスタートからの経過時間を示す時計が設置されていた。タイムは、４４分３０、３１、３２・・・って感じで単純に倍にするとゴールタイムは１時間２９分くらいになることが判断できた。 ってことはキロ何分？で走ってたんだろう？ と数分掛かって考え込むと、殆どサブスリーペースじゃんってことに気づいた。こんなにきついのに？ このペース？ このペースでフルは無理ですぜ！ と思えるほどリズムは悪かった。 中間地点を過ぎて暫くいくと折り返し地点到来。ここを折り返せば追い風の筈。追い風になればリズムが良くなるんじゃ？と期待したら、本当に良くなってきた。僅かだが、腰が入って足の滑り具合も減ってきたような？？？ 格段に良くなったという訳ではないが、前半に比べれば間違いなく良い感じになってきた。後半の伸びにちょっと期待！ 後半戦 折り返してからは他のランナーに抜かれる事が無くなった。前を走るランナーを一人、また一人と抜いていく。気分的には盛り上がってきたが、果たしてこれでキロ何分？となると全く判断がつかない。あつぎハーフの時と比べるとあのときよりは楽なような気もするし、そうでもないような気も・・・ ”フルを想定しての走り”というのを念頭に置いているのでガツーンと勝負を掛ける気は最初からないのだが、”思っていたより速かった”という感触を味わいたかった。ゴールした時のタイムが楽しみなような、恐いような・・・複雑な心境で距離を消化していった。 ラップが分かれば、もう少しあげて自己ベスト更新しようとか、もう少し抑えて余力を残そうとかコントロールの仕様があるのだが、ラップが分からない以上、頼れるのは自分の感覚だけ。全てを出し切るのではなく、僅かながらも余裕を持ってという非常に曖昧なさじ加減しか仕様が無い。折り返してから一人一人と抜いていたランナーが次第に減り、残り５ｋｍ付近になると、前を行くランナーが遥か彼方になってきた。完全な単走状態でちょっとした孤独感を味わう。 結果は？ 孤独な走りが３ｋｍほど続くと、スタート・フィニッシュ地点に一度戻り、最終折り返し地点を目指す。残り２ｋｍ弱。ゴールが近づいた事もあり（目の前にあるゴールから一度離れるという精神的ダメージのほうが大きい？）、余裕はあまり無くなって来た。フルだったらこれでまだ半分と考えると、とてもとても・・・といった感じでフルを走りきれるほど余裕のあるペースでない事はこの時点で自覚していた。じゃ、あとは後半どれくらい伸びているか？興味はそれに尽きる。最終の折り返しを終え、トラックに入り残り数百ｍ、最終コーナーを回るとゴール横の時計が目に入ってきた。１：２６：５０、５１、５２・・・ あつぎハーフのデジャブを見ているような感じだった。結局ゴールタイムは、１：２７：０７ということで、あつぎハーフに１秒及ばず、自己記録更新はならず。それでも前後半のラップを比較すると、前半が４４：３０くらいなんで1ｋｍ４:１３ペース程度、対して後半は４２：３７くらいだから1km４：０２ペース程度って事で後半ペースがかなり上がっていたという事は好材料だった。 とは言え全体のタイムとゴールした時の余裕度を考えると、この辛さ具合だったら、もうちょいタイムが良くても良かったんじゃないか？と考えたくなるような内容だった。 戦評？ 思ったほどタイムが良くなかった原因（言い訳）はいくつか考えられる。 ①アップ不足 確かに序盤の動きは硬かった。砂利のすべりが気になったのもあるが、動き自体スムーズさに欠けていたような気もする。 ②路面状態 これが一番大きかったかな？ とにかく上下半身のバランス、リズムともに最悪だった。夢の中でよく現れる走っても走っても進まない状態を味わった気が・・・ （フォームがイマイチなのか？） ③スピード不足 30ｋｍ以上の持続走を中心にしていた10月からペース感覚優先の11月に入り、3週目。でもまだ磨けていないような??? ④前日のトレーニング 前日にLSD120分（約20ｋｍ）を行なっていた。疲労感は無かったが、脚がゆっくりとした動きを記憶しちゃったかな? とまぁ挙げてみれば色々言い訳はあるが、現時点でサブスリー（しかもホノルルで）となると、ちょっと厳しい感じが漂う。でも8月からここまで3ヶ月半、最低限の課題はこなしてきていると思うので、これからは、やり過ぎず、やらな過ぎず、調整していき、不安の無い状態でスタートラインに立ちたいと思う。今が好調という実感はないので、まだ上がり目はあるかな？ |