2003 館山若潮マラソン   T.K

2003年のフルマラソン第1弾として館山若潮マラソンに出場した。この大会は昨年
に続き2年連続の出場。何となーく温暖そうな土地の雰囲気が好きでこれまでにマラ
ソン以外でも何度か館山は訪れたことがあるのだが、特にフラワーラインというこの
時期、菜の花が咲き乱れる道路を走るコース設定が良く、また応援の数は、それほど
多くは無いものの家の前に出て、熱い声援を贈ってくれる地元の方々の心温まる雰囲
気がとても気持ち良く、お気に入り大会の一つとなっているので今年も出場することに
した。

このレースは、3月の荒川市民マラソンへ向けてトレーニングの一つとして臨むことを
決めていた。その為、タイムにはあまりこだわらないが、トレーニング効果を考えると、
ホノルルマラソンくらいのタイムで(欲を言えばちょっとだけ記録を更新して)ゴール出き
ればいいかなーと考えていた。

このレースのポイント
@前半の5キロ。ここで自分の感覚を信じて、無理の無いペースを作り出すこと。
 このレースに関しては、楽な感じで走って5キロ通過が22分30秒前後だったらgood!!
 (このペース(4:30/km)で走りきれれば、3時間10分となる。)
A無理はしない。タイムを狙うレースではないので、キツイな!痛いな!などの症状
 が出てきたらジョグに切り替え又は収容車利用もOK?(出きれば30kmまでは走り
 たいと思うが・・・)
Bきちんとアミノ補給を行う。また毎年恒例のおにぎり私設エイドは利用すること。
 (去年食べそこなったので、今年こそは・・・)

この大会はちょっと遠いので前日入りした。土曜日の朝7時に自宅を出発。8時40分に
キャップを京急久里浜駅でピックアップして、9時10分の金谷行きのカーフェリーに乗船。
金谷に9時45分着。その後車で約30分移動して館山のイチゴ狩りセンターへ行った。
入園料1300円を払い、30分間イチゴを食べまくる。大きくてへたの付け根まで真っ赤に
完熟しているイチゴを選んで食べまくった。これが滅茶苦茶甘くて美味しい。へたの数を
数えると40個ちかくあったので(3パック分くらい)、充分、元は取ったようだ。
イチゴ狩りが終了したので、コース前半部分の下見を兼ねて、海岸線のドライブに行った。
館山の駅前付近から館山港,州崎を経由してフラワーラインへ。今年は寒い日が続いた
ので菜の花の開花が心配されたが、道路両脇には鮮やかな黄色い菜の花が果てしなく
続いていた。この日は快晴だったので、東京湾の向こうに富士山も見えた。

館山ファミリーパークの前ではちょっと休憩。お土産屋さんを覗き、あれこれと物色(試食?)
するが特別に欲しいものは無かったので、買い物は何もしなかった。そんな事をしている
うちにイチゴで一杯だったはずのお腹に隙間が出てきたので、ランチを食べにザ・サンシャ
インというイタリアンレストランに移動することにした。 この店は相浜漁港の近くにある、
評判の良いお店なのだが、分かりづらくて、去年は探すのに苦労した。でも今年は二度目
ということで、すんなりと到着。窓際の席につき、穏やかな日差しが降注ぐ海と遠くに見える
富士山を眺めながら、パスタを食べた。 
ザ・サンシャインHP → 
http://www.awa.or.jp/home/sunshine/

店内はとても静かで、ゆったりした雰囲気だったので、昼食後もコーヒーを飲みながら暫らく
まったりとした時間を過ごした。そして午後2時を過ぎた頃に、店を出てコース後半の下見ドラ
イブをしながら、前日受付会場へ向かって移動することにした。

コースはフラワーラインの終点部分(国道410号線と交わる部分)がほぼハーフ地点で、
ここまでは比較的平坦で(と言ってもなだらかな勾配は常にあるが・・・)ここから410号線
を北上して、途中から細めの道に入る。この辺りから、登り下りを頻繁に繰り返す事になる。
それほどの急勾配ではないし、延々と続く上り坂というわけではない。高低差も最大で40m
程度なんでビックリする程では無いのだが、走行距離が25kmを越えて、そろそろ足に疲労
が出始めるタイミングでのアップダウンと言う事で、去年はかなりこの辺で厳しくなり始めた。
そしてとどめは30km手前の上り坂。手前に”急坂有り”の看板が立っている。去年はこの
看板を見た時、かなりブルーになった・・・

この坂を登り終え、しばらく下ると、毎年恒例のおにぎり私設エイドが現れる。お茶、紅茶
など暖かい飲み物と炊込みご飯風のお握り。去年は直前のエイドでパンを食べてしまった
ので、お腹に溜まり、お握りに手が伸びなかったが、今年こそはご馳走になろうと思う。
コースは、このあと再び海岸線に出て(32km地点)、館山湾を望みながら館山駅方面へと
続く。 コースの下見を終えて、南総文化センター(受付場所)へ到着したのは午後3時
ちょっと前。去年は公民館みたいなところが受付だったが、だいぶグレードアップしていた。
受付へ行ってナンバーカードを貰い、ホールにあった喫茶店でケーキセットを注文して、
おやつタイム。時間に余裕があったこともあり、すっかりくつろぎモードに入った。

ホテルへチェックインしたのは4時過ぎ。今回の宿は昨年同様、駅前のホテルマイグラント。
シングルルーム6000円、ツインが10000円と手頃な値段だし、1階にセブンイレブンが
入っているので、使い勝手が良い。館山若潮マラソンの時の定宿になった。夕食まで少し
時間があったので部屋に戻ってゆっくりして、5時30分頃、夕食を食べにホテルを出る事に
した。

夕食は、これも去年と同じ有香という魚料理のお店へ行った。隣で店を構えている魚屋さん
がやっているという店だけあって、新鮮な地の魚を食べる事が出きる。キャップとK枝は煮魚
定食。(きんめ鯛)。私は焼き魚定食(すずき)を食べた。どちらも大きくて食べ応えがあった。
味も凄く良かった。

夕食後は前夜祭会場へ・・・ 大ホールで太鼓のアトラクションなどを観賞。抽選会では、
キャップがハーフパンツを獲得した。(その後、私が譲りうけた。)狙っていた韓国ツアー旅行
は残念ながら当らず・・・ 前夜祭が終了し、帰りの送迎バスに乗って帰ろうと思ったが、
バスが来る気配がなかったので、1kmちょっとの距離だったので、歩いて(走って)帰ることに
した。ホテルへは、9時過ぎに戻り、シャワーを浴びて翌日の準備を整えて就寝。11時頃だ
ったかな?

マラソン当日は6時に起床して、7時に(前日フロントのおじさんに教えて貰った)定食屋へ
朝食を食べに行った。三ちゃんというこじんまりしたお店だったが、メインのおかず(鮭、目玉焼
コロッケなどの中から選択)に小鉢3品(大根サラダ,シラスおろし、里芋の煮付)と納豆、
味噌汁、漬物、ご飯というボリュームたっぷりの献立(コーヒー付)で500円というお得な価格。
お店のオバちゃんも気さくな人だったし、地元のお客さんも楽しい人で『マラソン、頑張ってね』
と応援までしてもらっちゃった。

ホテルをチェックアウトしたのは、8時20分。車で5分掛からないくらいの場所が会場だった
のでゆっくりできた。会場に着いたのは、8時30分。スタートは、10時。この日も天気は良かっ
たが寒かった。気温4度とか・・・? ということでチタン長袖Tシャツの上にサムズチタンランシ
ャツの重ね着+チタンロングスパッツという冬場の定番スタイル?で出場することにした。
スタートの10時までは、トイレに行ったり、アウトレットのブースを見て廻ったり、特産物コーナ
ーでお土産を買い物したりして過ごした。そうこうしているうちにスタート10分前になったので、
スタート地点へ移動することにした。スタートは種目毎に2列から3列でゼッケン番号順に並ぶ
という形式で、私は35歳までの部で117番だったので、そこそこ前のほうからスタートできること
になった。

10時ちょうど。フルマラソンの部がスタートした。スタートラインまでのロスタイムは約20秒。
スタート地点にマットが無かったので、『この大会もネット計測は無いんだな。でもフルマラ
ソンでの20秒は関係無いか?』なんて、小さい事にこだわりながらも、スムーズに走り出した。
館山若潮マラソンは、距離表示が5km毎になっている。したがって最初の5kmを通過する
まではペースが分からないのだが、5kmを自分の感覚で走るという点では好都合だったかも?
館山湾を右手に望みながらスムーズに走っていた。調子は良さそうだった。というより身体が
ちょっと軽い感じはした。前のほうからスタートしているのにも関わらず、ポジションが上昇気味。
『飛ばしてるつもりはないんだけどなー???、ペースが速いのかな?』とペースを気にしな
がらも、今回はあくまでも自分の感覚を信じて走ってみることにした。
そして待ちに待った5kmの通過ポイント。時計を見るとなんと!21分27秒(4:17/km)という
サブスリー級のスタートを切ってしまっていた。

これでは、後半持つまいと思い、抑えようとしたのだがこのペ-スを筋肉が記憶してしまった
のか、次の5km(5〜10km)も21分39秒(4:19/km)とあまり落ちない。下り坂ばかりではなく、
上ったり下ったりなんでコースの優位性はないと思うのだがペースが思ったほど落ちなかった。
はやく22分30秒(4:30/km)くらいに落ちつけて、そのペースをキープするような展開に持って
いきたいところなのだが、続く5km(10〜15km)も21分52秒(4:22/km)と抑えきれていない。

それでもじわじわとペースは下がってきてはいたので次の5kmでは、22分台中盤まで落ちる
かな?と思っていたら、案の定、15〜20kmは、22分23秒(4:28/km)まで落ちた。あとは
このペースを30kmまで維持すればOKと思ったのだが、中間点を過ぎて国道410号線に入る
と、車での下見ではあまり感じなかった上り坂が徐々に効いて来て20〜25kmのラップが、
一挙に23分23秒(4:40/km)にまで落ちてしまった。

前半のハイペースのツケが早くも現れたようで、ふくらはぎ部分に張りが出始めた。20km
までの軽快さは消え、急に足が重くなり始めた。さらにそれに追い討ちを掛けるような
勾配が現われはじめ、ペースダウンに拍車がかかる。25kmの手前でアミノプロを1袋飲んだ。
30km付近での効果を期待したが、それよりも疲労の蓄積が上回っていたようで、効果は
出ない。25〜30kmでは”急坂”&エイドでの2回目のアミノ摂取のロスもあり、25分05秒
(5:01/km)まで落ちた。何とか坂を上り終え、下りに入るが足は動かず・・・ すっかり疲れ
切ってしまった。両足のふくらはぎがパンパンに張ってきた。『30kmを越えた事だし
、トレーニング的にはもうOK!止めちゃおっかな-』という誘惑にかられ、横を通りすぎる
収容車に手を挙げ掛けたが、レース前の初心に戻って、このレースはトレーニングなんだから
30km走ったら後はクールダウンのつもりで10km!と気分を入れ替え、ここから先はオマケ
と考えて、行けるところまで無理せずにジョグで繋いで行こうと決めた。

しばらくすると、お握りエイド登場。廻りのランナーは素通りしていたが、お握りと甘くて暖かい
紅茶をご馳走になった。ゆっくりと歩きながら食事をしたことで気分的には随分と楽になった。
そして、ジョグ!ジョグ!と心に呼びかけながら、残りの10kmを走り始めた。それでもジョグと
割りきったわりには、ペースは落ちず、30〜35kmは、25分58秒(5:11/km)。お握りをゆっ
くりと歩きながら食べていた事を思えば、上出来? その後も景色を眺めたり、声援を贈って
くれるおばあちゃんに手を振ったりして楽しみながら走った。

残り5km地点(37.195地点)の通過タイムは2時間54分02秒だった。残りを25分(5:00/km)
で走ればホノルルマラソンと同じタイム(2時間19分00秒)でゴールできることに気付いたら、
また気持ちが少し前向きになってきた。館山港の折り返しを過ぎると、あと4km。何とかキロ
5分ペースで走れていた。ここから先はもう坂は無い。まっ平らな道だけ。

ゴール付近にあるジャスコが遥か彼方に小さく見えたときは、あそこまでいくのかよー!
とちょっとブルーになったが、ジョグと割りきって走っている割に抜かれることが少なく、むしろ
抜く事の方が多かったので、『ヘロヘロだけど、まだ捨てたもんじゃないな!』なんて訳のわか
らない言葉で、自分を励まし、走りつづけた。

ゴールが近づくと、応援者の数が増えてきた。『あと少しだよー!』 『良く頑張ったね-!』
という声援を有り難く感じる一方で、『ガンバレー!!』と言う声援に、『もう充分、頑張ったから
これ以上頑張らせないでくれー!』と心の中でぶつぶつ独り言を言ってたりして・・・
そうこうしているうちに、残り1kmになった。すると突然K枝登場。手を振りながら、『もうだめ!』
と声を掛けて通りすぎた。残り1km地点でのタイムは3時間14分31秒だった。これなら、
少しだけ頑張れば、ホノルルマラソンのタイムをちょっとだけ上回れるかな?と思い、最後の
ひと踏ん張りをしてみることにした。(頑張らないと決めたのに・・・ 優柔不断???)

で、その結果、最後の1kmを4分46秒で走り、3時間19分17秒でゴールした。ネット計測が
ないので、ネットの正式タイムは出ないが、ロスが20秒あった筈なんで、自己計測では、
3時間18分57秒がネットタイムと言う事になる。誤差みたいなもんだけど、3秒の自己新?(^_^)

今回のポイント!”前半の5キロ。ここで自分の感覚を信じ、無理の無いペースを作り出すこと。”
というのは残念ながら達成できなかった。ハーフ中心のレース出場が影響してか、今の実力的
にはちょっと無謀!というような入りになってしまった。でも逆に言えば、このペースを維持できる
くらいの実力が身につけば、サブスリーも達成できるんだ!!と思ったら、薄日がさした気が
しないでもなかった。ダメージのほうは、筋肉痛に近い張りが現れているが、痛めた!!という
感じでもないので、走りながらでも張りは解消できそうだ。この点では、継続してトレーニングを
行えそうなんで良かったと思う。楽しみにしていたおにぎりも、すごーく美味しくいただけたし、
満足度はかなり高い大会となった。

ちなみにK枝は10kmの部に出場して、若干ながら自己記録更新。キャップは自己記録更新
はならなかったようだが、9位ということで(9等賞→給湯賞)特別賞として、湯沸し機を獲得。
表彰式が終了して、午後3時に会場をあとにした。
レース後、トン汁を食べたりしていたので、特別お腹が空いているというわけでは無かったが、
館山に来たんだから!ということで、TV番組(スーパーJチャンネルやアドマチック天国)で、
以前、放送されていたスーパー回転寿司やまとへ寄って、寿司を食すことにした。
店内は、3時という時間帯なのにほぼ満席。数分待ちですぐに席につけたがマラソンランナー
らしき人が多く、マラソン終了後→寿司という流れを考えたのは、私達だけでは無かったようだ。

ここでは、ネギトロ、穴子、中トロ、あん肝、カニ、サーモン、アジ、玉子、あら汁などなど、
思う存分、お腹一杯になるまで食べて店を出た。料金は私とK枝合わせて4000円くらい。
味も良かったし、満足。今回も私達には有りがちな、食事にこだわった(食べ歩き?、食べ通し)
遠征(旅行)となった。 

寿司屋を出たのは午後4時。金谷港についたのが5時。マラソンの影響か?5時過ぎの船は
満車の為、乗船できず、6時15分の便に乗った。久里浜着が6時50分。風が無く穏やかな船旅
(東京湾クルージング?)となった。久里浜からの帰り道は渋滞してるかな?という心配をしたが、
取り越し苦労に終わり、帰りはスムーズで8時頃の帰宅となった。

次のポイントレースは、青梅マラソン。このレースは30kmなんで、思い切り良く走れそうな気
がする。そして当面の目標は荒川市民マラソンで3時間10分を切る事。これが2003年春シ
ーズンのフルマラソン最終目標であり、サブスリーへ向けての第1ステップだと思っている。


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