丹沢湖マラソン                   T.K

11月30日(日)丹沢湖マラソンに出場した。このレースは元々はホノルルへ向けて
の調整のつもりでエントリーしていたのだが、今年の目標にしていた東京国際女子
記念市民マラソンで凡走したことにより、今年秋のトレーニングに間違いは無かった
のか?という疑問が生まれ、自分自信では、パワーアップしていると思っているのだ
が、果たして本当にそうなのだろうか?という不安に変わったことから、丹沢湖マラソ
ンの位置付けが微妙に変化して行った。

不安な理由は、まだこの秋シーズンで一度も自己ベストを出していないところにあっ
た。もっとも自己ベストを狙えるような条件(コース,気象状況)の大会は一度も無かっ
たので仕方ないと言えば、それまでなのだが、そうは言っても、そろそろ結果が欲し
い。このままだと、良い状態になっているのに不発に終わってしまう! という訳で、
この丹沢湖マラソンは去年同様ハーフ自己ベストを狙っての出走となってしまった。

しかしながら自己ベストを狙う上で不安はあった。去年はハーフマラソンを9月〜
丹沢湖までに4回。その他に10kmのレースも3回出ていたが、今年はフルマラソンや
30km程度の距離走が中心で、ハーフはこどもの国と湘南月例の2回だけ。10kmも
JBMA小田原の1回のみ。フルのペース(4:30/km)で長い距離を引っ張るのは良いが
ハーフのペース(4:05/km〜4:10/km)でどれだけ持ち堪えられるか? この点が
不安だったのだ。それでも去年よりは距離を踏んでいるし、同じ条件なら何とかなる!
という自信のほうが大きかった。

レース当日は、6時に起床。6時30分に丹沢湖へ向けて出発した。天気は大雨。
対向車の水飛沫で前が見えなくなることもしばしば。ハーフマラソンなんで、多少の
雨は問題無いが、このままではいくらなんでもひど過ぎる。今シーズンは本当に、
気象条件に恵まれないなあ〜なんて思いながら会場へ向った。しかし会場へ近づく
につれて雨は弱まり、ハーフに先だって行われた5kmの部がスタートする頃には、
雨も上がっていた。雨はなんとかなりそうと言う事で、自己ベスト狙いのスイッチが
再びOnになった。

レース40分前。ストレッチを終え、アップを開始。ハーフの自己ベスト狙いとなると、
ゆっくりスタートなんて悠長な事は言ってられない。スタートからどーんと突っ込んで
そのスピードで出きるだけ引っ張る! そんなレースをしないと記録は出ない。
その辺を意識して、アップもいつもより念入りに行った。力まぬように、リズム良くを心
掛けて・・・

スタートは午前11時20分。ゲストランナーの安部知恵さんもスタート位置についた。
『安部ちゃんて小さくて可愛いねー』という声があちこちで挙がった。本当に小さくて
こどものようだった。あんな身体で100kmの世界記録を作っちゃうんだから凄い。
スタートのピストル&花火は突然起きた。何の前触れもなく・・・ 『おぉー!いきなり
かよー!!』 意表をつかれ、慌てて走り出す事に・・・ そう言えば去年もそうだった。
参加者がそれほど多くないこともあり、スタートライン通過までは数秒。殆どロスは無か
った。

力むな!力むなよ!と自分に言い聞かせ走り出したが、そう思えば思うほど力が入る
もので、スピード感が無いわりに息苦しかった。それでも暫らくすれば呼吸は落ちつい
てくる筈。ここでひるんではいけないと思い、突っ走った。最初の5km通過は、20:28
(4:05/km)。通過タイムとしては上々の滑りだしだったが、5kmを過ぎても息が整わ
ない。というよりも益々苦しくなっている感じ。それでも、『身体が暖まってきて、徐々に
ペースが上がっているから苦しいんだ。ペースが一定すれば楽になる。』なーんて、
根拠の無い判断で走りつづけた。

待望の10km地点。通過タイムは42:08。5km-10kmのラップは21:40(4:20/km)に
ガタ落ちしていた。ラップが落ちているのにちっとも楽にならない。いつもならここで、
『ハーフを走れる状態にないんだ』とか『今日は調子が悪いんだ』とマイナスの気持ち
が生まれ、ペースを落としてトレーニングモードに切り替えるところだが、この日はよほど
テンションが高かったのか、下した判断は、『距離表示が間違っているかも・・・』だった。
次の5kmが短くて、脅威的にラップが上がるかもしれない! そんな希望的観測を持っ
て、突っ張りつづけた。

その後、何人かのランナーと抜きつ抜かれつを繰り返して走りつづけた。上がっていた
雨が再び降り出したが、頭から湯気が出そうなほど熱くなっていたせいか、そんなことは
気にならず、フォームやリズムを忘れてがむしゃらに走った。次の5kmはキロ4分。そう
思って走っていたが、15km通過は1:03:55。10km-15kmのラップは、21:46(4:21/km)
ペースをあげるどころではなく、今のペースを守るのが精一杯といった感じだった。
『おかしいなー、あんなに頑張っているのに・・・』 残り距離が凄く短いんじゃ??? なん
て、この後に及んで、まだそんな事を考えていた。

残り6km。もう既に一杯一杯の状況だったが、僅かな望みに掛けてロングスパート!!!
脱落してくるランナーを何人か捕らえていたので、これはペースが上がっているかも・・・
なんて思っていたが、20km通過は1:25:45。15km-20kmのラップは、21:50(4:22/km)
ということでさらにダウン。残りの1kmを2分で走っても自己ベスト更新ならずと悟り、あきらめ
ようとはしたが、それならせめて、1時間30分は切りたい!ということで、もう一度スイッチOn

バタバタの走りだったが、もう後には引けず、雨と汗でぐしゃぐしゃになりながらゴールを
目指した。ゴールの三保小学校がようやく見えてきたが、門を入ったところで、既に残り
1分を切っていた。さらに土のグランドは雨でたんぼのような不良馬場。走っても走っても、
進まないような感じ。あともう少しというところで見えたゴール横の時計は、1時間29分から
1時間30分に切り替わっていた。絶望・・・・・ 結果は1時間30分34秒。

去年と同じ大会、同じコース。それでいて去年より3分もタイムが悪い
とは・・・ ショック!!
こうなると何か理由をつけて、気持ちを整理しない事には、ホノルルマラソンが霞んでしまう。
と言う訳で、出てきた結論は、まず一つ目。レース前の懸念通り、この秋はフルマラソン
(東京国際女子記念市民マラソン)に焦点を絞り、スピードよりも持久力強化に重点を置いて
きたので、ハーフマラソン自己ベスト相当のペースに身体が慣れていなかったと言う事。
それから二つ目。この日の気温は去年よりもあきらかに高かったと言う事。実際の気象記録
が残っていないので定かではないが、去年はスタートラインに立った時、寒かったという記憶
がある。しかし今年はTシャツ1枚で平然としていられたし、最初の5kmでの汗のかき方は、
かなりのものだった。実際のところ、去年と今年の上位100名の平均タイムを比べると今年
のほうが1分40秒も遅かった。これは気象コンディションが関係している証拠???(出場者の
レベルが下がったと考えられなくも無いが・・・) 三つ目は、1週間前に小金井公園にて、
キロ4分30秒ペースの30km走を行ったことにより見えない疲労が残っていたのではという
事。ちなみにこの30km走は快調で最後の5kmは4:25/kmに上げられた。以上3つの非常に
自分に都合の良い理由(原因)をつける事でひとまずこのレースの凡走は片付けたいと思う。

とは言え、去年までだったらこんな細かい理由はふっ飛ばして記録を出せたはず。やはり
伸び幅は去年よりも狭まってきているに違いない。当初の予定では、3時間10分切りを目論
んでいたが、ここは少し冷静に自分を見つめて、ホノルルでは、あまり記録にとらわれず、
うまくいけば自己ベスト(3時間15分切り)、悪くても去年のタイム更新(3時間19分切り)くらい
に下方修整しようと思う。

それにしても11月は散々だった。JBMA小田原では3位を逃してしまったし、東京国際では
関門収容。しかもあしくび簡単を装着していたかかと部分が靴づれを起して左右のアキレス腱
付近の皮がべろーんと剥がれてしまった。(今はかさぶた状態で痒い) そしてこの日も記録を
狙って達成できず、その上無茶な走りをしたもんだから、左右の足の裏に大豆(マメ)2つ。
中豆1つ、小豆1つ、合計4つものマメを作ってしまった。 ※大豆…オオマメ,小豆・・・コマメ
”月が変われば、ツキも変わる!”なんて良く言うが本当にそうあって欲しいものだ・・・
ホノルルまで残り2週間を切ってしまった。本当に大丈夫かな???


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