11月度湘南月例マラソン(ハーフの部)              T.K

11月2日(日)3連休の真中、湘南月例マラソンハーフの部に出場した。本格的?なレース
としては健康マラソンフェスティバルinこどもの国以来となる。この間、2週間の週末は、
レース出場を控えて、30kmのLSDと30kmのペース走を行い、じっくりと脚作りを行ってきた。
とりあえずのポイントレースである東京国際女子記念市民マラソンまで残り2週間。この3連休
は、最後の鍛錬の場となる。

前日は駒沢公園にてチームの練習会に参加していた。アップとダウンで約4km、4:20/km〜
4:30/kmのペース走21kmで合計25kmくらい走っていたので20km超の距離を2日続けて
走ることになる。体調のほうはと言うと、頭に”絶”がつくほど好調。いや、好調だった(過去形)
30kmのペース走を行った1週前は、最後までバテることなく楽に走りきれていた。その好調さ
を表わすように、10月の走行距離は月間自己最高距離の360kmを踏む事ができた。ウエイト
トレーニング(補強運動)のほうも順調に進み、肩、腹、腰周りが引き締まってきた。体重も昨年
のホノルルマラソン出走時に早くも到達。ランニングとは関係無いが、ゴルフでもその効果が
発揮され?ゴルフ歴20年目にしてラウンド78という、私としては脅威的な自己ベストが出ていた。
ところが、前日の駒沢練習会では、走り出しは非常に身体が軽く、引続き絶好調!と思っていた
のだが、距離が進むにつれ、身体が重くなり始め、最後は4:30/kmを維持するのが精一杯と
言う感じで、とても好調とは言い難い状態に落ちていた。(30km走の疲労か???)駒沢公園1周
約2.1kmのコース10周のタイムは1時間35分。タイムは問題無いが、もう少し余裕を持って
走れる筈だったのに…

こうなるとこの日の湘南月例も非常に不安。前日の疲労(脚の張り)も多少あるし、少ないとは
言えビールを1本半くらい飲んでしまったし、前日の練習会が夕方だったことを思えば、回復に
充てられた時間も短い。さらにこの日は非常に天気が良く、気温も高かった。不安材料山積の
レースだったが、東京国際女子記念市民マラソンへ向けての最後の試練と考えて、臨む事に
した。ここでの苦しみがきっと本番に繋がる。そう信じて・・・

湘南月例はもともとハーフという種目は無く、20kmだったのだが今年から20kmがハーフに変更
された。ハーフというメジャー?な競技になったのは良いのだが、その分途中のペース
が掴み
づらくなってしまった。だから!と言うわけではないのだが、体調も良くない事だしペースをあまり
気にせずに、この日は走ろうと決めた。スタートは午前8時20分。前日の練習会終了から15時
間後。宴会終了から12時間後だった。
※20kmだった時は、2.5km毎に目標があったので距離が把握しやすかったが、ハーフの半端な分(1.0975km)を
最初に距離調整するので、これまでの2.5km毎の目標が+1.0975kmとなり、走ってる時に行う暗算のレベルとして
は、難易度が高くなってしまった。例えば、2.5km地点通過が12分なら、5km24分ペースとすぐに暗算できるが、
3.5975km地点通過が12分だと分かっても、5km何分なのか?暗算できない。特に走っている時は・・・

調子の悪さは、スタートしてすぐに分かった。脚が動かない。そのうえ呼吸がきつい。『これは、
駄目だ!ペースを落とそう!』と思ったが、ペースが落ちているのだかどうかも良く分からない。
ただはっきりとしているのは、脚の重さと呼吸の苦しさ。まるで、上下ずぶ濡れのスエットでも着て
走っているのではないか?と思うほど辛い、重い。スタートして30分ほど経過した時点で、既に
フルマラソンの35kmを過ぎた時のような、疲労が現れていた。『今日のレースは長くなりそうだ・・・
、途中リタイヤしようかな?』とも思った。それでも、30分、45分、60分と時間が過ぎていっても、
辛さの度合いはあまり変わらなかった。(ペースが自然と落ちてはいたんだと思うが・・・)

70分が経過してしばらくすると、10kmの部折り返し地点に辿りついた。これは残りの距離が5kmに
なった事を表わす。ちょっと以外だった。もっと遅いと思っていた。このペースだと残り5kmを5分/
kmペースで走っても、1時間35〜36分でのゴールとなる。走る前は、1時間35分〜40分くらいに
なるかなー?と予想していたので、そんなに悪いタイムではない。『この体調で!このペースで!
この気象条件で!このくらいのタイムなら!上出来???』と自分を納得させ、残り5kmに突入した。

ペースは上がらなかった。上げようという気力も起きなかったし、身体がそんなことを許してくれる
状態ではなかった。いつストライキを起して、走るのを辞めてしまっても、おかしくは無い状態だった。
それでも脚は前へ前へ繰り出される。ストライキを起さずにひたむきに働いてくれていた。そのお蔭
でじっと耐えているだけで残りの距離は減って行った。故障と感じるような違和感や痛みがなかった
のも救いだった。5kmの部折り返し地点に辿りついた。残りは2.5km。タイムを見ると、1時間22分30
秒だった。ゴールが近づいてきたので、『何とかなる!』という気持ちが湧いてきた。 が、逆に気持
ちが緩んだせいか、疲労感がはっきりと現れてしまった。脚が、もう終わりだから・・・と働くのを辞めよう
としている。真剣に歩こうかと悩んだ。でもここで歩いてしまったら、東京国際女子記念市民マラソン
で同じような状態になったときにまた歩いてしまう。大勢の人が見守るレースでそんなことは出来ない。
ゆっくりでも良いから最後まで走ろう!と気持ちを奮い立たせて踏ん張った。

ようやくゴール直前の地下道に辿りついた。残り100m。ゴールを目前にして一人のランナーに抜かれ
たが、抵抗する力は残っていなかった。ゴールへ前のめりになりながら飛びこんだ。順位は40位、
タイムは1時間34分37秒だった。この日も前日同様タイムは問題無い。でもフルマラソンのことを考え
ると、あまりにも余裕が無さ過ぎる。体調は1週前の30kmを行ったときと比べるとあきらかに落ち気味。
この日のレース(トレーニイング?)も肉体的にはあまり意味が無かったかもしれない。でも精神面の
鍛錬としては、苦しいながらも最後まで走りきる事が出来たので、良かったのではないかと思う。(思う
ことにする。)

ゴール後、同じチームに所属し、前日の練習会にも参加していたcharさんとこの日のレースについて
話しをしたが、彼も同じように苦しい思いをしたと語っていた。それでも自己ベスト更新とは・・・凄い!
レース終了後、海岸沿いにあるモスキッチンへ移動して昼食。その後スポーツジムへ直行して、軽い
水中ウォークとジャグジーで筋肉をほぐした。東京国際女子記念市民マラソンへ向けての強化トレーニ
ングは、これでほぼ終了。残りの2週間は、走りながら、疲労を少しづつ抜いていき、万全の状態でスタ
ートラインに立てるよう努める。

東京国際女子記念市民マラソンの男子制限時間は、3時間20分。30km地点までの関門は、5km毎
に23分刻みで設定されているので、4:36/kmペースより遅れると、収容車に捕まってしまう。
収容車との追いかけっこをするような厳しいレースが予想されるが、やるだけの事はやってきたので、
残り2週間、悔いの無いように過ごし、大会当日は"Catch me if you can"(出きるもんなら捕まえてみな)
で臨みたいと思う。 目標タイムは3時間10分を切ること!!


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