2003 フロストバイトロードレース    T.K

2003年は、米軍横田基地内で開催されるフロストバイトロードレースでスタートした。
この大会、昨年はテロ事件の影響で多摩レクリエーションセンターで行われたが
今回は横田基地に戻った。コース的には、平坦でタイムを狙う事もできそうだったが
まずは、正月を挟んで怠けてしまった身体を元に戻す事、現在の調子がどうかと
いうのを掴むのが先決!というわけであまりペースを意識せず、自分の感覚で走っ
てみてどれくらいのタイムが出るかを試してみることにした。

このレースのポイント
@苦しい過ぎず、楽過ぎず、ちょっとキツイかな?ぐらいの感覚で走り続ける。
A途中のラップはあまり意識しない。あくまでも自分の感覚を大事に・・・
B上記2点の結果、果たしてどんなタイムがでるか? というところで
 ・ネットタイム1時間25分前後だったら、出来すぎ。(距離が短いのかも???)
 ・ネットタイム1時間26〜28分台だったら、上出来。(理想的かな?)
 ・ネットタイム1時間30分前後だったら、まあ良しとしよう。(休み明けだしね…)
 ・ネットタイム1時間35分前後だったら、遅すぎ?(急務!立てなおし)
のような評価をしようと考えていた。

さて当日、天候は晴れ、風は殆ど無く、気温も3月上旬並みということで、冷え込みも
なく、たいへん恵まれた気象状況となっていた。これで出来が悪くても天気のせいには
できなくなった。この日は、荒川で谷川真理ハーフマラソンが開催されており、サムズ・
アップのメンバーはほぼ真っ二つに割れた。どちらも7〜8名の参加者でそれなりに
賑やかになりそうな感じとなった。個人的には、谷川真理ハーフにゲストで出場する
長谷川理恵さんも捨て難かったのだが、どうしてもトレーナーの魅力には勝てず、
フロストバイトを選んでしまった。これでトレーナーの出来が悪かったら・・・

会場へは、自宅からではなく、妻の実家(花小金井)に前日泊して向かった。
妻の実家を出発したのは、午前7時20分。バスに乗って約5分の西武線花小金井駅
ヘ出て、拝島行きに乗り、拝島でJRに乗り換えて牛浜で下車。そこから徒歩約10分
で横田基地第5ゲートに到着した。ゲート内では、身分証明証の提示をもとめられ、
さらに金属探知機によるボディーチェックと手荷物検査を受け、基地内へと進む。
手荷物検査はかなり厳しかったようだが、私はどう言う訳か、荷物検査を受け終わった
人と勘違いされたらしく、スルーさせてもらっちゃった。ホノルルマラソンの時は、空港で
引っ掛かりまくっていたので、ツキが廻ってきたかな?なんて考えながら、受付へ向か
った。ここで今年の参加賞トレーナーの色・デザインを確認。どうやら多くのスタッフが
着ている赤のトレーナーが今年の参加賞らしい。ちょっと派手だが、なかなかイケてる。
背中の柄も上々。フロストバイトにしておいて良かった、と自分を納得させた。

先に到着していたPANELENGさんとは体育館内で合流した。K枝が出場する5kmの部
はスタートが9時30分。その他のメンバーが参加するハーフの部は10時30分スタート
だった。この時、時間はまだ8時30分。アップをはじめるにはちょっと早いし、かと言って
やる事も見当たらないし、というわけ会場内の探索に出発。
何か良いものないかな-?とブースを見て廻っていたら、昨年の大会でスタッフが被って
いた赤い毛糸の帽子を発見した。形が良いし、色も今年の参加賞トレーナーにぴったり。
というわけで衝動買い。値段は、1500円だった。早速、明日からの早朝ジョギングに使え
そうだ。

そうこうしているうちに5kmの部がスタート。K枝の写真撮影の為、スタート地点へ移動した。
しかしながら、スタート前の様子は撮影できたが、走り姿は、大混雑で見逃してしまった。
5kmの参加者が出発していくのを見送って、自分の準備に入った。まずはヴァームを水に
溶かして流し込み、続いてかるーくストレッチ。チタンローションを塗りこみ、靴にチップを
装着して、ゼッケンの位置を再確認。そろそろアップにでも行こうかな-と思っていたら、
K枝の戻ってくる時間になったので再び、ゴール地点へ移動。ゴール手前の写真を撮り
体育館へ戻った。ハーフスタートまであと20分。

トイレに行きながら、アップしようと考えていたら、トイレ待ちの行列がかなり長く、アップ
する時間が無くなってしまった。2時間も前に会場に着いていたのに・・・
まあいいか? 少し後からスタートして最初の1〜2キロをゆっくりとアップ代わりに走れば
と自分を納得させ、スタートラインに着いた。そして何の前触れも無く、突然スタートの
ピストルが鳴った。

スタートラインを通過するまでに1分20秒程度。その後しばらくはコースが狭くて、思うよう
には走れなかったが、アップのつもりで気持ちを落ちつかせて、徐々に前へと進む。
スタートラインに戻ってきた時(2キロ過ぎ)には、列もバラけはじめて自分のペースを
掴む事が出来るようになった。最初にみつけた距離表示は7キロだった。時計を見ると、
33分を越えていた。33
÷7=? これってキロ5分に近いじゃん!最初の1キロは詰まって
遅れたけど、それにしてもこのペースは如何なもんか! 体感的にはキロ4分〜4分15秒
くらいでは走れている気がしてるんだけどなー! と考え始めた時、うさぎさんの『フロスト
バイトは距離がいい加減だから!』という言葉を思い出した。そうか距離表示が間違って
るんだ。と結論付け、この後は、距離表示を無視して走ることに専念した。

とは言え、やはりペースは気になるもので、ついつい時計に目が行ってしまう。でもキロ4分
で走れているかと思えば、キロ3分になったりで、やはりこの距離表示はでたらめのようだっ
た。コースは滑走路の脇を延々と進む。はるか彼方からこちらへ向かってくる人の群れ、
同じ方向へ走っていく人の群れを見つめながら、走りつづける。あんな遠くに行かなきゃ
いけないんだと思うと、滑走路を横切りたいという気持ちも湧いてきた。それでも所々に
いるボランティアの応援では気が紛れ、元気も湧いてきた。数こそ少ないが、大きな声を
張り上げて応援してくれる女の子や、ハイタッチしてあげると妙に喜ぶ男の子なんかが
いたりして、アメリカのレース気分をちょっとだけ味わえた。

13キロの表示を超えると、前にも後にもポツリ、ポツリしかランナーの姿が見えなくなってきた。
景色も見飽きたので、とにかく前のランナーを捕らえることにのみ神経を集中して走った。
背後にいるランナーの足音や息遣いを気にするよりは、近づいてくるランナーの背中に意識
を集中した方が頑張れる。呼吸はやや苦しくなりはじめていたが、足の方はまだ大丈夫そう。
一人でも多く、捕まえちゃおうと、真剣に前のランナーを追った。スタート地点に再度戻って
くると、残りは、2キロくらい?(距離表示がいい加減なんで良く分からない。) この時点で
タイムは1時間18分を越えていた。さあここからペ-スアップ!と思ったが、心肺のほうがつい
ては来ず、ややペースダウンの傾向を感じた。それでも前を追う事を諦めず、走り続けて
いたら、フィニッシュゲートが見えてきた。時計(ネットタイム)は、1時間25分を越えたところ。
あと数百メートルでゴールだが、スパートは掛からない。結局グロスタイムで1時間28分21秒
のゴールとなった。

ゴール後、時計を止めるのを忘れていたので、正確なネットタイムは分からないが、スタート
のロスタイムが1分20秒前後あったと思うので、ネットタイムだと1時間27分を切ったかどうか
というところだと思う。丹沢湖で出したベストタイム(1時間27分12秒)相当の記録が出ていた
ことになる。コース的には、フロストバイトのほうが楽。スタート後の渋滞によるロスは、丹沢湖
は全く無しだったので、この辺を差し引くと状況的にはほぼ同じといったところか・・・
距離は、正確ではないにしても、他のランナーのタイムや感想を聞くに、ハーフの距離はあっ
たと思われる。といったところから、今の状態を判断すると、休み明けではあるが、丹沢湖ハー
フの頃と同じ位の走力はありそうだ。体重がまだ絞りきれていない(丹沢湖と比較して+1.0kg)
ことを考えると、若干パワーアップしていると考えられなくも無い?

とりあえず、大きな状態の変化は無さそうなので、ホッとした。今後は昨年末のトレーニング
ペースをもう少し続け、体重を絞りながら調子を上げていき、館山(フル)では、自己新をそれ
ほど意識せずに走って、ちょっとだけタイムを縮め、荒川市民マラソンで3時間10分を切って、
まずはサブスリーの挑戦権?を獲得したいと思う。

レース後は、福生のビール小屋(石川酒造)で新年会。横田基地から徒歩20分くらいの場所で
地ビールを堪能して、今年の抱負などを語り合い、解散。来週は何処何処のレースで・・・
なんてことを繰り返す1年がまた始まった。まずは、遥かなる道のり -サブスリーへ- の第1歩
を静かに踏み出せたようで、ホッと一息。


戻る