メタCG講座 1.簡単線画レイヤーづくり




 さすがに「レイヤーとはなにか」がわからない方は少ないとは思いますが、一応解説すると、透明フィルムということになると思います。
 
 イラストCGを描く場合、最低限、主線だけは別レイヤーに分けておかないとあとが困ります。失敗したところをぼかしてごまかしたいときに、まつげや眉毛までぼやけちゃったら困るからね! 肌の色を調整して変えたいときに、顔の輪郭の色まで変わったら大変だからね!
 一応図解してみました。透明な板三枚重ねて一枚の絵になる、という感じで。

 今説明していたのは@の部分は大事だよ、ということですね。線をわけておけば、下が失敗しても大丈夫ですからね。
 というわけで、まず一番大事なことは「主線だけは透明な板(レイヤー)に乗せておく」ことです。
 


 ちなみに私の方法はおおざっぱに言うと「白い紙から色の付いた部分(イラスト)だけを選び取って、選択範囲に変換する」という方法です。簡単ですが、普段使わない機能を使うので、丁寧に解説します。



 白い紙にイラストを描いたら、それを「モノクロ」で取り込みます。スキャナーごとに呼び方は違うでしょうが、グレースケールとか、モノクロ原稿とかそんな設定です。コントラストを調整して適当にゴミを飛ばし(下で解説します)たら、おもむろに「チャンネル」を開きます(@) 
 チャンネルが見あたらない方はウィンドウ(W)と書いてあるメニューを開けてみましょう。そこに「チャンネルを表示」というコマンドがあるはずです。表示させましょう。

 白黒設定で取り込んだ場合、ここが@のようにブラック(K)となっているはずです。なっていない場合はイメージ(I)からモードを選び、グレースケールを選びましょう。
 そうしたらこのブラック(K)というところを恐れずに「がしっ」と掴みます。掴む手が表示されているはずなので、「がしっ」と。そしてAのところに持っていって、ぽんと手放します。ドラッグ&ドロップというやつですね。
 するとアルファチャンネル1などという名前のものが出来ています(下の図の@)。フォトショにはこれを選択範囲として読み込む機能が付いているのです。とりあえず次に進みましょう。

 白黒のままでは色を塗れません。色を塗れるようにイメージ(I)というメニューからからモードを選び、RGBカラーに変更しましょう。
 で、レイヤーを2枚ばかり作ります。作れない人はウィンドウ(W)からレイヤーを表示を選んで、レイヤーウィンドウの下にある紙がめくれあがったコマンド(新規レイヤーの作成と表示されるはずです)をぽんぽんと二回押しましょう。
 そうしたらそこに主線を置きます。

 選択範囲(S)というメニューの下の方に「選択範囲を読み込む(L)」というコマンドがありますね?
 それを押してみてください。すると上の図のようなのがでると思います。
 Aのチャンネルというところを選んで、さっきのアルファチャンネル1というのにします。
 このとき、必ず「反転」にチェックを入れる(B)のを忘れずに!
 で、ぽちっとOKを押したら、線画が選択範囲に変わっています。

 これに色を流し込めば(@)オッケー。ここではわかりやすく黄緑を流してみました。その回りの点々は選択範囲だよ、っていうことですね。ここ以外は色がつけられないわけです。
 もちろんどんな色でも流せるので、線画の色を調整したいときに便利。選択範囲はアルファチャンネル1に保存されているので、いつでも同じ手段で呼び出せます。
 
 満足がいったら選択範囲を解除しましょう。これでおわりです。


 付録・ちょっと高級なゴミとばし。

 紙から読みとると、図の左みたいに汚いですね? これを明るさコントラストの調整で綺麗にしてもいいのですが、私はトーンカーブで綺麗にしています。左のゴミありが右のゴミなしに変わります。こっちのほうが早い気がする…。
 基本的にはここに出したカーブにするとゴミが飛びます。理論はわかりません(笑)



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