今日の聖句6月16日(水) 「正義を語り、救うに力強い者、それがわたしだ。」 イザヤ63:1 私はこの日に至るまで神の助けを受け、堅く立って、小さい者にも大きい者にも あかしをしているのです。 使徒26:22 *************************** ヨハネの福音書12章3節 マリヤは、非常に高価な、純粋なナルドの香油三百グラムを取って、イエスの足 に塗り、彼女の髪の毛でイエスの足をぬぐった。家は香油のかおりでいっぱいに なった。 「ナルドの香油」 ヨハネの福音書はここまでイエス様が救い主であり、イエス様以外には救いがな いことを述べ続け、イエス様をキリストであると告白する信仰を強く訴えてきま した。9章の盲人の癒しと、11章のラザロのよみがえりの記事の後は十字架に 向かうイエス様を語り、この油注ぎはイエス様の埋葬を表しています。 この12章1節から11節までのこの段落にはイエス様の十字架に読者の心を向 けさせる三つの伏線があります。一つはラザロのよみがえりです。1節と2節更 に10節にラザロの名前が出て、読者はラザロがよみがえらされたことを思い起 こします。イエス様が復活に向かっていることを意識させます。 伏線二は3節のマリヤの注いだナルドの香油です。イエス様に香油を注いで文字 通りの「油を注がれた者=メシヤ」であることを表し、壷ごと全部注いでイエス 様に自分の愛の全てを献げているマリヤの信仰を私たち読者に印象づけています。 救い主イエス様を愛すことを最善こととして教えています。 伏線三は4節〜6節のイスカリオテ・ユダに関する記事です。イエス様を十字架 に追い込んだのは私たち人間の罪であり、罪の中でも「裏切りの罪」が特筆され ています。神様への裏切り、キリストへの裏切り、隣人と全ての人への裏切りが 神様と人間の間を分断する最悪の罪であることを指摘しています。 祝福を祈ります。