飼育材料(幼虫編)

家庭用ミキサーを使った自家製幼虫飼育マットの作り方


 クワガタ飼育ブームによって、安価で質の良い幼虫飼育用マットが市販されるようになった現在、自力で自家製マットを作成しておられるような奇特な方は、私と福岡在住のヒラタの鉄人氏以外におられないのではないかと思われます。
 
 すっかり過去のものとなりつつある自家製マット作成ですが、シーズンオフのこの時期、なぜか暇を見つけては自宅でガリガリやっております。お時間のある方は、参考程度に見てやってください。 

 

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家庭用ミキサーを使った自家製マット全景

 
 まず、幼虫を割り出した産卵木は、ミキサーに投入出来るぐらいの大きさに、ひとまず手で細かく砕きます。このとき、出来るだけ細かく砕くように心がけ、砕けないような堅い木片は捨てるようにしてください。そうしないと、ミキサーによる自家製マット作成時に、よくミキサーを壊してしまうことがあります。

 次に、細かく砕いた木片をミキサーに投入します。このとき、一度に余りたくさん入れると、ミキサーに負荷がかかりすぎてモーターが廻らなくなったり、空回りしたりしますので、できるだけ少な目に入れてください。目安としては、片手で軽く一握りして、つかめるぐらいが良いと思います。

 蓋を閉めてスイッチを入れると、木片の状態にもよりますが、約10秒ほどで粉砕が完了します。木片の湿度が高いと、モーターが空回りして均一に粉砕出来ませんので、その際は途中でスイッチを切り、蓋を開けて中身をスプーン等で撹拌し、再度粉砕してください。くれぐれも、スイッチを入れたままで蓋を開けたり、スプーンを入れて撹拌しないでください。回転中のミキサーは大変危険ですので、大けがをするもとになります。  

 上記のようにして作成した自家製マットは、もともと幼虫が入っていた産卵木を粉砕したものなので、幼虫の糞なども混じっており、幼虫にとってはよい餌となり得ると考えています。特に、初令幼虫や2令幼虫を飼育する場合に適しているのではないでしょうか。

 私はヒラタクワガタ、オオクワガタを問わず、初令はすべて自家製マットで育てるようにし、オオクワガタに関しては、2令になった時点で菌糸ビンに入れ替え、ヒラタクワガタについては、市販の発酵マットなどに入れ替えるのを幼虫飼育の基本としています。これは、大型個体を狙う飼育方法ではなく、如何に幼虫の死亡率を下げて、出来るだけたくさん成虫にしたいと願う気持ちが根底にあるためです。よって、人によっては見解の相違があるかも知れませんが、とにかく数を増やしたいと思われる方は、一度試されてはいかがでしょうか。

 なお、ミキサーはホームセンターで売っている2000円前後のもので十分です。 

(注意) この作業を試される方は、怪我をしたり埃を吸い込まないよう、軍手を着けてマスクをし、くれぐれも注意してください。お怪我をされても責任は負いかねます(^^;;
 
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粉砕前の産卵木片 粉砕後の産卵木片

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