「私のポイント紹介」

ヒラタの鉄人



 私は37年前、この福岡市南区に生をうけ、大学卒業まで福岡で育った訳である。クワとの出会いは、小学校1年の時、近所の友人が、山(油山)で採ったというノコギリクワガタ(水牛)を学校に持ってきた事が原因であった。
それからというもの、その友人や他の友人からクワガタの採れる所を教えてもらい、(当時は、クヌギではなく、タブの木がほとんどだった)朝早く(ラジオ体操が始まる前)から起きて、傘を持って行き、目的の木の下の草むらに傘を広げてさかさまに置いて、木を蹴ると、傘の中に水牛やコクワ、ミヤマ等がばらばら落っこちてきて、それはもう気持のいいものだった。

 しかし、水牛やミヤマはせいぜい2、3ヶ月で☆になってしまい、不異議に思っていた所、友人が、「これが、ヒラタクワガタばい、よかろうが〜」とみせびらかしに来た。角を持って、力比べをすると、とんでもない力だった。その友人は、ヒラタクワガタが採れる所をなかなか教えてくれなかったが、その友人の又聞きにより、そのポイント(コナラの木)を教えてもらった。

 確かに、そこに毎日のように通うと、ヒラタクワガタの60mmくらいの大きさのものを、数匹採取する事ができた。嬉しくなって、飼育ケースに入れて、いろいろ果物等を与えていた所、冬になっても死なず、おがくずの中で生きているではないか・・・・
それ以来、ヒラタの魅力に取り付かれた私は、ヒラタ中心のクワ採取に励むようになっていったのである。ヒラタの好む木の種類、場所等を採取する都度、図鑑や地図で調べて、気がつくとヒラタ気違いになっていたのである。

 高校に入った頃、懲りもせず、油山ふもとの柳のポイントに行くと、72mmのヒラタ♂をゲットした事があった(3年間生存した)が、それが私の最高記録であり、何とかそれ以上を・・・と頑張っている次第である。
大学卒業後は就職で上京し、横浜に5年、町田に7年間住んだ後、一昨年Uターンにて福岡へ。昔のポイント(ほとんど様変わりしていたが)を廻り、再びクワ熱に目覚め、そのうちインターネットなる便利なもので知った、福岡在住の”森へ行こう”のHP作者と知り合い、意気投合し、探検隊の仲間入りをした次第である。

以下に、私の採取ポイント、及び仲間を少々紹介しよう。

 

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【fig1】は、福岡の西の前原という所の道路沿いのクヌギ。
 今年の4月頃、バイク(クワ採取の為に、オフロードの200CCを購入)で探索中、発見した所である。道端のバイクは、私のである。
幹は穴ぼこだらけで、樹液も結構出ていて期待が持てたが、さすがに車も頻繁に通る道で、このポイントを知っている人も多いようで、夏にカブト、ヒラタ、はそこそこ取れたが、夜行くとやはり、他の採取者(親子連れ)も来ていて、ちょっぴり残念。ノコギリ、コクワは不思議と少なかった。



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【fig2】は、福岡市内にある、とっておきのポイント。
 至るところにこの様なクヌギがある。穴に半分逃げ込んでいるのは、60mmのヒラタクワガタの♂(ちゃんと、後でゲット)。あわてて近づくと、穴に逃げ込んでしまう。そっと近寄って、すばやくピンセットでゲット。穴に入ったからと、煙幕でいぶりだそうなんて言語道断!また、木の皮をはぐのも厳禁!そのような事をすれば、このような美しいヒラタポイントも消滅してしまう。
穴に入ってしまったら、また後日来ればよろしい!

 


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【fig3】も、福岡市内にある、とっておきのポイントの別のクヌギ。
 ノコギリクワガタは、観察はしても、まず採らない。この手の光景には、嫌というほど出くわす。コクワ、カブトも同じ。ミヤマクワガタは、福岡県と佐賀県の県境の山(背振)に行けば、タコ取れである。が、ミヤマもすぐに☆になるので、かわいそうなので、採取はほとんどしない。

 


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【fig4】は、スーツ採取にて一晩で取れた、ヒラタクワガタ。
 スーツ採取とは、仕事(営業なので)が終わって、車で福岡市近郊のポイントに、スーツのまま懐中電灯、手袋持参で時間にしてだいたい夜の8時〜11時くらいに活動する、アホな採取スタイル。
九州隊では、私と大統領氏の専売特許!一時期、スーツの鉄人と言われた事もある(笑)
ヒラタだけ狙って行っても、これくらいは普通に採取できる。しかしどうしても、♂が多くなる。(1、2匹しか採れない時もあれば、もっと採れる時もある)こんなにヒラタ取って、どうするかって?
片っ端から、Jimmyさんを始めとするヒラタファンに里子攻撃している訳である。

 


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【fig5】は、まだ他の隊員にも教えていない、熊本の必殺ポイント。
 私はこの木を、”土手上炸裂クヌギ”と勝手に命名して、自己満足している。幹という幹に、かじったような穴(スズメバチや、カミキリのたぐい)が無数に開いており、そこから樹液が、噴水のように吹き出ているのだ。近寄ると、樹液の酸っぱい匂いが、つーんと鼻をつく。この匂いまで、お伝えできないのが残念であるが・・・・
 本当は、夜撮影したかった(クワガタ、カブト、蛾、等で、幹が真っ黒になるくらいたかっている)が、土手の上で急斜面なとこにあり、足場が悪くて、転げ落ちそうになり、危険すぎる。撮影したとき、昼間で、裏側の根っこにカブト数匹とヒラタ2匹程いた。ちなみに、表にいるのは、水牛である。(1998年7月末に撮影)
 但し、このポイントも、8月終わりになると、ぴったり樹液が止まっており、コクワ、カブト2、3匹しか採れなかった。気をつけないとクヌギやコナラはその年はよくても、翌年は全く樹液が出なくなる事が多々あるので、この木だけにはまた来年頑張ってもらいたいものだ。

 


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【fig6】は、私の自慢の飼育容器である。

 ヒラタクワガタを鑑賞用としても飼育しているわけである。いちおう、玄関の下駄箱の上に、一般家庭なら、水槽に金魚等を入れて、鑑賞しているわけだが、私は、玄関に堂々とこの様な水槽を置いている。水槽の中は、ビートルウッド社製の樹液の出る木と、樹木の小枝とおがくずだけである。今このような水槽を4個程揃えており、外産ヒラタを飼育している。私の寝室にも、これと同じ水槽があり、ダイオウ、スマトラを入れて、枕元に置いている。
 一般のヒラタ(サキシマ、本土等)は、ありきたりのプラケースにて飼育している。更に、小さいプラケはオオクワも飼育している。とにかく、我が家のクワガタは、ヒラタが第一で、オオクワは二の次なのである。
 


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【fig7】は、九州オオクワ探検隊の隊長である。
 彼の別名は、”スズメバチバスター”であり、写真のごとく、大型のピンセット等で、ひょいと掴んで、退治してくれるのでスズメバチが多い、ポイントでは、重宝がられている。彼のスゴイところは、樹液に止まっているスズメバチはもちろんブーン!とうなりをあげて飛んでいるオオスズメバチをひょいと掴むのである。その技を見てから、私も彼の軍門に下ることになった次第である。”森へ行こう”のHPの作者でもある。
 探検隊は、おなじみのハーレーさんや、”21世紀のオオクワガタ”の作者の大統領さん、採取はするけど、持ち帰らないドツキ棒氏、他数名で構成されている。活動は、オオクワ探険が第一で、クワガタに接したいお子様連れ用にカブト/クワガタ採取オフという会も年数回催している。

オフシーズン?もっぱら、女の樹液採取と、と飲み会に徹しているような・・・(^^);


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【fig8】は、オオクワ探検隊主催、家族連れ向け採取オフ会に採取したクワガタ達である。

 先に述べた福岡市のポイントでは、真っ昼間2、3時間くらいでこれくらいは楽に採取できる。参加してくれたお子様連れの方々は、大満足して帰って行く。採取中は、ちゃんと3、4個のプラケに入れている。写真は、一度にまとめて写そうとした為、ごちゃ混ぜになっている。(1998年6月下旬撮影)
 


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【fig9】あほ面して、朽ち木を割っているのは、この私である。(1998年1月、撮影者:隊長)
 この朽ち木で、幼虫5、6匹採取した。(コクワだったけど)オフシーズン中は、鉈、鋸を持ち歩き、朽ち木と見ると、すぐに削り始めます。夏はオフロードバイクにまたがり、雑木林、林道をきょろきょろしながら走っています。もし、街で鉈を片手に(危ねーなー)持ち歩いている間抜けな男を見かけたら、後ろ指を差して、笑ってやって欲しい。

 

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