「 浮世離れした理化学研究所の対応 」

Jimmy


 最初に、7月3日付けJ-CAST テレビウォッチからの引用です。

 理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー(30)が2日(2014年)午前11時過ぎ、
神戸市の発生・再生科学総合センタ―(CDB)に出勤してきた。公の場に姿を現すのは4月29日の記者会見以来84日ぶり。タクシーから降りた小保方氏はポニーテールの髪型で白地のパーカ―、グレーのパンツ、スニーカー姿だった。

本格的な実証実験は9月から

 この日、小保方氏はどんな作業をしたのだろう。実証実験の統括責任者・CDBの
相澤慎一特別顧問は「実験の準備ができていないので、実験ノートを揃えるとか、
お茶の道具を揃えるとか、そういうたぐいのことに時間を使うことになる」と話す。
前代未聞の騒動の割にはのんびりしているが、それやこれやの準備で本格的な実証実験に入るのは2か月後の9月ごろになるという。 (引用終わり)

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記者会見の席で、相澤顧問の回答によりますと、
7月は、小保方さんの生活環境を整えることに注力。
8月は、小保方さんが実験に慣れるための準備期間。
9月から11月末まで、本格的な検証実験をおこなう予定。
だそうです。
また、7月3日現在、小保方さん(以下小保方)が実験する環境が整備されていないとのことでした。

皆さんは、この理化学研究所の対応を聞いて、どう感じられるでしょうか。
私は素朴な疑問として、以下の2点を挙げたいと思います。
 
(1)理研は実験の準備が全く出来てないのに、なぜ小保方を出勤させたのか? 
(2)なぜ本格的な検証実験が9月からなのか? 
 
 (1)についてのみ考えてみますと、なかなか答えが見つかりませんが、(2)と関連付けると何となく理由がわかるような気が致します。つまり、小保方に実験らしきまね事を多少なりともさせたと言う事実を得るためには、どうしても二か月間の猶予が必要であるが、それに合わせて9月になってから正式に小保方を出勤させていては、あまりにも時期が遅すぎて、世論が黙っていないだろうと予想した。そこで、やむを得ず準備期間である7月からひとまず出勤させることにして、辻褄を合わせようと試みたのだと推測しています。

 仮に百歩譲歩して、それを了承するとしても、どうしても納得が行かないことがあります。それは、準備期間になぜ二か月も要するのかと言うことです。7月は小保方の生活環境を整えることに注力するとされていますが、それはいわゆるリハビリ出社期間のことを指すのでしょうか。それならば、もっと厳格に一か月間は必ず定時に出社して、定時に退社することぐらい最低条件として義務付けても良いような気がします。

 しかしながら、今のところニュース等を聞く限り、そのような規則や指導はなさそうで、小保方は出勤初日から欠勤する、二日目は午前11時前に出社する等、およそ世間の常識からかけ離れた行動をとり続けるのはもちろんのこと、その後も相変わらず欠勤を繰り返しているそうです。これでは、生活環境を整えることなど、到底達成しがたい絵空事だと思われますが、いかがでしょうか。

 さらに、もっと耳を疑いたくなるのは、8月に小保方が実験に慣れるための準備期間を設けることです。曲りなりにも、小保方は早稲田大学から博士号を授与されている学者なのですから、わずか3か月間現場から離れていたとは言え、本職でもある実験の仕方を忘れるはずがありません。極端に言えば、目を閉じていても身体が自然に動くぐらいでなければおかしいと思いますし、それがプロフェッショナルだと考えます。

 たとえ白紙撤回されたものの、STAP細胞についての論文を執筆したぐらいですから、その基礎になる実験データを有り余るほど保有していると考えるのが自然でしょう。何しろ、小保方本人が200回以上実験に成功していると、4月の不服申し立て時の記者会見で、記者の質問に対して自ら回答していたことを、皆さんも覚えておられると思います。なのに、なぜ今更実験に慣れるための練習をする必要があるのでしょうか。全く理解できません。プロとしてこれ以上恥ずかしいことはないと思うのですが、この人にはそのような常識は通用しないようですね。

 良識ある皆さんなら、もうこの理化学研究所が実施しようとしている検証実験なるものが、如何に浮世離れした、まさに世間の人々を愚弄する行為であるか理解することができると思います。以前にも書かせていただきましたが、小保方のような性格の人間は、どのようなことがあろうとも自分から非を認めることはありません。なぜならば、非を認めると自我が崩壊してしまうからです。しかし、そのような未熟な自我を形成したのは自分自身なのですから、それこそ自己責任なのですが、残念ながら今更修正が効くものでもないでしょう。明らかに手遅れであり、直しようもありません。

 だからと言って、別段気の毒だとは決して思いませんし、今後も虚飾に塗り固められた人生を死ぬまで送るのでしょう。まさに自業自得ですね。そういう意味では、この人をここまで増長させた責任は、早稲田大学にあると言い切っても過言ではないのでしょう。4月時点では6月末には博士論文ねつ造問題について、見解を発表すると聞いていたものの、未だに何の音沙汰もありません。これが日本を代表する私立大学の雄である早稲田大学のとる態度なのでしょうか。実に情けない。そしてみっともない。醜態をさらけ出すとは、このことを指すのでしょう。きっと創立者である大隈重信も、今頃草葉の陰で泣いておられると思います。

 理化学研究所、早稲田大学ともに、よほど小保方に公表されては不味い事実をつかまれているのでしょう。それは、社会倫理を逸脱したものであろうことは、容易に想像されますし、世間の良識ある大半の人々は、既に気が付いているのです。にも関わらず、幼いころから勉学が優秀で、周囲からチヤホヤされて育ってきた、いわゆる保育器の中で育った上記の組織に所属する部類の人々は、世の中の常識と言ったものを、この期に及んでも何一つ理解できていないようですね。それは、この国を動かす政府当局関係者(いわゆる政治家)にも当てはまると思います。

 私は過去に仕事の都合で弁護士や医師、大学教授、それに代議士の方と何度か話をする機会を得ましたが、その時の印象は、如何にこの人たちはプライド、自尊心の高い人々であるか、身に染みて感じました。はっきり言って、これらの人々に反省を求めることなど、もはや夢物語でしかありません。この国は、そうした一部の限られた特権階級によって、支配されている訳です。

 話が逸れましたが、STAP問題に話を戻すと、小保方がリハビリ期間、練習期間と称する二か月間にも、就業規則に基づいて高額な報酬が支払われるのでしょう。その原資は我々が収めた税金で賄われております。当然のことながら、身分も保証されている訳ですので、理化学研究所が経費として認めたのであれば、片道3万円のタクシー通勤代すら、適切な支出として処理される訳です。如何に非常識だと憤慨しようが、当事者たちは、何とも感じていないことを我々は知っておかなければなりません。

 「正直者さえバカを見る。不器用者なら地獄見る。」

 これが戦後70年を経た日本の現実だと思う次第です。
 
以上です。
 


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