「岡山県産ヒラタ樹液採集報告!」

Kosan


 
 本日、また昼間採集に行ってきました。11時頃から1時間程度、いつものマイポイントを車で回ってきましたが、アカメガシワの大木で57mmのオスと小型のオス2頭、コクワ数頭を採りました。まだまだ、この木は樹液を出しているようです。
さすがに最近は、コナラ、アベマキ、カシ類のポイントは樹液の出が悪くなっていたり、全く出ていない状態になってきています。

 そこで、ノコギリを採ったヤシャブシの木のポイントへ行ってみました。そこは、まだ樹液の強烈な匂いがしていました。あれだけ多かったカブトムシがめっきり減り、今では全くいない状態でした。それに替わってスズメバチが沢山集まっています。注意深く近付き、裏側を見ると、そこに大きなヒラタがいるではありませんか! ヒラタの近くにはハチがいなかったので、すぐにゲットできました。

 この木にはヒラタの住める洞や穴がまだないので、多分、樹液の出なくなった他のコナラ類の木から、このヤシャブシの樹液の匂いにつられてやって来たのでしょう。
家に持ち帰り計測すると、67mmありました。!何と今年の最大個体と同じサイズで、しかも、大顎が立派です。やはり、9月ということもあって、少し大顎の先がすり減っていて、体にも全体にもかすかな擦り傷はありますが、完全な個体です。

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岡山産ヒラタ(ワイルド) 67mm


 気を良くして、また、母と散歩がてらに、裏山に例のアカメガシワの木々を見に行きました。すると、何と、そこにもわずか直径2センチ程度のアカメガシワの木を登っている大型のヒラタがいるではありませんか! すぐに捕まえたい気持ちを押しとどめ、ここはじっくりと、良く観察してから捕まえました。

 それにしても、体の幅が広いのには驚きました。これまで見られなかったような、大型の個体がいたのです。やはり、樹液を求めてやって来ているのでしょう。この時期、夏の間棲息していた木々の樹液が出なくなり、食べ物が不足するのではないでしょうか。
その個体も持ち帰り、計測すると65mmでした。大顎の先が左右とも少し折れていました。
 

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岡山産ヒラタ(ワイルド) 65mm


 アカメガシワは、林道脇や林縁部など、どこにでも生えている木で、日当たりが悪くなると次第に枯れます。したがって、大木にはなりにくいのです。しかし、樹液が樹齢数年の木からでも出るので、ヒラタの格好の餌場になっています。ヒラタの採集を狙うなら、ナラ、クヌギ類ではなく、アカメガシワを目指して探すのも一つのやり方だと思います。

 本当に、どこの道路脇でも見かける木ですから、案外簡単に車から降りてすぐにゲットできるかもしれません。アカメガシワのポイントは、短期間にできます。一ヶ月前には何もなかったようなところに、クワのポイントができていたりします。しかし、そのポイントは来年は消滅してしまうかもしれないようなものです。この時期には、子供の頃もヒラタを採ったことがないと思います。ヒラタは、やはり多くなったのでしょう。

 今日採取した、2頭の大顎を比べてみても、大顎の太くやや長い67mm個体と、普通で短い65mmの個体があります。今年の採集経験から言いますと大顎は、太く長い、太く短い、細く長い、細く短い、という四つ区分に、程度の差こそあれ、それぞれの個体を分類できるようです。確かにそれぞれのカテゴリーに当てはまる個体が、同一の体長の個体の中でいます。その分布と頻度をデータをとってみると面白いかも知れません。
また、メスの体の体長と横幅についても同様なことが言えるのではないでしょうか。

以上です。 

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