「 京都における春の河川敷新採集地報告 (2014_4)」

Jimmy


  平成26年4月、京都で新規に採集地を求め、春の河川敷採集を実施致しました。その結果をここにご報告致します。

図1 Google衛星画像とは違い、実際は竹林

 
 今回は、初めて出かける河川敷だったので、事前にGoogleの衛星画像で入念にチェックし、良さそうな場所を探したつもりで出かけたまでは良かったのですが、実際に現地に着いてみると、写真のように見事!?な竹林でありました。

 今更、別の場所を探す気にもなれず、今日はハズレだったと半ば諦めの気持ちになりました。それでも、せっかく京都まで出向いてきたのだからと、この辺りを探して見ることに決めた次第です。
 

図2 河川敷には桜が満開


 河川敷には、見事に桜が満開でした。まだ、若い木なので、後2〜30年ほどすれば見事な桜並木になることでしょう。

図3  ここでも、昨年の台風11号の被害跡が残されていました

 
  竹林を潜り抜け、河川敷に降りてみると、ここでも昨年の台風11号による豪雨被害の爪痕があちこちに残っていました。がれきとして積み上げてあるところもありましたが、さすがにお見苦しいと思い、掲載するのは控えました。

図4 湿った倒木から見つかったクワガタムシ幼虫


 数少ないながらも、河川敷には倒木や枯れ木がありましたので、試しに削ってみましたが、食痕が見当たらないため、採集は非常に難航しました。それでも、諦めずに地面に半分埋もれた朽木を叩いて見ると、ようやくクワガタムシの幼虫が見つかりました。ボウズも覚悟したのですが、免れて一安心です。

 その後、同じ朽木やその周辺にある倒木から、合計17頭の幼虫を見つけることができました。そのうち、7頭は初令で残りの10頭のうち、3頭だけコクワガタとは思えない終令だったので、菌糸カップに入れ替えて飼育してみることにしています。
 

図5 ニクウスバタケが付いた枯れ木


 見つかった大半がコクワガタの幼虫だと思いますが、中にはどう見てもコクワとは思えないぐらい大きな幼虫も混じっています。過剰な期待とは知りつつ、やはり期待をせずにはおられません。本来の目的である大阪府産河川敷ヒラタクワガタの採集こそ、この河川敷採集の最終目的でもあります。

 河川敷を探し回っていると、写真のようなニクウスバタケが付いた木を見つけました。なかなか見事に子実体が張り付いているので、さぞ良く朽ちているのではと思い、手で触ってみたところ、予想に反して意外と堅く感じられました。

 体力と時間が余っておれば、削ってみたいところでしたが、すでに限界に達しておりましたので、後ろ髪を引かれる思いで変えることにした次第です。残念!

図6  削ることができませんでしたが、なかなか見事です


 これだけ見事にニクウスバタケが生えた木を見たのは初めてでした。オオクワガタの産卵木等に使えるのではないかと思い、ノコギリがあれば切って持ち帰りたかったところです。オブジェとしても、なかなか使えるのではないかと思いました。
 

図7 クワガタが隠れるのに絶好の洞 

 
 ニクウスバタケが付いた木の直ぐ側には、このような見事な洞のある木(ヤナギ科の樹木の一種と思われます)が立っておりました。果たして、夏になると樹液が出るのかどうか分かりませんが、クワガタムシが潜む洞としては、なかなか見事だと思います。
 
  

図8 本日の成果 クワガタムシ幼虫17頭 

 
 結局、今回の河川敷採集で採れたクワガタムシ幼虫は、全部で17頭でした。大半がコクワガタだと思いますが、産地別コクワとして、累代飼育してゆく予定です。

図9 期待がかかる、菌糸カップに入れる前の幼虫 

 
 今回の京都における河川敷採集は、初めて出かけたところでしたが、自分なりに下調べをした上で出かけましたので、かなり期待しておりました。しかし、思ったほど採集することができず、残念な結果に終わりました。次回、同じ場所に出かけて行くことはまずないと思います。

 次回はどこへ出かけようかと、今から考えてはいるものの、そろそろ材採集の時期も終了なので、気力と体力が残っていれば、また秋以降にも新たなる場所を探して出かけようと目論んでいる次第です。


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