プロ野球「統一球」問題にもの申す 》

Jimmy


 
 もともと、新聞やテレビを見ない方なので、気が付くのが遅いのですが、日本のプロ野球における「統一球」問題というのが、話題になってニュースのトップにも取り上げられているのを見て、心底この国の人間の一部は、 頭の構造がおかしくなっているのではと、非常に危うさすら感じました。

 昨年より反発力の大きい、いわゆる飛ぶボールを使って何が悪いというのでしょうか。しかも、それを知らせないでいた日本野球機構は、なぜこの様にあたかも国民から悪者扱いされて、袋だたきに遭わないと行けないのか、まったく理解に苦しみます。

 飛ぶボールになって、ホームランの数が増えて、楽しみが増したのではないのでしょうか?それとも、ホームランが増えることが、これほど大騒ぎするほど重要なことなのでしょうか?

 私は40年来の筋金入りの阪神ファンですが、このニュースを聞いても、何も感じないどころか、日本野球機構はよく考えているなと感心しました。立派でした。(謝罪するまでは)

 プロ野球は、お金を取って見物する興業、いわゆる世の中に数多ある見せ物の一つ以外の何者でもないのです。たかがプロ野球見物に、何を期待しているのでしょう?

 ホームランがたくさん出れば、楽しいではありませんか。それとも、三振の山を築くような投手戦、凡打戦が楽しいのでしょうか?

 万が一にも、この問題について、日本野球機構に苦情を言える立場にある人は、投手とコーチ、監督ぐらいなものだと思います。何しろ、成績に生活がかかっていますので、当たり前だと思います。それに引き替え、打者は心の中では喜んでいるのが本心ではないかと思っています。

 それを、テレビや新聞等のバカなマスコミは、見物人(いわゆる野球ファン)に対して、この問題をどう思うか、意見を聞こうとしています。バカな見物人は、それに対して、マスコミ受けするような、もっともらしい回答を述べています。実に、情けない風景だと思いました。

 福岡工業大学の教授に至っては、フェアプレイが基本のスポーツに対して、日本野球機構が事前に公表しなかったのは、フェアでない等の、聞くに堪えないみすぼらしい見解をテレビを通じて述べています。これが大学教授の言う言葉でしょうか?

 そもそも、スポーツはフェアプレイが基本などと言う、幻想はどこから来たのでしょうか?

 私は個人的に、ルールのある闘いがスポーツで、ルールのない戦いは戦争であると考えております。

 ルールがあるからと言って、フェアであるとは限りません。人間がジャッジするスポーツなんかにフェアを求めることこそ、思い上がりも良いところではないでしょうか?

 全世界的に通用するサッカーというスポーツでさえ、人間がジャッジするので、間違いはつきものです。それを承知で、サッカー選手もファンも見ていると思います。

 要は、審判という者は、見極めるのではなく、決める権利を与えられた者なのです。それは、野球についても同じであると思います。

 話がそれて申し訳ありません。結局、たかがプロ野球で使用する用具の規格が少し変わっただけであって、たったそれだけのことなのだと思うのですが、いかがでしょうか?

 この日本という国の人びとはプロ野球は神聖なスポーツで、ウソや不正は許されないとでも思っているのでしょうか?

 きっと、野球なんかにまったく興味のない人にとっては、このニュース自体理解不能だと思います。

 裁判にしろ、この世の中にフェア(公正)なものなど存在しないのです。それは、一人一人の共同幻想にすぎません。

 日本野球機構が謝罪すること、あるいは謝罪させること自体、考え方が間違っていると思います。

 この国はともかく、世界を見渡しても、それほど野球が盛んな国は多くありません。だから、オリンピックからも除外されようとしているのではありませんでしょうか。

 スポーツはフェアであると言う幻想から脱却しない限り、真の意味でスポーツを楽しむことはできないと思います。

 ちなみに、企業の人事担当者が採用する時にスポーツ経験者を求めるのは、人をけ落としてでも、のし上がるエゴイスト(世の中では、ハングリー精神と呼んでいるそうです)だから、企業にとって必要な人材であると見なすわけです。

 ただ、そのような人間ばかり集まった会社は、遅かれ早かれ潰れることは目に見えています。

 私のホームページを何度も見ておられるような聡明な方にとっては、自明の理だと思います。余計な時間を使わせてしまい、申し訳ありません。ご容赦ください。

 それよりも、クワガタの飼育に力を注いでください。クワガタはウソをつきませんし、裏切ることもありません。フェアな生き物です。
 

 

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