「京都大学総合博物館見学報告 」
《特別企画 今西錦司の世界》
本文、画像:Jimmy
以下に表示している画像は、撮影禁止を知らずに撮らせてもらったもので、本来ならば掲載することのできないものですが、それを承知でいくつかご紹介させていただこうと思います。必要とあれば、いつでも削除致しますので、どうかご容赦ください。この件につきましては、本報告の最後にもご説明させていただいております。 |
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さる1月の末、京都大学総合博物館で開催されている、「今西錦司生誕100年記念企画展」を見学して参りましたので、簡単にご報告致します。 事前に場所を確認しておいたので、初めてでしたが迷うことなく到着しました。百万遍の交差点から南へ50mほど下ったところに博物館はあります。 百万遍には学生時代何度か来たことがありました。中でも、毎年11月3日に交差点近くにある知恩寺で催される古本市には毎年通っていました。現在私が所有している今西錦司全集も、実はこの古本市に三年間通ってようやく手に入れたものです。今ならそれほどの金額でもないのですが、当時(約20年前)は全10冊で4万円だったように記憶しています。 |
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もともと、文化系理科系それぞれ博物館に相当する施設や資料を保有してきたものを一同に集め、研究・教育活動に活用してその成果を広く一般にも公開する目的で、1997年に京都大学総合博物館として発足。学術標本資料約250万点を収蔵し、日本の大学博物館としては最大規模だそうです。 現在の建物は2000年に竣工し、2001年6月より一般にも公開されるようになりました。もちろん、私も今回が初めてです。新しくなって間がないとあって、実に立派な建物でした。
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特別展示を企画された 斎藤清明氏の挨拶文 |
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有名な、「山岳省察」が展示されていました。今西錦司を知る人はもちろん、登山や探検に興味を持たれている人で知らない人はいないと思います。 「私は今でも信じている。登山上の正統派なるものは、初登山を求める人たちを措いてまたほかにない」 登山をパイオニアワークの一つの対象として位置づける時、「初登山=初登頂(しかも人類史上)」でなければなりません。これはほんとうに限られた人々、すなわち優秀な人材と資材を準備できる環境があり、かつ運もある人にのみ許される行為と私は考えています。 そのような環境から遠い者にとって、この崇高な言葉(精神)に従って自分の登山を実践するには、「初登山=自分自身にとっての初登山」と定義する必要があると考えております。少なくとも私はそのように解釈し、現役時代は登山を続けてきました。残念ながら、就職と結婚、子供の誕生と言う大きな人生の節目とともに、私の登山(ハイキングを含む)活動は終了した感がありますが、今後は新たな世界で、この精神を発揮して行きたいと考えている次第です。 |
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これ以外にも、直筆のフィールドノートや愛用のカメラ、登山コースを赤鉛筆で記入された登山地図など、今西ファンとして見逃せない貴重なが数多く展示されていたのですが、残念ながら館内は全面撮影禁止となっておりました。 後日この企画をプロデュースされた斎藤清明氏や博物館館長の瀬戸口烈司氏に手紙で撮影許可をお願いしたものの、版権等の問題があり難しいとのことでした。 |
データとして記録に残すことはできませんでしたが、それでもイメージとして記憶に残すことはできたと思います。本年秋には、展示品を収録した『カタログ集』の発刊も予定されているとのことでしたので、楽しみに待っているつもりです。 最後になりましたが、お忙しい中、わざわざご返事をくださった毎日新聞社編集委員の斎藤清明様、京都大学博物館館長の瀬戸口烈司様にお礼を申し上げます。ほんとうにありがとうございました。 このような事情がありましたので、この報告を今まで控えさせていただいておりましたが、上記の内容ならご容認いただけるものと判断し、掲載させていただくことに致しました。 |
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