カビ・ダニ対策ワンポイントアドバイス

黒田さんから、カビ・ダニ対策について、アドバイスをいただきましたので、一部加筆修正の上、掲載させていただきました。

 カビのほうは、見た目ほど損害はありません。余り気になるようでしたら、繁茂している部分だけをスプーンで取り去ってやれば、そのうち影が薄くなっていきます。また、幼虫をマットで飼育中でしたら、そのマットを使うとカビは発生し難くなります。上手く幼虫が微生物コントロールしたあとのマット(当方湿度80%、温度27℃で保管しました)では、カビは全く生えませんでした。

 クワガタによくつくダニは、『ケナガコナダニ』『コナヒョウダニ』の2種類が大半で、実際は1種類であっても、ダニの発育ステージの違いによって2種類に見える場合があり、このとき片方(成虫)は白く、幼生は黄色く見えます。

 ダニの駆除についてですが、包帯を止める粘着テープピンセット虫眼鏡等を用意してください。(図1参照)

 次に、クワガタについているダニを、先程準備した用具を用いて丹念に取り除きます。(図2参照)

 その後、別ケースにドライヤーで一度乾燥させたティッシュを濡らして入れ、虫をその中に入れて1日くらい放置します。(図3参照)

 その間、マットは加水して電子レンジ、飼育ケースは70℃くらいのお湯、その他の台木などは鍋で煮てダニを殺しておきます。

 また、飼育ケースの外側についていることもよくあるので、それにも注意します。1日放置した虫は、全部取ったつもりでも、またダニが付いているはずです。これらは、関節などに潜んでいたものですので、これも駆除してからケースに戻してやるようにします。必要に応じて、この作業を何度も繰り返すと、更に効果が上がります。

 ダニが発生した場所に飼育ケースを置いておくと、再度発生するのは時間の問題ですので、場所替えするのが一番です。また、飼育ケースはアルミパイプ型のラックに設置すると、ダニが近づくことを予防することができます。さらに、飼育ケース内にヒノキ材を入れておくことも有効な方法です。ホームセンターで購入し、霧を吹いてレンジにかけ、飼育ケース内に入れておきます。こうすると、ダニの発生・増殖を抑制できます。マルカマイトという物質(株式会社植木でHP上で買えます)を使う方法もあります。

 ダニについては、今のところ生体への影響は未知数です。良い訳はないと思いますが、かといってかなりの労力を払って駆除するほどのマイナス因子なのかどうかはわかっていません。ご家族の中に、アレルギー体質の方がおられるようでしたら、絶対に駆除をお勧めしますが、そうでない場合には、ご自身の潔癖度合いに合わせて駆除なさるのが一番ではないかと思います。

 ダニ対策について、簡単に更に詳しくお知りになりたい方は、ダニの研究をされている黒田さんのホームページをご覧ください。

 

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図1  ダニ取り用具 図2 丹念に取り除く 図3 1日くらい放置する



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