究極の朽ち木採集(寝屋川向け採集編)

2013年 春

ヒラタの鉄人


 
  前回に続いて、朽木採集特別編の報告です。
今回は、根っこ系を中心に、心身ともにリフレッシュする意味での雑木林朽木採集報告です。 今回の採集は、大阪の寝屋川市方面にできればお土産に・・・という気持ちを念じながらの採集です。さて、成果はいかばかりであったでしょうか・・・・
 

 早速ですが、私のお気に入りの福岡市内のとある雑木林に向かってみます。
私の自宅から車で20分程で行けるこの雑木林は割と最近見つけた裏ポイントである。

 

<福岡市内のごく普通の雑木林>

 
 おわかりのように、当方が朽木採集を行う場合は、基本的に朽木を割っても目立たない ような場所を選びます。(狙う幼虫にもよりますが)
たとえば、写真のように雑木林であっても中央のいわゆる通り道の部分は恐らく近所の方々が清掃(落ち葉清掃や草取りをして通り易くしてある感じです)
仮に、道の中央に良さそうな朽木があった場合ですが・・・私はそういう所には手を
つけないようにしています。

 


<落ち葉だらけの農道が走る雑木林風景>

 
 中央は雑木林を横切る農道ですが、目立つ所での朽木採集は避けて、せめて農道から少し 外れた所で実施したいものです。ところが、私の知り合いに、クワガタ採集をここ数年になって 夢中になった輩がいます。その人にオオクワガタ朽木採集を教えた途端、人の庭であろうと 公共の公園内であろうと、私有地の畑の材であろうと所構わず、問答無用で材を削り散らす始末です。

 おまけに、採集したかったクワガタが見つからなかった時は、「おらんばい。こげんとこは良かポイントじゃなか!」と、捨てぜりふを吐いてふてくされ、その場に居あわせた採集仲間の空気を悪くするのは朝飯前。 それだけでは飽きたらず、苦労して採集ポイントを探し出した仲間を名指しで非難し、その鬱憤をメールでところ構わずまき散らすと言った悪態ざんまいです。 

 当方としても教え方がまずかったというか、今さらマナーを説いても聞き入れられず、その輩との採集はご遠慮する事に相なっている次第です。くれぐれも皆さんは、このような輩の真似をしてはいけません。クワガタ採集は楽しみながらするもので、たとえ見つからなくとも、採集仲間と貴重な時間を共有したことを良い思い出として大切にしたいものです。

 と、採集のマナー論はさておき、ほど良く朽ちていそうな、スダジイの倒木を発見。

 


<下部がかなり朽ちているスダジイの倒木>


 横倒しになっているスダジイの下部は、一目で朽ちている事がわかります。(朽ち過ぎな 感じもしますが・・・)その朽ち過ぎて茶色っぽくなった部分をチェックしてみます。
かなり泥状になった朽ちた部位を調べてみると・・・・
 


<姿を現した、寝屋川市行が確定した幼虫> 


 ハイ!すぐに大きな幼虫が姿を現しました。寝屋川市に発射するには持って来いの幼虫 だよな・・・・等とつぶやきながら、とりあえず幼虫ケースへ(おがくずと共に)保管。

 ふと、近くをみると、にたようなスダジイ(直径30cm程)の朽ちた材が目に留まった。鉈を入れるというより、足で蹴っても崩せそうなくらい朽ちているが、湿り気もばっちり!



<サクサクと崩れる朽木から出た寝屋川幼虫> 

  調子よくサクサクと崩していくと、ごろり!と幼虫が姿を現した。紛れもなく、寝屋川市行が確定する幼虫である。ここら一帯の朽木には、寝屋川市行幼虫しかおらんのか・・・と更に崩すと、またもやゴロンと出てくる。

 うーん、こんな事をしていると寝屋川行幼虫しか出て来ない・・・よぉ〜し、根っこ採集に切り替えだ!と、周囲を探すとクヌギの切り株を発見!


<古くて、かなり朽ちているクヌギの切り株>


 草に少し覆われて、見えにくくなっていますが、脇にはクヌギの切った破片が朽ち果てた状態で転がっています。早速、こちらのクヌギの切り株で、正当な根っこ採集を実施してみます。まだ以外と硬い(朽ちていない)部分が多い中、一か所にサクサクと朽ちた状態があり、その部分を崩していきます・・・すると


<出ましたっ!寝屋川行幼虫が・・・デカい!>


  うおっ、根っこ採集の醍醐味を味わうべく少しチェックしただけで、いきなりデカくて丸々と太った寝屋川行幼虫が姿を現しました。お腹のVの字を確認。しかるに♂である。
 
 更に、今度こそヒラタクワガタの幼虫を・・・とチェックするも、またまた寝屋川行幼虫が出現。今回の採集はどうも寝屋川市行の呪縛に執りつかれているようで、ここらで潮時だという事で採集は終了とした。


<これが、業界を震撼させた寝屋川行幼虫の正体!>


 今回は、寝屋川市方面へのお土産幼虫を採集する目的で、根っこ採集に励んだつもりが、とんだ結果になってしまった。寝屋川市に向けて念じて採集すると、この手の幼虫が朽木からも採集できるとわかって、改めて朽木採集の奥の深さを思い知った今回の採集であった。

 今回採集した寝屋川市行幼虫は、合計5頭。何かの時の防御としてとりあえず保管飼育する事にした。

―以上―


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