Kosanの温室飼育ケース作成講座

Kosan



 
この原稿は、昨年の10月にkosan氏からいただいていたものなのですが、当方が目を悪くしてしまったせいで、編集する事が出来ませんでした。時期的には、すでにタイミングを逸してしまった感があり、kosan氏やお読みになる方にたいへん申し訳ないのですが、冬を乗り切るために必ず必要になる貴重な情報と思いますので、掲載させていただこうと思います。若干、季節感に違和感があるかも知れませんが、ご了承ください。

Jimmy



 昨年の9月、廃品になった吊り戸棚を利用して、幼虫飼育のための飼育ケースを自作しました。なんだか、理科の教室に昔あったような孵卵器に似てしまったかなと思ったりしています。棚は空気の対流を妨げないようにと網になっているものを採用しました。

 室内ガラス温室もホームセンターなどで売っているのですが、かなりの場所をとるので、部屋の中に置くと我が家では何も置けなるのが問題でした。それと、充電式ドリル・ドライバーを購入していたのでそれを使わない手はないと考え、自作に踏み切りました。

 材料費は、木材、棚、パネルヒーター、電子式サーモ(熱帯魚用の安いもの)などかなりかかりました。

 試運転をしたのですが、パネルヒーターの付属品のサーモでは気温が6度から10度も上下してしまいました。そこで電子式サーモにしてみますと、2度程度の差で安定しています。これで温度管理が可能になって、冬場の幼虫飼育を乗り切ることが出来たと思っています。


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自作した温室飼育ケース

 

 大工仕事の専門家でもありませんので、ホームセンターで簡単に入手できる材料を集めて作っただけなのです。

 作業の方は、できるだけ簡単に早くできるように考えました。実際、1日で完成できます。材料費は、廃品を利用していますので、木材や保温材や棚などで8000円程度です。それとパネルヒーターと電子式サーモの方が約1万円でしょうか。市販のガラス温室の方が容量からいえば割安かもしれません。


 しかし、阪神大震災の直後に神戸にいった経験のある私には、ガラス温室を置いた狭い部屋で寝る気にはなれませんでした。そういった訳で自作することに決定し、扉には塩ビの透明板(0.5ミリ厚)を2枚張りにし、2重窓のような構造にして、保温性を持たせるようにしました。これだと、中の様子が観察でき、万一倒れたとしても割れません。

 飼育ケースの2号器もほぼ完成しました。まったく同じものです。しかし、これでもヒラタの幼虫を全て入れることができるかどうか、心配なぐらい飼育数が増えてしまいました。

 私の自宅は、岡山県南部なので比較的温暖な気候ですが、冬期に暖房を入れない日もあるので相当冷え込む可能性がありました。また、暖房を入れると温度が急に上昇してしまい、その後暖房を切ると冷え込むという幼虫には悪いパターンです。どうしても、温室がなければ安定した幼虫の飼育は無理のように思えました。

以上です。ご参考になれば幸いです。


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