《 クワガタを通じて樹木に親しむ! 》

書評:『野山の樹木観察図鑑』

岩瀬 徹 著       成美堂出版

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『野山の樹木観察図鑑』 



 クワガタムシを採集し始めた頃は、どれがクヌギやコナラか、全く見分けがつきませんでした。それでも、一夏を通して何度か雑木林に出かけるうちに、その違いがわかってきたのを覚えています。最近は、もうほとんど採集に行かなくなったのですが、振り返ってみると、クワガタ採集を通じて自然と森林浴をしていたような気もします。もっとも、夜間採集となるとそうは行きませんが...

 本書は、よくある植物図鑑のひとつなのですが、写真が多くて読みやすい印象を受けました。それに、価格も手頃なのが魅力です。

 もう少し具体的にいうと、「雑木林の木」や「水辺や湿地の木」などのように、分類を生育環境によって分けられていることが特徴かと思います。

 また、自然の中に生えている木を撮してあるので、より実践的と言うか、実際に自分が野山で見たときに、その木が何の木であるか見分けがつきやすくなっているように感じます。

 この本を読むまで、恥ずかしながらヤナギの木と言えば、しだれヤナギしか思い浮かばなかったのですが、川沿いや水辺に生育するヤナギはアカメヤナギなどが多いことを知りました。とは言え、ヤナギの種類がわかったからと言って、ヒラタクワガタがよく採れるようになった訳ではありません。世の中、そんなにうまい話はありませんよね。

 クワガタを通じて樹木、あるいは雑木林に親しむのも良いかも知れません。皆さんも、ぜひご参考にされてはいかがでしょうか!

    


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