「 万引き被害公開の波紋」

Jimmy


 
 皆さんも、まだ記憶に新しいと思いますが、9月10日付けの朝日新聞(朝刊)の16ページに「万引き被害公開の波紋」と題する記事が掲載されておりましたので、以下に全文を引用させていただきます。

(以下引用)
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目には目を、という言葉がある。4千年前のハムラビ法典である。他方、右の頬を打たれたら左の頬を差し出せと言ったのは2千年前のキリストである。

 「まんだらけ」という古物商の店が、鉄人28号のブリキのおもちゃを盗んだ人の顔写真をホームページにモザイクをかけて掲載した。1週間以内に変換しない場合には、顔写真を公開するとの警告付きである。ちなみにこのおもちゃは25万円。事前に弁護士に相談してのことだったという。

 賛否両論が噴出した。万引きが横行し、多くの小売店が困っていることは周知のところであった。古いおもちゃに限らない。本屋などはそのために営業が立ち行かなくなるところがあるという。弁護士の中には顔写真の公開が名誉棄損罪にあたる可能性があると批判した者もいた。まんだらけという会社は上場会社であったことから、株主からは株価を心配する声も上がったという。

 メディアで報道された後も、まんだらけでは顔写真を公開する方針であったが、想定以上に反響が大きく、また警視庁から公開中止を要請されたこともあって最終的には顔写真の公開をとりやめた。

 事件自体は容疑者が捕まって一件落着となったが、この事件の意味するところは大きい。ネットへの発信については、法的なチェックだけではなく、企業価値や株主らステークホルダー(利害関係者)に与える影響についても事前に検討しておくことが必要だ。

 ホームページに掲載すれば、情報はあ瞬時に広がる。顔写真は「犯人情報」として延々と検索されてしまう。万引きの被害者である企業が、ネット社会では一転して加害者になりかねない。

(引用終わり)
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 ハムラビ法典の「目には目を」と言うたとえは、よく誤解されて理解されていると思っています。つまり、やられたらやり返せと言う仕返しの意味が込められていると言う箇所です。しかし、私の知るところ法典の意味するところは、やられたら、やられた分だけは仕返ししても良いが、それ以上のことはするなと言う意味だったと思います。

 そのことを前提に考えると、古物商「まんだらけ」が、25万もするブリキのおもちゃを万引きした人間の顔写真を、1週間以内に返しに来なければネットに公開するとした警告は、与えられた損害に対して、その仕返しとしては大きすぎると解釈することが出来るのではないでしょうか。

 いったんネットに万引き犯として顔写真が載ってしまうと、世界中に知れ渡り、一生万引き犯としての汚名を背負って生きて行かなければならないと思うのですが、その代償と25万は釣り合いが取れているとは思えません。そうすると、いったいいくらの損害が出れば、ネットに顔写真を載せても良いのかと言う疑問が出てきますが、人を傷つけた訳でもなければ、特に金額は関係ないと思っています。その代り、一人でも人を殺したりした犯人なら、罪を償う意味でも、一生その汚名を背負って生きて行ってもらいたいので、ネットに公開することには大賛成です。 

 


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