五島列島採集記!
たいめん
1999年7月、五島にゴトウヒラタ採集に行った。(今頃なんじゃーい!なんていわないでね)夕方4時50分のジェットフォイルに乗り6時半前には到着。Nさんが迎えに来てくれた。ちなみにN氏とはまったくの初対面、顔も知らない。(釣り雑誌によく載っておられるそうなのだが私は釣り師の顔なぞ見ていない。)私が入り浸っている「パックラット」というアウトドアショップの顧客で五島在住の人が括り罠で
猪捕ったり(ちなみに狩猟免許なし)大きなクワガタ採ったりしてると聞いて無理矢理紹介してもらい今回の案内をお願いしたわけである。(我ながら厚かましいなあ。)以前電話で聞いた話では
1)オオクワはいない。ヒラタは本土タイプとツシマタイプがいる。
(まだゴトウヒラタの亜種申請の前でした。)2)タブにいる。うろにはあまりいない。(というかうろ自体余りない)
3)70mmクラスは普通。
80mmクラスも年に1回は採れる。
1998年には82mmを採集したが、子供にやったら
炎天下にほったらかして3日で☆
(ギネス個体ってなぜかしらんけど子供にやる傾向があるなあ。)ところで、五島もいくつか島があるけど今回はどこか、とゆーと
秘密。
島名ぐらい明かしてもかまわんだろうが、
Nさんの了承を得るのがめんどくさい旅館を頼んでたのだが、自宅に泊めてもらえることに。…いいのか!
ちなみにNさんは地域の大ボスなので、若いのに家はでかい。その大ボスぶりも後述する。
「ボウズだったら困るから1頭採っといたよ。それと昨日1頭割にでかいのを見つけて採らずにおいてるからね。」とのお言葉どおりいきなり虫カゴに
72.5mm!(ギャラリー参照)「すげえすげえ!」を連発する私に
80mmはこんなもんじゃないよ。」
「
とニヒルに笑うNさん。ビールとミズイカ(最も旨いといわれるイカ。東京あたりでは料亭直行らしいが長崎ではスーパーで売っている。)の刺身かっ食らってると、Nさんの会社のM氏が来られた。Nさんは採集にしか興味がないが、彼は最近飼育も始めたがっているとのことで、おみやげのオオクワ幼虫ペアを渡す。
Nさんのレジェンドに乗って出発。
車から道沿いのタブの林をルッキング、時々降りる。クヌギは殆どないとのこと。みたところ、まったく同じようなタブの薮がえんえんと続いているのだがいるところは決まっているらしい。案内人なしでは坊主まちがいなしだろう。ヒラタ♂1、ノコギリ♂ゲット。
「奥に入ったりはしないね。道沿いでじゅーぶん」
ん?前方で検問中!「俺免許持って来てなかったなあ。」とNさん。
しかもビールもひっかけてる!ひたすら詫びる私に「だいじょーぶ!俺免許なんてここ数年携帯してねーよ。」「?????」「この島で俺の顔知らない奴はモグリだから。」その警官は赴任したばかりらしく、Nさんの顔を知らなかったが、余りに堂々としているNさんになにかを感じたらしく、問い合わせた上で「結構です。」
ほんとに日本かここは!?
次のポイントは学校?の敷地内。「ここは絶対いる!」とのこと。グラウンドのフェンスの向こう側を照らす…
いた!
本土だと、ノコギリしかついてなさそうな細い枝のそこここにヒラタがついている。ある程度以上の個体はアゴが長いタイプばかり。♀もいる。本土と違い、木によじのぼって多少振動があっても落ちる個体は殆どいないので、実に簡単に捕まる。
そしていよいよクライマックス。Nさんがとらずにいてくれたポイントである。フェンスを乗り越えて山道を少し入るとでっかいクヌギ
いた!
ウロの内側にでかい♂。掻き出し棒でまさぐるがちっとも出て来ない。…ふと思い付いて指を入れてみたらあっさり入ってなんなく掴み出せた。なんのこっちゃ…アゴがすり減ってるがこれは
75mmもあった。(同じくギャラリー参照)その夜は「採集は面白いとは思うけどこんなもんゴキブリと一緒じゃん!」などとおっしゃるNさんをしり目にMさんとクワ談議。スマトラ羽化したら送る約束をする。その後就寝。翌朝8時すぎのジェットフォイルで長崎へ
数日後、お礼の電話をすると「
でかい♀がうちにいたよ。逃げてたんじゃない?」平謝り…その後、ペアリングしたものの
オオクワの割りカスのみとゆーひどい環境のため10頭も幼虫がとれませんでした。現在♂3♀1蛹。幼虫2、3頭。♀なんかどーでもいーやと使い古し(しかもメーカー違い)菌糸びんに放り込んだら☆続出…Jimmyさんの「オオクワよりヒラタの方が弱い」説は本当のようだ。
ちなみに種親はいずれも健在。今年は繁殖用に大型♂と♀だけ残して放虫に行く予定です。
でもまた採ってくるだろうなあ!
ところでそんな人いないと思うけど、採集ポイント問い合わせても無駄です。私は極度の方向音痴なので
さっぱり判りません!
(実は九州隊のみなさんに教えていただいたポイントにも一人では行けない)でわ〜。