椴原


立ち枯れの荒林 半島に 擴がり


滿目 蕭然として 墓場に似たり


鹽水侵蝕による 殘骸と 聞けば


覺ゆるは 温暖化の禍 見るが如しと












椴原 とどはら  北海道東部、別海町の野
付半島にある立ち枯れた椴松(とどまつ)林
の跡。

 立ち枯れた椴松の残骸が、湿原上に残り、
荒涼とした風景を形作っている。

 これは、砂嘴(さし)上の椴松林が、海水面
の上昇ないし、地盤沈下に伴う海水(塩水)
の浸食により枯れ死したものと見られる。

満目 まんぼく 見渡す限り

蕭然 せうぜん  ものさびしいさま

鹽水 えんすい  塩水

温暖化 おんだんくわ 地球温暖化を指す。
地球表面の大氣や海洋の平均温度が長
期的に上昇する現象。

 その影響は甚大で、例えば海水面の上昇
は、椴原のような浸水被害や、地下水への
鹽分混入に伴う農工業・生活用水への影
響等、はかりしれない。

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