松之大廊下跡          松之大廊下跡



長矩 遺恨の刃傷に及び


即日 落花と共に 散り逝きぬ 


痕跡 今絶え 古を偲ぶ縁なく


路傍の標に 唯 無常を觀るばかり

                                                                          







                                                                                    

                                                                                                                                                                             皇居東御苑(東京都千代田區千代田)

富士見櫓から蓮池濠の石垣沿いに松や櫻
の並木路を北に進むと、植込の中に、
松之大廊下跡と記した標識がある。
ここは、元祿十四年(一七〇一)、敕使
接待役の播州赤穗藩主、淺野内匠頭長矩
(たくみのかみながのり)が、高家筆頭
、吉良上野介義央(きらこうずけのすけ
よしなか)に斬りかかり、即日切腹を命
ぜられ、翌年の赤穗浪士討入りの發端と
なった大廊下跡である。次は、よく知ら
れた長矩の辭世である。

   風さそふ花よりもなほ我はまた
        春の名殘をいかにとやせん

長矩 ながのり  淺野内匠頭長矩
        
遺恨 ゐこん  うらみ

刃傷 にんじやう  刃物で傷つけること

痕跡 こんせき  あとかた

古 いにしへ

縁 よすが  えん

標 しるし

                                                                                                                                                 


                                           

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