桐よ          桐よ



山の桐 火に燒かれて 十餘年


今大木となり 紫の花 空を染めたり


桐よ 地獄の業火より 蘇生して


猶も天の彼方を指すは 何故か










桐 きり  高さ八〜十五メートル、直徑三
十〜五十センチになる。初夏枝先に大きな
圓錐花序を直立させ、長さ五〜六センチの
紫色の花を澤山つける。成長が早く、この
詩の對象となった桐は、根元を伐られ、燒
かれたが、目をみはるばかりに成長し、十
年で復元した。

和名きりの語源は、「きりは屡伐りて却つ
て榮ゆるものなれば名とす」(『倭訓栞』)
とある。なるほどと思える成長と生命力で
ある。

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