日高岩櫻         日高岩櫻


生存至難の 岩隙に 生え


花片紫紅の 麗花 咲けり


是 盜掘 絶滅の恐れと 聞けば


心無き人に告ぐ 山に咲きてこそ華と










日高岩櫻 ひだかいはざくら  北海道日高
山脈のアポイ岳を中心とする、特殊な岩地
の隙間に生える櫻草の一種。特殊な岩地と
は、金屬成分が多く、見た目が青緑色の
「かんらん岩」等から成る岩地を指す。
 こういう岩地では、普通の植物の成長を妨
げる働きがあり、それに適應した花しか生き
られない。「日高岩櫻」は、適應している一
種である。花期は5〜6月。

岩隙 いはすき  岩と岩の隙間

花片 くわへん  花びらの一枚一枚

紫紅 しこう

盜掘 たうくつ  權利もなく、許可も得ず、
採掘すること。この花を始め、櫻草の仲間は、
自生地が少ないので、近年、盜掘され、その
ため激減、絶滅の危機に瀕しているという。

華 はな  花と異字同訓であるが、ここでは、
「はなやかで美しい」の意味を込めている。
「やはり野に置け蓮華草」の意味あい。花は、
自然の中で咲いてこそ、生き生きとして、本
来の美しさを発揮し、愛らしいのだ。

「やはり山に置け櫻草」というべきだろう。