永観堂の紅葉          

       永觀堂の紅葉


萬葉 紅變して 境内を染め


萬客 廻遊して 鮮色に醉ふ


懸崖の丹葉を 暫し 歎賞すれば


思ひ出づる 此の地 古人の歌











永觀堂 えいくわんだう  京都市左京區に
ある淨土宗西山禪林寺派の總本山。正稱は
禪林寺。本尊は見返り阿彌陀如來。紅葉の
名所。この地は、もともと平安時代初期の
文人・藤原關雄(ふじわらの せきお)の
閑居があった。

萬葉 ばんえふ  數多の葉

紅變 こうへん  あかく變ること

萬客 ばんかく  多くの客

廻遊 くわいいう  方々を廻り遊ぶこと

懸崖 けんがい  切り立つたようながけ

丹葉 たんえふ  あかい葉

暫し しばし

歎賞 たんしやう  感心してほめること

古人の歌 こじんのうた  ここでは、藤原
              關雄の次の歌を指す。

 おく山の岩垣紅葉散りぬべし
           照る日の光 見る時なくて

                     古今集・秋下

戻る 進む TOP