安土城跡



天下布武の壯麗なる城なれども


燒滅したり 主君に殉死の如く


城跡に榮華の證 今 求むれども


唯殘る石垣に 夢幻を觀るばかり

                                                                          







                                                                                    

                                                                                                                                                                                                                                                                         安土城跡  (滋賀縣蒲生郡安土町)

安土城は、織田信長が、天正四年(一五
七六)から三年かけて築城した平山城。
大規模な天主郭の中心に、五層七階の天
守閣を備え、瓦には金箔を置き、天守閣
内部には、信長の御用繪師狩野永徳の豪
壯な襖繪で裝飾、異國の文物も飾られて
いた。信長は、この城から天下布武の號
令を發した。しかし、天正十年(一五八
二)、本能寺の變で信長が倒れると、そ
の後間もなく消失した。火災の原因は、
諸説あるが、定かなものはない。今は、
多角形の石垣と、六〇余個の礎石が殘
されているだけである。

天下布武 てんかふぶ 織田信長が使用
した印章の印文。岐阜に進出した永禄十
年(一五六七)から用い始めた。
「武家の政権を以て天下を支配する」と
いう意味。

燒滅 せうめつ  消えてなくなること

主君 しゆくん  織田信長を指す

夢幻 ゆめまぼろし  夢と幻、はかない
ことのたとえ。   
                                                                                                       


                                           

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