Marimba Spiritual

マリンバ・スピリチュアルについて 三木稔

 この曲は1983年末から84年始めにかけ、当時アジア・アフリカで進行中だった悲惨な飢餓を想い、前半はその犠牲者たちへのスタティックな「魂鎮め」、後半は「魂振り」を願ってダイナミックに作曲した。タイトルはその意をもとにしている。
 NHK委嘱作品であるが、編成はマリンバ奏者安倍圭子さんの希望によったもので、1984年3月18日アムステルダムのコンセルトヘボウにおいて、安倍さんとNSA(Nieuwe Slagwek Groep Amsterdam アムステルダム新打楽器グループ)によって世界初演された。
 全曲にわたり、リズムや音型は厳しく指示されているが、打楽器の選択に関しては、前半が三人とも金属打楽器、次いで木質、後半が皮質と規定し、おおよその音高を相対的に記譜した。自由であるがそれぞれのセクションで注意深くバランスを取って欲しい。
 尚、後半のリズム型は秩父屋台囃子をもとにしている。また楽譜にはマリンバのソロでも演奏できるよう指示を加えた。

編成


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