お店経営ゲーム


昔、武器屋を経営するゲームを作ろうと思ったことがあった。もちろんBASICで原型も作ったし、アイディアは書き残してある。
それが、最近それに近いゲームが幾つか出ているようなので、自分の物と比較するために幾つかやっている。
私が触ったことがあるのはだんじょん商店街、お店de店主、ブレードメーカーの3つ。うち、後の二つを書こうと思う。
そのまえに。店経営ゲームのあるべき姿を考えたい。
店を経営するゲーム。これは決してシミュレーションではなく、RPGとしてやるゲームを前提として書いている。シミュレーションならザ・コンビニ、ファミレスへ行こう!等、幾つか有るが、あれは純粋なシミュレーションなので省かせていただく。
経営をRPGでやるというのはどういうことか。シナリオが必要なのか、成長が必要なのか、ビジュアルシーンが必要なのか。はっきり言えば、その全てが必要ない。では何が必要か。それは、「店主であること」である。
何が言いたいかさっぱり解らないことと思う。しかし、これが最も一致する言葉なのだ。客と対話し、仕入先と交渉し、時には自ら外に赴く。中でも重要なのは「客との対話」だ。ゲームであるからと適当にタイミングで決めさせるべきじゃない。店主としてやりたいことは客と対話し、その中で自らの店の評判を聞き、時には仕事の斡旋などもし、そこで自分が息づいている感覚を得ることだと思う。
さて、先ほど書いたブレードメーカーと、お店de店主。これはどうなのか。
まずお店de店主。よく考えたらこれは店主を育成するゲームであって、店を経営するゲームじゃなかった。失敗。これはPCが店を持つまでを再現する物で、一人終わったらまた一人、と増やしていき、最終的には自分のキャラだけで街を構成することが目的のゲームである。が、同じ事の繰り返しなので飽きる。困った。
さて、ブレードメーカーはどうか、と言うと・・・
困ったことに、シナリオ重視。その上、シナリオを進行していくのがNPCの冒険者6人。PCは親父が死んで家に帰ってきて家を継ぐかどうか考えるところらしい。でも、一回りしたんだけど・・・そんなこと考えるところなんて無かった。だらだら流されて店を続け、借金返し終わったら突然「お店どうするの?」だもんな。いくら可愛い妹が聞いたところで俺はお前の足を治すために医者に・・・って、設定言ってもしゃあないか。
まずこのゲーム、日常が酷くつまらない。基本的に自分が接客するのは大口かお得意さんか。一般客は看板娘が応対することになっている。しかもお得意さま(冒険者)は月初めの週にひょこっとやってきて、次の週に冒険行って、失敗したら次の週にまた買いに来る。と言うことは、成功するとのこりの半月する事がない。大口の客と言っても、品物が5個以上ないと買わないような客相手に武器なんて作ってられない。大体において武器は作るのに一個一日以上かかるのに、売れ筋になると一般客がみんな買ってっちまって、大口がひょこっと来たって売れ筋の武器なんか残ってるはずもない。しかも冒険者のことを考えると、下手に手広くやるより、役に立つアイテムを作らせた方がいいってもんだ。実際、そんな大口の客を考えなくても、一般客相手の商売で十分借金は返せる。あ、これも設定か・・・
この辺で一応設定の説明。
主人公は10年前に医者になると言って家出。妹が馬車にひかれて両膝から下の骨を複雑骨折して立てなくなったことが理由らしい。で、手紙が来て親父が死んだからって帰ってきたらもう葬式も済んでて、店が残ってて30万(大金らしい)の借金があった。で、親父の時のお得意さん捕まえて店立て直そうって話。いやホント。その先は、そのなじみの冒険者の話。でも、誰一人完結してないんだよね。弟が死んで生き返らそうとして冒険者になったねーちゃん、生活に困って冒険者になったじょーちゃん、英雄にあこがれて冒険者になった悪友、爵位を追われて冒険者になったおっさん、生活のために冒険者になった没落貴族のボンボン、「ゆーめーになるのだ!」と言ったかどうかは知らないが、有名な女性冒険家になりたい女の子。この6人。何がしたいの?君ら的な話ばっかり。一人一人のシナリオが薄いんだよね。しかも紙芝居だし。戦闘はコンピュータが頭悪いもんで勝てる戦いでも負けてみたり。何か、退屈というか、腹立つというか・・・
で、借金返済の期限の5月28日が来て、借金を返して「店どうする?」って言われてもねぇ。医者続けるって言ったら見送られてエンディング。あ、そう。
で、店続けたら、伝説の塔を冒険者が探しに行って、その中の神様を英雄にあこがれた悪友が倒しちゃって塔が崩れてエンディング。おいおい、勘弁してくれよ。
せめてそれなりのラストを用意するとか、俺が居たから的なことはないのかよ。ほんとに。武器屋引き継いで良かったって全然おもえんやんけ。結局退屈な経営状態が続くだけやもん。
途中、自分の国と隣国がどうのとか、そう言う振りがあったのに全く関係なし。同盟するとか、戦争するとか、向こうの姫とこっちの騎士が駆け落ちしたとか、遺跡荒らしの教団が居るとか、人なつっこいドラゴンの子供が居るとか、人体蘇生の研究者が居るとか、色々あるのに、最後はそれ。何か、終わって腹立った。珍しいな、そう言うゲーム。おいらの中ではね。
ま、結局は値段交渉とか、そう言うところに面白さがなかったんよ。適当に赤で売っても一般客から取れるから(原価の倍売り)全然気にならないし。たまに出てくる選択肢もどれ選んでも変わら無そうな物ばかりだし・・・ふぅ。
確か、ダンジョン商店街は自分でダンジョン探索に言ってそこで見つけた宝物を売るゲームだったような・・・トルネコかい(笑)あれは武器屋経営じゃないぞ。トルネコは。ダンジョン探索ゲームだからね。
もっとこう、ファンタジーRPGを風刺したような武器屋がしたいね。勇者が来たら取り敢えず一番高い物を人数分買い揃えるとか、それ以外の時は一体誰が買いに来るのか解らないとか。
ま、今回はブレードメーカーの愚痴になっちゃったけど、これなら昔考えたネタを引っぱり出しても良いな、とか思ってしまったわけです。
正確には、ここは愚痴書くために作ってしまった訳なのですが・・・(笑)
ってーか、ブレードメーカー、雇う鍛冶屋の名前が「マッシュ」「「オルテガ」「ガイア」なんですが・・・ジェットストリームアタックしても良い武器は造れんぞ(謎)敵の中にはヤザンとかジェリドとかバスクとか居るし・・・何考えてんねん翔泳社!
ふぅ。最近面白いゲーム、無いね。



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