Epica・stella〜エピカ・ステラ〜
それは、メーカーにも見捨てられたゲーム。それは、ユーザーが名も知らぬゲーム。それは魅力のあるゲーム。そして、真に面白いゲーム・・・
ま、真に面白いは言い過ぎとして、メーカーに捨てられているのは事実。エピカ・ステラの開発メーカー、HUMANのHPにエピカ・ステラの文字はない。デコトラ伝説や、御神楽少女探偵団の名前があっても、だ。
元々、プロレス、テニス、サッカーゲームのメーカーとして名を馳せたメーカーだった。ファイアープロレスはHUMANを一流に持ち上げたゲームなのは確かだ。
そのメーカーが投げ出してしまったゲーム、一体何処が行けなかったのだろうか。
まず、知名度の低さ。同時期の発売は3D格闘ツクール、夢☆色々、など。確かこの近辺にビッグタイトルがあったはずだ。何しろ、98年7月3週だから、大型ソフトは8月2週、お盆の頃に出る。子供達が金を持っている時期を狙っているのだ。これでは、発売前に注目が集まるとは思えない。
発売時期もさることながら、ゲームを立ち上げてすぐのオープニングがまたいけない。80年代、いや、もっと前のアニメのOP以下である。見ていてかなり辛い(笑)
さて、実際にゲームを立ち上げるとどうか。いきなり親父に怒られる主人公。有無を言わさぬ展開で戦闘突入。一般的なOPシナリオである。そして、主人公は王子だったとか、伝説の想機を見つけて、ライバルと発掘想機同士での対決。シナリオは、悪くない。
戦闘システムにしてもそうだ。行動ポイントと疲労ポイントと言う二つのポイントを元に、アクティブターン制の戦闘が進む。攻撃の種類には、回避するしかないガード不能の攻撃や、当たると相手を倒す攻撃、攻撃力を下げたりと言った付加価値のある攻撃などがあり、防御時にはカウンターなんかもできる。余ったAPを使用してHP回復、疲労回復、補助効果の付加なども行える。そして、シミュレーションRPGの利点を生かした、側面攻撃、背面攻撃もある。システムだけで言えばFFTより上なのは明白である。
そして、発掘機のみ与えられた特殊技。見た目にド派手で、威力も抜群。
こう書くと、かなり魅力がある様に見えると思う。しかし、キャラの絵は古くさく、声も入っていない。機体のデザインは悪くないが、インパクトには欠ける。
そう。一度やっただけでは面白さの半分も見る事が出来ないのだ。
では、このゲームの真の面白さは何処にあるのだろう。
それは、シミュレーションRPGながらマルチシナリオであると言うこと。王国編にも2ルート有り、通常のルートと、ヒロインが想機に乗るルート。そして、隠しといえる帝国ルート。その帝国ルートにも皇女編とメイド編がある。
この帝国編が面白い。ギャグチックな所もあるが、どこぞの勇者物の100倍ぐらい面白い。是非最強のメイドを目指してくれ。
はっきり言おう。このゲームはやるな。今のゲームにならされた人に、このゲームは辛すぎる。古き良きゲームを知り、それを追い求める人はやってみて欲しい。サクサク進む戦闘、鬱陶しさのないCDのリード、何か、懐かしさを感じるはず。
次は、ソナタだ。
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