2000/6/18 スポーツジム

 スポーツジムというのは面白い空間だ。最近、某病気で全然かよっていないが、一時は毎週通っていた。

 使うのは、あのベルトコンベアみたいな上を走る奴と、自転車、ボディビル用の機械。老若男女がみな、汗をしぼっている。

 1人もくもくと、やるのがすきなのであるが、しょっちゅう、ジムのトレーナ声がかかる。「エアロビやりましょうよお」18くらいの女性のインストラクタ。「今日のかんたんセット参加してくださいよ」精悍な男のインストラクタ。

 勧誘まけてとうとう、簡単セットというトータルトレーニングに参加。

 トレーナも、私達も、エアロバイクという自転車(動かない)に座る。それってんで、漕ぎ出す。これから20分間とめてはいけないといわれる。音楽がかかる。「じゃ、はじめまーす」ハイテンションの声がかかる。まず、チューブを使ったもの。トレーナの声と見本にあわせ、ひっぱったり、戻したり、途中でとめたり。最初は楽だったが、だんだん引っ張る長さが伸びていく。負荷が高くなり、きつい。「伊藤さん!どうしました。ちゃんとやってください!」テンション高の声が飛ぶ。

 たちまち、汗が噴出す。見ると、こちらを向いているトレーナも、顔に汗が吹き出ている。女性だが、顔のお化粧がみるみる、飛んでいく。すごい!

 次はダンベルだ。これも軽いのを使っているが、楽なのは最初だけ。延々繰り返される上下運動。肩がしびれるよう感じだ。脚がとまる。すぐトレーナの叱責だか、励ましだか、わからん声がとんでくる、きつーーーい。

 やがて、終了。1人だったら、前半でダウンしている。みんなでカルト的な精神状況でやるので、限界こえて、とうとう最後までいってしまった。私が、全身汗みどろで、グロッギーになっていると、トレーナが「お疲れ様でした」という。みるよ、化粧が跡形もなく消滅している。彼女もものすごい汗である。

 やはり、中年にはきついわい。こういった集団でやるトレーニングは。

 バーベル、ダンベル、ベンチなんかも置いてある。スポーツクラブだから、ほとんどは、サラリーマン、学生、奥さんといった普通の人だ。でも、この周辺には、必ず、なんだ?この人たちはという人間が集まっている。プロレスラーにしか見えない人、ボディビル関東代表か?といった人たち。この人たちは、声もすごい。200Kくらいあるんじゃあねえか?といったバーベルでベンチプレスをしており、どりゃーとか、うりゃああーとか、大声を出しながら、持ち上げている。完全に回りの人からういている。

 面白いのが、まあ、いい体格をしている若い男性。彼は、ニヒルな表情でバタフライ運動をしている。で、終わると、機械からどかずに、そのまま座って、正面をにらみつけている。なにを考えているんだろ。やがて、立ち上がり、全身用の鏡前にたつ。腕をくんだまま、鏡の自分をにらみつけている。5分経過。10分経過。おもむろに、次の運動に入る...あまり、怒らせたくない相手だ。

 100KGはあるかもしれない男性が自転車にのっている。みしみしいう音がここまで聞こえる。壊れるぞ。ほんと。

 いろんな人がいて面白いですわい。ジムは。